大川接骨院 腰痛、膝の痛み、ひどい肩こり、首の痛み、スポーツ障害など…痛みにお悩みの方は大川接骨院に是非ご相談ください。各種保険対応しております。

寝違え
「寝違え」 簡単な病名?です。
起床時にすでに首の痛みを覚えることもあれば、昼ごろになって段々と痛みが増してきて、しまいには首を動かすこともできなくなる、寝ている時の妙な首のねじり具合によるのが原因、まぁ、こんなところです。
首が痛い、とおいでる患者さんは多いです。
「いつ頃からか忘れたけれど、かなり前から痛くなっていた。レントゲン、MRIを撮り、何番目かの頚椎の間が狭くなっていると指摘された。あまり動かさないようにと言われた。そのうち肩から背中まで痛くなってきた。今では寝ていても痛みで目が覚める。」
これは一番多く聞くパターンですが、これを聞けば何だか頚椎が悪いように聞こえますが、それには全く根拠がありません。
おお昔の教科書で勉強した先生にかかると、根拠が無くてもそのせいにされます。
ところで、なぜ痛みが広がるのか、痛みの程度が増すのでしょうか。その原因は・・・「安静」です。
痛いから動かせないし、また、医師に「動かしてはいけない」と言われます。
痛みのある筋肉はすでにこわばっています。安静にするとそのこわばっている筋肉はもとより、その筋肉に隣接する筋肉や、その隣接する筋肉に、さらに隣接している筋肉までこわばり、どんどん範囲が広がります。しかし、患者さんにしてみたら、動かすと何かがどうにかなるんじゃないかと、危なくて動かせない。
もしかしてイメージとして、中学生の頃に理科室で見た背骨の模型を思い出し、その骨の角に紐の様にまとわり付く神経が擦れたり骨と骨の間に挟まったりするような光景を、想像力豊かに思い描いておられる方もあるかと思います。
大変残念ながら、神経はそんなに簡単に擦れたり、挟まりません。
・・・というのもありますが、それ以前に神経は擦れても押さえても痛みやしびれを出す組織ではありません。
神経が触って痛い、圧迫されると痛む、などとは、生理学の先生には理解に苦しまれるところでしょうが、なぜか臨床の先生方だけは患者さんへの説明を手っ取り早く済ませるために、そういうことにされているみたいです。
この辺の考え方で2〜3日で治るはずだった痛みが、その後の人生を変えるくらいの大事になったりもします。
とにかく、「首が痛い」とおっしゃる方が痛いのは、たいがい「僧帽筋」の首と肩の境目で、これは単純に僧帽筋が原因であり、頭を動かすと肩甲骨から背中付近まで嫌な痛みが響くのは、「肩甲挙筋」が原因です。
特に高齢の方は、痛みにびっくりして、首に力を入れ、肩をすぼめるように固まった姿勢にされるため、ビクとも首が動かないほどに筋肉を硬直させ一気にこじらせることもよくあります。ここまでくると首が痛いのか背中が痛いのか、本人もわからないと思います。

「Clinical massage」James H.clay/David M.pounds著・医道の日本社刊 |

「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」Dimitrios Kostopoulos & konstantine Rizopoulos著・医道の日本社刊 |
・・・まぁ、とにかく早めに治療すれば何とも無いようなものですが、所によるととんでもない病名(後縦靭帯云々、頚椎椎間板ヘルニ・・・)を付けられ、それゆえとんでもない治療(手術)を受けさせられるはめになることもありますので、ある意味どこを受診するかは患者さんの持っている運次第とも言えます。
