M 水痘(水ぼうそう)

【どんな病気なの?】

からだや手足に赤いぶつぶつができて、広がりとともにそのぶつぶつの中心に小さな水疱ができてきます。かゆみがあります。熱も出ますが、軽い場合は出ないこともあります。

出始めでは普通の湿しんと区別がしにくいのですが、半日くらいで、中心に水疱ができてはっきりします。発疹は、@小さく赤い盛り上がり→A赤みが大きくなり、中心に水疱→B水泡がつぶれる→C黒い「かさぶた」ができる、という経過で治ります。いろいろな段階の発疹が混在しているのが特徴です。頭にも出てきます。

【原因は?】

ウイルスによるものです。約2週間の潜伏期の後に症状が現れます。

・接触後72時間以内にワクチンをすれば80−90%の確率で予防できます。

【どのように治すの?】

自然に治る病気ですが、抗ウイルス剤を飲むと早く治ります。その他かゆみ止め、解熱剤が処方されます。かゆみを抑える軟膏も処方されます。

・抗ウイルス剤は14回朝・昼・夕・寝る前にだいたい分けて飲んでください。発病48時間以内に服用すれば効果があります。副作用は下痢・腹痛が0.4%程度、肝障害が0.1%と報告されています。服用すべきか否かの判断は個々のケースによりますが、25歳のお子さんや予防接種を受けている方は軽く済むことが多いので、出始めから急に悪化する傾向がなければ服用しないで様子を見てもよいでしょう。

・軟膏は塗りこむのではなく発疹ごとに、点描で絵の具を置くように塗ってください。

【入浴はいつから?】

熱がなければ差し支えありませんが、洗い流す程度にしてください。

拭くときもこすらないようにしてください。

【一度かかればもうかからないの?】

2度とかかりません。

ただし、ウイルスが神経の奥に潜んで抵抗力が弱った時(疲れ、老化など)に帯状疱疹として発病することがあります。

【いつから登校・登園できるの?】

全部のぶつぶつが「かさぶた」になればうつらなくなります。1週間ぐらいかかります。

抗ウイルス剤を服用したときには2日ぐらい早く治ります。

【家で気をつけることは何?】

発熱している間は脱水症にならないように水分補給を心がけましょう。次の場合にはもう一度受診してください。

1)高熱が続き脱水症の心配がある場合

2)元気がなく様子がおかしいと感じる場合

3)発疹がはれて化膿したとき