JODECI


  ある種の分岐点と言うか・・・、私が思うに「ニュー・ジャック・スウィング」と言う一大シーンを根底から覆したグループだったと思います。ノリのよいビート全盛期の中、あえて彼らが押し出したのはタフなファンクネスと華麗なるボーカルワーク。後の・・・、R&Bの新しいシーンは彼らから動き始めたと言っても過言ではないと思いますね。

 メンズ・ボーカル・グループ「ジョデシィ」。メンバーは「K-シィ」「ジョジョ」のヘンリー兄弟に「Mr・ダルヴィン」「ディヴァンテ・スウィング」の兄弟の4人構成で、ヘンリー兄弟がいたノースキャロライナ州シャーロットに「ダルヴィン」「ディヴァンテ」兄弟が越してきた・・・そこでヘンリー兄弟が歌っていた教会でたまたま出会ったのがきっかけで出来上がったグループみたいであります。その後、ニューヨークに出てMCA傘下「アップタウン・レーベル」に押し掛けオーディションを行い、その場で目出度く・契約と相成りましたです。

 さてさて、左のアルバムは彼らのデビュー盤"FOREVER MY LADY [UPTOWN '91]"で、正しく本格派ボーカル・グループを全面に出した作品であります。先行シングルこそニュー・ジャック・いけいけアップナンバー・#8"Gotta Love"なのですが(・・・っでぜんぜん火がつかなかったが(^^;)、これ以降のシングルカットはミッド〜スロー・バラードのオンパレード!。正しく、歌えるグループの最高峰は「ジョデシィ」だと言わんばかりに、切られたシングル#1"Stay" & #2"Come & Talk To Me" & #3"Forever My Lady"の3曲がチャートNo1に!。いやいや、「アルB・シュアー」絡みの#4"I'm Still Waiting"までのバラード部は全曲・チャート上位に位置した・・・セールス的にもモンスター・アルバムの一枚だと思いますです。でも・それ以上に、「K-シィ & ジョジョ」のヴォーカルにやるせなく切なく演出コーラス・ワークに、若い女性は元より・長くR&Bに接してきた「おやG・ソウルファン」をも唸らせた一品だったことはまず間違えなかったですねぇー。彼らを紹介するのによく使われている「ゴスペル畑・出身がゆえに・・・」の言葉も、まずは・その部分を完璧に演出仕切っていると言うのが彼らの一番の強みだと思いますね(^^)。
                 
 さて、その後「ジョデシィ」名義で2nd盤・3rd盤と順調にアルバムをリリースするも、97年にメンバー内・リードボーカリスト「K−CI & JOJO」のヘンリー兄弟名義のがソロ(デュオ)アルバムをリリース!。っで、ヘンリー兄弟名義アルバムも今現在3枚リリースと絶好調を迎えていますです。ただねー・・・、グループ「ジョデシィ」ファンとしてはちょっと寂しい感じかな(^^???。まっ、メンバー全員の口からは「解散はしていない」とのこと、多分・近々リリースされるであろう「ジョデシィ」の通算4枚目のアルバムを楽しみに待つとしますか(^-^)。

<その他、アルバム・レビュー>

 DIARY OF A MAD BAND [UPTOWN '94]

 通算2枚目のアルバムです。まぁー、路線的には1st盤に近いヒップホップのビートに絡ませ骨太のボーカルが炸裂する内容ですが、スロー部の楽曲においてはロジャー・トラウトマンのボコーダー等・1st盤以上に演出された感じが強い作品・・・楽曲のみに限って聴けば、ちょっとハード・コアって感じですかね(^^;。そーそー、1st盤のと2nd盤の間に出された「アップタウン・レーベル企画 / MTV アンプラグド」内で歌われていた#7"Lately"、これって初期のUS盤には未収録って書いてあったけど・・・ホントかなぁ(^^???(私は最初から国内盤をゲッチュしたのでして・・・(^^v)
 THE SHOW・THE AFTER・THE HOTEL [UPTOWN '95]

 通算3作目のアルバムで、初のコンセプト・アルバムです。って言っても私のよく解りませんが、最初から最後まである種のストーリー感を持たせ追求していく内容・・・って感じですかね。中身的にはアップ・ナンバーは極力ひかえられ、ヒップホップ感あふれるスロー・グルーブをモチーフに演出されていますが、・・・正直・ちょっと私には聴くには厳しい感じでしたですねぇー(^^;;;。ちなみに、このアルバムのある種のストーリーとは「もてる男の夜の演出」でーす(^-^)。
   K-CI & JOJO / LOVE ALWAYS [MCA '97]

 メンバー内・「K-シィ & ジョジョ」のヘンリー兄弟名義の1stソロ(デュオ)アルバムです。まっ、グループ「ジョデシィ」内でも目立っていた2人・・・、骨太なバリトンでガンガンに歌う「K-シィ」と甘みのあるハイテナーが魅力の「ジョジョ」とのボーカルスタイルは元より、より現行R&Bと伝統的なR&Bを融合させた・・・正に、若いリスナーと同じぐらい・おやGソウルをも唸らせた・・・そんな作品でしたですね(^o^)。中でもLTDのカバー#9"Love Ballad"は、イヤと言うほど聴かされたぁ(^^;;;・・・(←これが私の正直な感想ですが(^-^;エヘヘ)
 K-CI & JOJO / IT'S REAL [MCA '99]

 ヘンリー兄弟名義の2ndアルバムです。まっ・中身的には1st盤の延長で楽しめる作品ですが、1st盤で(ハワイ発の)リスナーから火がついた大ヒッとした"All My Life"の続編的な#8"Tell Me It's Real"が聴いていて気持ちいい・・・って感じですね(^^)。そーそー、このアルバムのメイン・プロデューサーには、あの!ジャック・スイング時代に活躍した「ジェフ・レッド」さんの名前が(^^!!!。
 DALVIN DEGRATE / MET.A.MOR.PHIC [MAVERICK '00]

 メンバー内・「Mr・ダルヴィン」こと本名「ダルヴィン・ディグレイト」さんの1stソロ・アルバムです。っで、グループ「ジョデシィ」時代にはバックボーカル&踊りと脇役的に感じた彼ですが、甘いマスクも手伝ってか・・・グループ内でもかなり人気モノだったみたいですねぇー(^^)。まぁー、作品的には・ちょいティンバ風味が強すぎてぇー・・・良いアップも有るのだけれどぉー・・・(^-^;アハハッ。
 K-CI & JOJO / X [MCA '00]

 ヘンリー兄弟名義の通算3作目のアルバムです。っで、「ティンバー・ランド」「ベビー・フェイス」「テディ・ラリー」と有名プロデューサー陣が配置された作品・・・いやいや、私的にヘンリー兄弟の3枚のアルバムの中で一番・聴きやすかった作品だと思いますです(^-^)。ただ・・・世のおやGファンにはどのように感じたのか(^^???。
 K-CI & JOJO / EMOTIONAL [MCA '02]

 2002年の暮れに、「ヘンリー兄弟」名義で通算4枚目のアルバムがリリースされました。


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