禅華院の石仏【修学院離宮の近く】     2004.5.9

  •  京都市バス修学院離宮道で下車すると東に比叡山の峻峰が迫ってくる。そこから流れる渓流は音羽川となって修学院の西を流れている。その川ぞいに10分ほど東に行くと修学院の山門に突き当たる。そこから ちょっと右に入ったところに古びた石垣と風雅な鐘楼門の禅華院がある。
  •  このあたりは近江の坂本に対して西の坂本と呼ばれ、延暦寺の末寺が多数点在し、幾多の歴史に翻弄されて埋もれた石仏は、近年附近の畑の中から発掘されたらしい。境内には他に大日石仏、弥陀立像、弥勒座像などの小さな石仏が 祀られている。
  •  境内にひときわ目を引く二体並んだ石仏は、何れも蓮華座に座して厚肉彫りの弥陀石仏と地蔵石仏である。資料によると鎌倉後期から室町の作風で中世の浄土信仰を集めた比叡山系の石仏であるとか。
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