映画コラム
本文へジャンプ 2006.05.27 

ポセイドン

 

先行上映の「ポセイドン」をレイトショーで観てきた。

この映画は「ポセイドンアドベンチャー」の34年ぶりの

リメイクだ。

さすがに先行上映で土曜日なのでレイトショーでも最前列

以外は、ほぼ満席状態だった。

映画はほとんど一人で行くので両脇に人がいるのは久しぶりだ。

 

私は島根県の松江市で生まれ育った。

大学入学で上京するまでは松江にいた。

今でも親兄弟は松江にいる。

島根県と言えば出雲大社は想像できても松江を思い浮かべる

人は少ないかも知れないが、島根県の県庁所在地は松江市だ。

 

確かに市町村合併後の現在でも、人口20万に満たない田舎

ではあるが、県庁や市役所、家庭裁判所や地裁に高裁、県警本部

に自動車免許試験場、デパートに博物館、松江城や小泉八雲

記念館にいたるまで、全て徒歩ないしは自転車で移動できる

範囲にある。

今考えると非常に贅沢な環境だと思う。

 

当時、祖父の弟が市内で映画館を経営していた都合で毎月、

市内にある全ての映画館の無料招待券を各数枚づつ貰えた

ので、中学高校時はヒマが有れば映画を観ていた。

 

市内に映画館が5館有り、当時は3〜5本立ては当た

り前だったので、毎月20〜30本は映画を観ていた。

 

5館のうち、1館は日活の成人映画専門で他の映画館は

普通の洋画、邦画を上映していた。

 

10代の多感な時なので当時元気だった日活ロマンポルノ

が1番観たかったのだが、そこを親戚がやっていた。

券売所に伯母さんがいて伯父さんがモギリをしていたので

行けるはずもなかった。

 

最高で1ヶ月で映画を59本観たことがある。

「ポセイドンアドベンチャー」が上映されていた頃だ。

 

記憶力が衰えた今と違い健全な10代の記憶力でも何本かの

映画が絡み合って1本の映画の思い出になる様な状態だった。

 

今はビデオテープやDVDで古い映画を観ることができるが

当時はテレビか、映画館でしか映画を観られなかったので、

映画館に行く事は、高レベルのレジャーだった。

 

そんな時に観たにもかかわらず「ポセイドンアドベンチャー」

は鮮烈に覚えている。

もちろんその後、テレビやビデオでも鑑賞したけどね。

ジーン・ハックマン演じる牧師の最後の言葉は印象的だった。

 

「ポセイドン」は迫力では前作にかなわないが良く出来ている。

 

つっこみ所は幾つかあるが、上映時間も1時間半チョットと

簡潔に仕上がっている。

 

「ポセイドンアドベンチャー」をまた観たくなった。



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