そして、これはごく稀ではありますが、首の違和感や凝りに加え、指の細かい動きが出来なくなる、足が地に着いていないようで歩きにくい、などの症状があれば「頚髄症」の疑いがかかりますので、そのときはすぐに大きな病院を受診されることをお勧めします。早い話、このような症状が無ければ、安心ということです。
腰方形筋(ようほうけいきん)
腰方形筋と言えば、知っている治療家の方は知っている、知らずに一生を終える先生もおいでる、という結構マニアックな筋肉ですが、ギックリ腰の原因の半分は占めるのではないかと思える筋肉です。
この「ギックリ腰」、何が「ギックリ」するのでしょうか。
よく腰の骨がずれた、はずれた、などと言いますが、骨で「ギックリ」はしません、100%筋肉で起きる現象です。
中腰になって、あるいは体を捻った拍子に、たかだかそんなことで起きるのは、筋肉なればこそ。
階段から落ちた、骨のもろい人が尻餅をついた、車に撥ね飛ばされた、などは、骨折が疑われますので「ギックリ」といったレベルではなく「ボッキリ」といったところでしょうか。
では、「ギックリ」とはどんな状態をさすのでしょうか?簡単です、筋肉の急激な収縮(攣縮)です。ギュッと強張った状態です。
筋肉内の部分的なものもあれば、その筋肉全体が石のように硬くなっているものもあります。
左:「トリガーポイント・マニュアル-筋膜痛と機能障害V」監訳:川原群大 エンタプライズ株式会社刊
右;「ID触診術」鈴木重行・平野幸伸・鈴木敏和著・エヌ・ティー・エス刊
この腰方形筋の場合、位置的にはわき腹の奥にあたるため、ここを痛めると自身の手で骨盤の上、ウエストをギュッと絞った格好で歩きますので、見た目だけでもそこそこの診断ができます。
しかし、なにぶんにも深い所にある筋肉ですので、触って確認するのはなかなか困難です。
普通で困難な程ですから、少々肉付きのいい方のその筋肉を触るのは不可能に近いです。触れなければ思うような治療ができません。
長年こういう仕事をしていますが、やはり目に見えて痛みが取れればいいのですが、どうもこの筋肉だけは好きになれません。ですから慢性の経過をたどる事も多いのかと思われます。
そしてこの手の、この部位の痛みを昔の整形外科の教科書(今でも中身は同じですが)に言わせると、変形性腰椎症や椎間板障害、ともすればヘルニア、最近の流行なら脊柱管狭窄症でおきることになっていますが、それはあくまでも、まずレントゲン、MRIといった風に筋肉を通り過ぎて骨や軟骨に原因があると決め付けて診ているからこそつく病名です。
何度も書きましたが、痛みを起こしているのは筋肉です、軟骨にも骨にも神経はありません、骨折して痛いのは骨膜が刺激をうけるからです。
いまだに、医療機関で腰椎に異常があるやら無しやらの説明を受け、「椎間板ヘルニアのしおり」なるものを渡され、不安におとしめられる患者さんは増えています。
なぜこのような患者さんが増えるかは、世界的に見た圧倒的な日本のMRIの普及率にあります。画像としてヘルニアや椎間板のヘタリ具合を証拠として見せられるからに他ありません。
「ほら、ここがこうなっているでしょう。」などと言われた日には、そこが痛みの原因かどうかなどは疑う余地もありませんし、熱心に説明してくださる先生が本気でそう思っている以上、どうにも出来ません。そういう先生に出くわしたことが運のつきと思ってあきらめてください。
「正常な老化現象」
なぜこの言葉がいえないのでしょうか?少し骨が出ていればそのせいにし、軟骨が磨り減ればそのせいにする、これでは年配者はすべて一生診療の網から抜け出すことは出来ません。
いまだに骨が変形しているだとか、そのせいで神経がつっかえている、などと説明される先生方、骨の変形が進めば神経がどうかなるのでしょうか?はたまた、神経が圧迫されると痛みが出るのでしょうか?
