4、合格後の意識

2、技術向上心。

プロに成って、普段の仕事でお客様に信用を得るために頑張らなければ成りません。
その為には、向上心。
技能士に成ってから一番持っていなければいけない心ではないかな?と思います。
つまり、技能検定試験に合格する為に勉強をして、試験に合格した。
その時点が一番自分にとって腕の良い時ではありませんか?
自分自身の腕としては頂点に達しているわけです。

しかし!
そこで終わってしまえば駄目です。
合格した時点では、自分にとって最高の腕前でしょうが、他の技能士から見ると一番下っ端の技能士です。
また、そうで無ければいけません。

なぜなら、
合格してからが本当の勉強の始まりだと言う事だと思います。
合格した時はまだ、試験課題は作ることが出来るでしょう。
しかし、技能士に成ってから何年も経ってから、
「さあ、技能検定課題を作ってみてください」と言われて作れなくなっている様では、技能士とは言えません。
プロと認定されてから何十年経って、何も出来ない。
これは「技術向上心」が無いからそうなってしまうのです。
合格した時点から、腕を伸ばすか、だんだん腕が落ちて何も出来ない、「技能無士」に成ってしまうかが一番問題なんです。
何も作ることが出来ない技能士なんて要らないんです。
そんな事では、お客様の希望に沿う仕事が出来るはずも有りません。

だから、修理物の仕事が入った時に困ってしまうんです。
自分で修理出来ないから、「ホームセンターに行けば安く手に入りますよ、修理するより安く買えますよ」等と言って逃げてしまう。

だから、技能フェスタ等で「何か作品を出品して欲しい」と、理事長から言われても出来ないから、尻込みをしてしまう。
こんな事で、技能士。プロと言えるでしょうか?

お客様には、自分の気に入った品物、手放したくない物、修理をしてでも使いたい気に入った品物が有るんです。
だから修理に持ち込んで来られるんです。
なのに、「ホームセンターで買う方が安いですよ」なんて言って逃げてしまう・・・・
それではお客様は気を悪くされてしまい、二度と仕事を頂くことは出来なくなっていきます。
自分の気持ちを分かって貰えないとがっかりさせてしまいます。

なぜ、合格してから段々出来なくなってしまうのか?
それは、技術向上心が無いからです。
普段から、屋根葺き、外壁張り、樋工事などの、商品を仕入れて取り付けるだけの、「取り付け板金」に成ってしまってるからです。
或いは、コーキングをべったり塗って雨漏りを防いでいる、「コーキング板金」に成っているからです。

昔は、材料も自分で加工したものです。
昔はコーキングなんてものは無かったんです。
何でも加工していたから、昔の職人は何でも作れる、何でも修理が出来る職人でした。
コーキング無しでも、立派に雨漏りをしない工事をやっていたんです。
今の職人さんは、材料は仕入れるから加工はほとんどしない。
コーキングが無いと雨漏りを防げない、って言う板金屋さんも要る位です。
本当に嘆かわしい事です。

試験に合格した時よりも、年数が経てば腕が上がっていなければ、親方、と呼ぶ値打ちが無いですね。
つまり、技能士とは、技能士に成りたての時が一番下手な技能士であり、
合格した時よりも腕を挙げて何でも作る事が出来、修理も出来る職人に成っていく技能士でなければ本当の技能士とは言えないです。
中には、半田付けも出来ない技能士もいますよw(°O°)w
びっくりしますよ。

では、合格してから腕を挙げていくには何が必要か?
毎日腕を磨いていくことです。
お風呂に入ってシャンプーで磨くのでは有りませんよ(;-_-+
それは、試験を受ける時のように、勉強です。
試験を受けるために勉強をしましたね。
勉強をする前より試験を受けたときの方が腕は数段良くなったでしょ?
そして、いつも何かを作ってみたいと言う気持ちを持つ事です。
修理物の仕事が入れば、断らずに受けることです。
手に負えなければ、出来る人に頼み、修理をしてもらいその技術を教えて貰うのも良いでしょう。
とにかく何でも良いから、作ってみる、直してみること。
難しい事から逃げない事です。
そうすれば、徐々に腕も上がっていくでしょうo(^-^)o

プロに成ったと言って、最初から何でも作れる技能士なんて居ません。
毎日の向上心によって、時間を作って何かを作ってみることです。
ものづくりの時間が無い、何て嘘です。
時間は自分で作るものです。
何かを作っているうちに、考えて、苦戦して、また考えて、そして出来るようになって行くんだと思います。

技術向上、腕を挙げるには、修理物が一番良いと思いますよo(^-^)o
修理には、元の形、性質が分からなければ直せませんからねo(^-^)o

いつも、向上心。何かを作ってみたい。と言う気持ちは持っていてください。p(^^)q