また君に恋してる
 窓から差し込んできた光で、進は目を覚ました。ふいに飛び込んできた光をさえぎるように、右手をかざした。
 すぐ横に、小さな寝息。
 進は寝息の主を見た。
(ああ)
 夢なのかとそっと寝息の主の頬に触れる。そっと、初めて触れた時のように。
(夢ではない)
 手のひらに感じる感触、ぬくもりで、進は確信した。夢ではないと。
 いろいろな出来事が、脳裏に駆けめぐる。
 進は、眩しく感じていた陽を見る。辛い出来事も、溶かすように、その光は温かい。
(そう……)
 昔、知った、苦しい気持ちを思い出した。失って気づいた、自分の気持ち……
 自分が許せなかった日々、それでもいつも側にいてくれた。
 幸せなのに、苦しかった日々、それでもいつも見守ってくれた。
(まだ、君のことがこんなに……)
 進は朝の柔らかな光の中に眠る雪の姿を、静かに見守っていた。
 



 おわり
  


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