この疑問に正確に答えられる先生は、たぶん頻繁に手術を勧めることはないと思われますので、もしも手術を勧められたときには一度訊いてみましょう。
「神経に触っているのだから痛いのは当たり前です。」
と、言う先生には二度とお目にかからない方が体のためです。
そしてこの腰方形筋、ダイレクトにアプローチするのは難しいため、どうしても満足いく結果、即効性のある治療は期待出来ませんので少し根気を持って治癒を目指された方がいいかもしれません。
しかし、せっかちな患者さんは2・3回で全快しないと焦って、これはただ事ではない!などと、あわてて手術室の扉を叩く方もおられます。人生の貴重な時間を無駄にすることもありますので慎重に判断されますように。
ただ、これだけは何度も言いますが、「あくまでも筋肉が痛い」のであって、骨や軟骨を削っても何も解決しません。
もし、あなたの周りで手術を受けて痛みが取れた人がいるのなら、その人は運のいい人です。
あなたが普通の運の持ち主ならば、たぶん痛みの状態は変わりません。
もし、あなたが運の悪い人ならば、その後の人生、とんでもないことになるかもしれません、後悔しますよ。
・・・別に新興宗教の教祖様のお言葉でもありません、私が言っているだけのことで・・・。

「トリガーポイント・マニュアル-筋膜痛と機能障害V」監訳:川原群大 エンタプライズ株式会社刊
棘下筋(きょくかきん)
膝の痛み(内側広筋)
最近は、ほとんどの生活様式も洋風になり、フローリングにソファー、トイレは洋式で、畳の上で正座したり、和式トイレでしゃんがんだりする機会がとんと減ってしまいました。そのため、ふと気がつくと正座がしにくい、出来ないという人が増えています。
正座は、大腿の筋肉を最大限とはいかないまでもある程度は伸ばしてくれます。
ですが、痛いために正座を避け、ともすれば「正座が出来なくても生活には支障はない」と開き直っている方もおいでます。そこのところは個人の考え方ですから、良しとしましょう。
ちなみに、大腿の筋肉は「大腿四頭筋」と呼ばれるように四つの筋肉が集まっています。内側広筋、大腿直筋、中間広筋、外側広筋です。その中で一番反応が早く、瞬発力があり筋力があるのが内側広筋ですが、それ故一番先にエネルギー危機に陥りへたってしまいます。
慣れない登山や、日頃の運動不足を忘れて全力疾走した後などにおきる膝のがくつき、俗に「膝が笑う」という現象も、この内側広筋がバテて膝を支えられなくなり起きるものです。
正座をすると痛くなるのも、内側広筋がこわばってスムースに伸びたり縮んだりしないことが原因です。

「Clinical massage」James H.clay/David M.pounds著・医道の日本社刊
スポーツや事故などで骨損傷や靭帯損傷をおこした痛みは、それなりの固定と安静は必要です。
しかし、軽いジョギングやウォーキングで、ともすれば何も覚えが無く、いつの間にか徐々に痛くなってきたと言われる方のほうが多いのが事実です。
そういう患者さんに「正座は良くありませんよ、無理しないで安静に。」などと説明される先生もおられます・・・
(聞くところによると正座をすると軟骨を痛めるそうですから???)。
どれだけこれ以上膝の筋肉を硬縮させたいのでしょうか?硬くなって縮こまっているから痛いんです。
安静にしても痛みが引かないということで、今度は半月板にでも話を持っていくのでしょう。
MRIで半月板がどうこうと言ったかと思えば、関節鏡・・・悪くなっている筋肉にさらにメスで傷をつける・・・筋肉の疾患なのに筋肉を除いたすべての検査がなされます。
近頃はヒアルロン酸の関節内注射が流行っているみたいですが、ヒアルロン酸の分子量は500万です。よって軟骨に直接吸収されるのは水分ぐらい、まぁ機械に油を差して動きを滑らかにするようなものなのでしょう。
放っておいても、軟骨同士の摩擦係数は氷の上をスケートで滑ることよりまだ0がひとつ多い0.00幾つなのに、まだ滑らかさが足りないとでも・・・?
