石峰寺の五百羅漢【京都・洛南】 2002.1.3
- 1月の3日、京都伏見の石峰寺を訪ねた。初詣の人でごった返す伏見稲荷大社から南へ、民家が立て込むだらだら坂の小道を10分ほど辿ると石峰寺がある。寺の竜宮門をくぐると裏山に釈迦の誕生から涅槃に至るまで、その生涯を中心に諸菩薩、羅漢を一山に安置している。中でも羅漢像は素朴でユーモラスで見る人の心をなごませてくれる。1月の3日、京都伏見の石峰寺を訪ねた。初詣の人でごった返す伏見稲荷大社から南へ、民家が立て込むだらだら坂の小道を10分ほど辿ると石峰寺がある。寺の竜宮門をくぐると裏山に釈迦の誕生から涅槃に至るまで、その生涯を中心に諸菩薩、羅漢を一山に安置している。中でも羅漢像は素朴でユーモラスで見る人の心をなごませてくれる。
- 帰途は初歩きのつもりで伏見稲荷大社の一の峰(上ノ社)へ。幻想的(商売繁盛の企業の奉納は現世的?)な朱のトンネルが延々とつづく、千本鳥居である。ふだんなら人気がほとんどなく、一時間もあれば往復できるが、さすが正月三日、一の峰の頂上まで人の列は途切れることなく、往復2時間、ちょつとしたハイキングである。参道の茶店のコーヒー(一杯600円は正月料金?)の味は格別であった。
- (石峰寺資料参考) 石峰寺は、正徳3年(1713)黄檗宗第6世賜紫千呆禅師により建立された禅寺で、五百羅漢は後に、画家伊藤若冲が晩年この寺に住み、七代密山和尚の協賛を得て、下絵を描き約10年間で当時の石工に彫らせたものであるとか。簡素で虚飾のない表情の中に豊かな人間性と美を秘めている。羅漢石像は長年の風雨により丸く苔寂びていっそう趣きを深めている。
――― 石峰の 落ち葉に埋もれ 眠りたい ―――