米海軍厚木航空施設司令官
ジャスティン・D・クーパー大佐殿
ジョージワシントンの横須賀配備への抗議と空母艦載機の厚木基地からの撤去を求める要請
9月25日、原子力空母ジョージワシントンが横須賀に入港しようとしています。
4ヵ月前、太平洋上で火災事故を起こしたのに、その真相を明らかにせず、配備一母港化が強行されようとしているのです。火災は鎮火まで12時間、80区画も焼くという大規模なものでした。原困はタバコの不始末と引火物の不適正な管理によるとされていますが、具体的な調査報告は示されていません。
原子力空母がひとたび事故を起こし、原子炉災害が起きたら、その被害は神奈川全県、首都圏に及ぶことは必至です。だから、火災は空母が積む原子炉には影響を及ぼさなかったの一言では、横須賀市民、神奈川県民の不安は全く解消されません。
でも、そんなことお構いなしに、横須賀にやって来ようとしています。
爆音被害に苦しむ私たちにとっても、原子力空母の横須賀配備は決して見過ごせない動ききです。1973年に空母ミッドウェーが横須賀を母港にしてから、空母艦載機の離発着訓練が行われるようになり、爆音被害が一挙に激しくなりました。
1976年、私たちはやむにやまれぬ思いで、爆音被害への補償と飛行の差し止めを求める裁判(第1次訴訟)を起こしました。以降、3次にわたる裁判で、5回も「爆音は違法」との司法判断が下されました。しかし、米海軍当局は訓練をやめることはしませんでした。
昨年12月と今年3月に、私たちは4回目の裁判を起こしました。過去最大、厚木基地の爆音被害を受ける近隣7市の7000人を越える住民が原告となっています。損害賠償もさることながら、私たちは何より"静かな空"を求めて裁判を起こしたのです。今回は特に、艦載機の飛行の差し止めを強く求めています。
日本政府にも責任の一端があります。私たちは、違法な爆音の解消と、血税によってあてがわれている厚木基地の撤去を求めています。
空母が横須賀に来なければ、厚木基地に艦載機が来ることもありません。司令官クーパー大佐に対し、以下のことを要請します。
記
1"静かな空"を取り戻したいとの住民の要求は当然のことであり、太平洋司令部及び米国政府に、原子力空母の配備をやめて、本国へ帰港すべきであることを進言して下さい。