P 溶連感染症

【どんな病気なの?】

発熱、のどの痛みがあり、からだにぶつぶつが出たり、舌にぶつぶつができて野いちごのようになったりします。

のど全体が赤くなります。熱はおおむね38度台ですぐに下がることもあります。かつて猩紅熱(しょうこうねつ)と呼ばれていました。「若草物語」(オルコット作)の三女ベスがかかったことで知られる病気です。からだのぶつぶつは細かい赤いもので、皮膚全体も赤くなります。
わきの下やパンツをはいたところなどこすれるところに多くでます。

【原因は?】

溶連菌という細菌によるものです。

溶連菌とは血性鎖球の略です。顕微鏡では菌は連なっているように観察され、試験管の中でヒツジの血液を溶かす性質があることから名づけられました。ヒトからヒトにうつります。

【検査は?】

のどから綿棒でぬぐって調べる迅速検査があります。

【どのように治すの?】

抗生物質による治療が行われます。

完全に除菌するまで抗生物質を7−10日間飲み続ける必要があります。薬をきちんと飲まないと腎炎を起こす危険があります。1−2日で熱は下がり、のどの痛みもなくなります。

【家で気をつけることは何?】

発熱している間は脱水症にならないように水分補給を心がけましょう。次の場合にはもう一度受診してください。

1)高熱が続き脱水症の心配がある場合

2)元気がなく様子がおかしいと感じる場合

【入浴はいつから?】

熱が下がって元気がよければ入浴しても大丈夫です。

【一度かかればもうかからないの?】

何度でもかかります。

【登校・登園はいつから?】

熱がさがって元気になれば可能ですが、薬の服用は忘れないでください。

【合併症は?】

治療が不十分だと感染後腎炎をおこすことがあります。指示通り薬を服用することが大切です。

急性腎炎として、血尿・むくみがでます。治療後2−3週して尿検査する場合もあります。