スポーツや事故でもない、日常生活の中からの膝の痛みの原因は、筋肉が縮んで関節を押し固め、その結果、関節運動が阻害されているだけだと思いますが、関節の中に原因を見いだすとは、さすがに目の付け所が違います。
そもそも、MRIやレントゲンの画像で軟骨(半月板)が磨り減っている傾向が見られた時に、膝の関節の境目(大腿骨と脛骨の合わさり目)を押し、「ほら、やっぱりここが痛いでしょう、ここの軟骨が傷んでいるんですよ。」などと言われること自体に疑問を持った方がいいと思います。
中には「いやぁ、さすがに膝で有名な先生だ、痛い所をピタリと当てる!」と、感心しきりな患者さんもおいでるようですが、押されているのは「筋肉」ですから。
軟骨が、押さえて痛みが出る組織であるのなら、どんなに健康な人であっても、、普通に立っただけで体重がかかるすべての関節が痛み出すでしょう。
やっかいなのが、軟骨を押さえたつもりになって、そこから痛みが出ていると、本気で思って疑わない先生がおいでることです。
そうなると余計始末が悪くなります。手術の話が出てきます。
それに、TVや健康本などで、お偉い先生方が軟骨、軟骨と、痛みの原因がそれに尽きるかの如く言われれば、素人さんでなくても信じ込みます。
高齢でも元気にスポーツや登山を楽しまれている方はたくさんおられます。そういう方々を集めてMRIで膝の検診をすれば、たぶん、一人としてまともな軟骨の持ち主はいないでしょう。
あまり骨や軟骨などは気にせず、正座がしにくくなれば、まずは浴槽の中で練習してください。温まり、筋肉も柔らかくなり、幾分かは正座が楽になるでしょう。

「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」Dimitrios Kostopoulos & konstantine Rizopoulos著・医道の日本社刊
上の写真のストレッチをして、まだ余裕があれば、床の上で正座をして、そのままゆっくりと後ろに手を着きながら床に背中がつくまで後ろに倒れてみてください。ゆっくりと、です。
ドスンといくと痛い目をみますので、最初は誰かに支えてもらったほうが無難です。
これで大腿の筋肉は完全に伸びます。
「痛いのは筋肉」です。世間の常識が必ずしも正しいとは限りませんよ。
胸鎖乳突筋
殿筋の痛み
殿部、つまり
お尻の部分ですが、体表に近い方から大殿筋、中殿筋、いちばん深部に小殿筋があり、それらは股関節を包むように骨盤から大腿骨に付着しています。
「腰が痛い」と言ってお尻をおさえてぎこちない歩き方で来られる患者さんもよく見かけます。その押さえている場所が、
「腰の部分」に入るのか
「股関節の部分」になるのかはどちらでも良いことですが、筋肉の作用的に言えば
「股関節の筋肉」になるようです。
ちなみにゴリラの筋肉は人間と比べ物にならないほどに大きく強力ですが、大殿筋が人間ほど発達していないので股関節が伸ばせず、前かがみになり補助的に手を着いてノロノロと歩きます。
お年寄りの方で腰を曲げ、杖をつくのは同じような事で、それは
大殿筋の弱退化を意味します。
「Clinical massage」James H.clay/David M.pounds著・医道の日本社刊
さて、この
「腰か股関節か」というところが単純な疾患をやたら小難しくしてしまいます。
殿筋の痛みの本態は、ちょっとした外力やストレスによる筋肉のこわばりから来る短縮痛です。よく触診すればたいがい
筋硬結(しこり)が触知できます。
その
筋硬結(しこり)の部分を治療すればいいだけのことなのに、なぜか腰や股関節に目が行く先生方が多いようです。
特に小殿筋や中殿筋を痛めると、腰から大腿、ふくらはぎにまで痛みやしびれが出ることがあります。
こういった症状が出ると、古い考え方ならまず間違いなく腰の神経が云々、椎間板がどうのこうのというお話になります。
それに大殿筋の拮抗筋(対になる筋肉)は腸腰筋ですから、大殿筋が機嫌を損ねればすぐさま腸腰筋も正常ではなくなり、下腹から股の付け根にかけて痛みを出します。
そうなると今度は、机の上に股関節の骨格模型が置かれ、大腿骨と骨盤の軟骨云々、隙間がどうのこうのと、人工関節のお話をご拝聴となります。
「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」Dimitrios Kostopoulos & konstantine Rizopoulos著・医道の日本社刊
ある程度の年齢になれば、自然な老化現象としてかなりの確率で腰にヘルニアが見つかりますし、股関節の軟骨がすり減ったり、多少の変形もあるでしょうが、
