昨年9月25日に米原子力空母ジョージ・ワシントン(GW)が米海軍横須賀基地に強行配備されてから1年。GW配備に抗議する全国集会が、26日、横須賀市ヴェルニー公園で開催され、全国から約3500人が参加しました。主催はフォーラム平和・人権・環境や神奈川平和運動センターなどの団体でつくる実行委員会。
集会であいさつした神奈川平和運動センターの宇野峰雪代表は「多額の金を使って原子力空母を維持する必要がない時代にしなければならない。空母の母港化をやめさせるために頑張ろう」と呼び掛けました。沖縄から駆けつけた山城博治全国基地問題ネットワーク事務局長は、「沖縄では総選挙で、基地建設を容認する自民党・公明党の候補をすべて吹っ飛ばした。米軍再編反対・新基地建設反対という沖縄の意思が、改めて明確に示された。新政権に対し、大胆な日米交渉を迫ろうではないか!」と力強く訴え(写真左下)。政権与党となった民主党・社民党と神奈川ネットワーク運動からの連帯メッセージの紹介、横須賀・厚木から現地報告と続き、最後に「横須賀から原子力空母を撤退させよう!米軍基地を撤去しよう!平和な海を取り戻そう!米国の対テロ戦争を止めよう!日米軍事一体化に反対しよう!」というアピールを採択して横須賀市役所までデモ行進。基地ゲート前では、「GW横須賀配備撤回!」と怒りのシュプレヒコールを浴びせました。
集会アピール
昨年9月25日、米海軍は原子力空母ジョージ・ワシントンを、横須賀基地に配備しました。私たちは原子力空母の横須賀母港化に反対して、原子力空母の危険性や、横須賀が空母母港として固定化することの問題点を訴えてきました。また集会やデモ、国や自治体への要請、住民投票条例制定要求など、さまざまな運動に取り組んできました。
しかし日米両国政府は、私たちの声に耳を貸すことはありませんでした。それから1年が経過する中で、横須賀基地では何が起きたでしょうか。
米海軍は1月から5月にかけて、ジョージ・ワシントンの大規模修理を実施しました。修理は原子炉の1次冷却系についても行われ、修理後には大量の放射性廃棄物が発生しました。日米両国政府は市民に対して、横須賀基地内では原子炉の修埋は行わないこと約束していました。しかし配備から半年も経たないうちに、約束は反占にされてしまったのです。
また8月24日には、ジョージ・ワシントンが出航中の横須賀港に、別の原子力空母ニミッツが入港してきました。米国は以前から、西太平洋に原子力空母2隻を常駐させることを表明しています。このままでは横須賀は、ジョージ・ワシントンだけではなく、もう1隻の原子力空母の配備先としても固定されてしまいます。
私たちが原子炉事故の被害者にならないためには、私たちが米国の進める戦争の加担者にならないためには、横須賀基地から原子力空母を撤退させなければなりません。日本全土から、米軍基地を撤去しなければなりません。原子力空母の横須賀母港化から1年を迎える本日、私たちは新しい決意を固めましょう。
私たちの力で、横須賀から原子力空母を撤退させよう!
私たちの力で、横須賀から米軍基地を撤去しよう!
私たちの力で、平和な海を取り戻そう!
私たちの力で、米国の対テロ戦争を止めよう!
私たちの力で、日米軍事一体化に反対しよう!
2009年9月26日
空母母港化36周年・原子力空母ジョージ・ワシントン横須賀基地母港化1周年抗議
原子力空母配備の撤回を求める全国集会参加者一同