この時期だから仕方が無いが毎日、雨がジトジト降り、福岡県地方も毎日のように大雨警報が発令されています。
部屋の中もカビ臭くなってきています。2台の除湿機もフル回転していますが、お日様には勝てません。
新聞を見ていたら、「うっかり食卓に…アジサイの葉で食中毒」と言う
興味深い記事が目に付きました。
アジサイの葉は有毒なので、ご用心。茨城県は22日、つくば市内の飲食店で料理に添えられていたアジサイの葉を食べた客8人が食中毒症状を訴えたと発表した。2人が病院で検査を受けたが、全員快方に向かっている。
県によると、アジサイの葉などには「青酸配糖体」と呼ばれる有毒成分が含まれ、胃の中の消化酵素と反応することで、青酸(シアン)が生成され、中毒症状を引き起こすという。
店はアジサイが有毒植物と知らず料理に使ったとみられ、県は「アジサイの葉による食中毒は極めて珍しい」(食の安全対策室)としている。
つくば保健所によると、13日夜、同市金田の飲食店にいたグループ19人のうち、34〜60歳の男女8人が、食事を始めて約30分後におう吐などの症状を訴えた。8人はいずれも「鳥肉梅しそ和え」に添えられていたアジサイの葉を食べていたことが判明した。(新聞記事による)
身近な植物の中でも中毒を起こす植物は沢山あるが、ジャガイモの芽や
モロヘイヤの実などは有名である。
身近な食品中の植物性自然毒
ジャガイモ(ナス科)
ジャガイモは、塊茎の部分を食用としますが、発芽部分や緑色部分には有毒物質のソラニンを多く含みます。このソラニンを多量に含んだ部分の除去が不完全だと中毒を起こします。調理の際、皮を良くむき、特に芽の部分を完全に除去するなど、十分な注意が必要です。
特 徴
誤食部位 |
ジャガイモの発芽部分、緑色の表皮部分。
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症状 |
おう吐、下痢、腹痛、脱力感、めまい、呼吸困難など。
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毒成分 |
ソラニンというアルカロイド。ソラニンは煮る、焼くなどの加熱調理をしてもほとんど分解されません。
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モロヘイヤ(シナノキ科)
モロヘイヤは一年草の種子繁殖植物で、野菜として利用され、葉を刻むとぬめりがでるのが特徴です。平成8年10月に農家で牛5頭にモロヘイヤの実のついた枝を与えたところ、3頭が死亡する事故が発生しました。その後の調査で、モロヘイヤの種子には強い毒成分が含まれていることが判明しました。なお、市販されているモロヘイヤの葉や健康茶からは毒成分は検出されていません。
特 徴
誤食部位 |
種子
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症状 |
牛について食欲不振、起立不能、下痢、死亡した例がある。
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毒成分 |
種子に含まれるストロフェチジンという強心配糖体。かつてアフリカで矢毒として用いられた毒成分。
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青梅(バラ科)
果実は一般に加工して利用されます。しかし、未熟な果実や種の中心の部分には毒成分があります。生の梅は、梅酒や梅干しつくりのため身近にありますので、子供が食べないように十分注意する必要があります。
特 徴
症状 |
頭痛、めまい、発汗、けいれん、呼吸困難など。
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毒成分 |
青酸配糖体のアミグダリン。酵素により分解されて青酸を出し、中毒を起こします。アミグダリンはその他、スモモ、ビワ、アンズの種子にもあります。
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ギンナン(イチョウの実)(イチョウ科)
イチョウは中国原産の落葉樹で、夏から秋にかけて果実が黄色く熟します。この果実には特有の悪臭があり、触れると外果皮に含まれるビロボールが原因でアレルギー性皮膚炎を起こすことがあります。この外果皮を取り除き、かたい殻の中にある淡い黄色の部分をギンナンとして食用とします。
特 徴
症状 |
通常食用としますが、一度に多く食べると、おう吐、下痢、呼吸困難、けいれんなどを起こすこともあります。「歳の数以上は食べない方が良い」という言い伝えがあります。
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毒成分 |
ビタミンB6は、脳内の神経伝達物質の生成に重要な役割を担っています。ギンナンには、ビタミンB6と構造の似た4'-メトキシピリドキシンを含んでおり、摂取するとビタミンB6の働きを阻害し、数時間のうちにビタミンB6欠乏症となり、中毒になると考えられています。
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