北ア 焼岳  平成28年 8月14日

 新中の湯登山口に5:30到着。谷側の広場は既に満杯に近く、Uターンして山際の僅かな空き場所に車を停める。多くの人がいるなと思っていたらツアーのお客さんだった。現地集合のツアーらしい。焼岳に登るのにツアーに参加するのかと少し不思議な気がした。本来なら団体より先にスタートするのが当たり前だが、今回は膝を痛めているY兄の希望で思い切りゆっくり登る予定なので、ツアー2組をやり過ごして5:50登山道を歩き始める。

Y兄の希望はコースタイムの1.5倍位だったが、1.3倍位が良いだろうとペースメイキングをする。樹林の中の急登をゆっくりと登り続けると、やがて傾斜が緩んできてベンチが有る広場に出る。7:55着。正面に焼岳南峰が姿を見せた。天気は上々。ここで中休止をとる。

手前の木が少し邪魔だが左の奥穂から吊尾根を経て前穂へ。そして明神への稜線が続いている。

ここからは笹の多いカールのような斜面を登って行く。2300mと書かれた岩の前で。南北峰のコルに近づくにつれて傾斜が増してくる。

9:50南北のコルに到着。立ち入り禁止の南峰。

その右下には火口池(正賀池)。

焼岳北峰。ここからは正面に噴き出している火山性ガスの中をトラバースして行くことになる。だいぶ前から感じていた硫黄の臭いが一層増してきた。

北峰を回り込んだ先の肩でザックを下ろし休憩する。Y兄の膝の事も有り目の前の頂上へは行かないことにする。

穂高方面。西穂からジャンダルムに続く稜線は雲に覆われて殆ど見えなかったが、雲の切れ間に少しの間槍の穂先が見えたので満足。

焼岳小屋に向かって岩とザレの道を下って行く。焼岳展望台から振り返った焼岳ドームの威容。

こじんまりとした焼岳小屋。小屋前のテーブルで昼食。

ゆっくりと食事を楽しんだら、あとは上高地に下るだけ。西穂への道を分けて少し急な斜面を降りて行く。

長い梯子を降りる。鉄製ではなく市販のアルミの梯子だった。下半分は殆ど垂直になっていて、周りを見るととてもクライムダウン出来る所ではなかった。設置管理者に感謝しなければ。ゆっくりと降りてくるT義姉の可愛い後姿。

ここからの緩めの下りがとても長く感じられた。右手は柳沢のガレが同じ高さでずっと続いているので下が近づいてくる感覚が持てなかった。やっと着いた林道で思わず座り込んでしまいました。この後は河童橋に寄ってからバスターミナルに行ったのだがそこには長蛇の列ができていた。中の湯の上に停めた車に戻るのに使うタクシーにも長い列ができていて、小一時間程並んだあとやっと乗れた。