生理学的に痛みの原因にはなり得ません。
では、ヘルニアがあって股関節の変形のある患者さんは、何が痛みの原因とされるのでしょうか。
その病院でヘルニアと股関節、どちらの手術が流行しているかで決まるのでしょうが、いずれにしても
「犠牲者」が又ひとり生まれるだけです。
どうして
痛みの元凶である筋肉を通り過ぎて、骨自体に問題が飛んでしまうのでしょうか。レントゲンには映らないから説明のしようがないので、あえて無視なのでしょうか。
骨折や腫瘍、感染症の有無さえ確認すれば、あとは骨には用が無いはずですが、何をどう痛みと結びつけたいのでしょうか。
(「ほねつぎ」の立場で言うのも変な話ですが・・・。)
それに
初期ならば、その部分の筋硬結さえ取れば以外と簡単に痛みは治ります。それを、やれ腰だ、いや股関節だと見当違いな所をいじくり回されているうちに筋硬結は広範囲に及び、痛みも増してきます。
痛みが増せば今度は
「安静、運動禁止」とのありがたい指示が出され、忠実に指示を守った正直者の患者さんの
筋肉はさらにこわばり、痛みもさらに増していく、そこまでくれば実に器用に意味の無いヘルニアや、ただの老化現象と思われるわずかな変形を見つけてくださった先生の仰せの通り
「手術」しか頼るものは無い、という訳です。
・・・かと言って、お偉い先生の御指示には逆らえないし・・・。
患者さんもなかなかたいへんです・・・。
神経痛
「神経痛」といえば、よく聞くのが坐骨神経痛、上腕神経痛、などがありますが、「神経痛」というものを勘違いされている方がけっこう多いようです。
腰から太もも、ふくらはぎにかけて、肩から上腕、指先までと神経に沿って、痛んだり、しびれたりするのを昔から「神経痛」などと言いますが、いかにも神経自体が痛みを出しているかの如くに解釈されている方がおいでます。これは間違いです。
神経は「痛みを出す」のではなく、
「痛みを脳へ伝える」器官です。
正確には、神経の末端部のセンサー(侵害受容器)が損傷部から放出される特定の物質に反応すると、そこに微弱電流が発生します。それが電気信号となり、神経を伝い、中枢である脳へ届き、そこで「痛み」と判断されます。この
末梢から中枢への痛みの経路が「知覚神経」です。ここをよく覚えておいてください、
「末梢から中枢へ」、です。
これとは逆に、中枢から末梢の筋肉などに指令を出して手足を動かす神経は「運動神経」です。
これらの神経の情報の伝達方向は何があっても変わりません。原始時代から現代にいたるまで、これからも。
と、思っていましたが、多くの病院の診察室では、この生理学の常識が変わります。
上肢や下肢に「痛み」や「しびれ」があり、MRIの画像にそれらしい圧迫箇所があると、待っていました、とばかりに
「この部分でヘルニアが神経を圧迫しているので、しびれや痛みはそのために起きています」
と、なんともありがたいお言葉を頂きますが、よく考えてみてください。
つまり、背骨のほうで神経が押さえられた結果、そこで神経のセンサーが反応して腕や脚の末梢方向に向かい電気信号が伝わり、そこで腕や脚に分布するセンサーを何らかの方法で反応させ、さらに今度は脳(中枢)へと方向を変えて電気信号を伝えているということです。
背骨で神経センサー反応?? ⇒逆走⇒
腕や脚(末梢)へ電気信号が伝わりさらに反応 ⇒
脳(中枢)へ届き「痛み」と判断
JFK暗殺時の「魔法の銃弾」さながらの経路をたどりますね。
まさかこんな摩訶不思議な現象が起ころうとは、神様も想像し得なかったでしょう。
何気なしに
先ほどのセリフを患者さんに言われる先生方、もし中学教師に転職される機会があっても、理科の授業だけは受け持ってほしくないものです。
先に述べたように、神経は末端のセンサーが発痛物質に感作されることにより電気信号を発生させます。
脊髄や神経根の部分は電気信号を伝える電線の役割ですので、センサーの機能はありません。つまり、
圧迫されても電気信号が発生することは無いといわれています。
もし、ヘルニアが針のように直接突き刺されば別ですが、自然界ではありえません。
それでは、
しびれや痛みの原因は? 血管炎や神経炎、骨腫瘍、肉腫などのまれな病気が、腰痛や頚痛の人に限って頻繁に出現するはずもありません。
あとは
皮膚と筋肉の問題です。やはり人体のしくみに従った考え方をすれば、筋肉の損傷部から放出される発痛物質によりセンサーが反応して、
正式な経路で脳に伝わり「痛み」と判断されているというのが正解でしょう。
しかし、今でもこれほど多くの患者さんが「神経が押されているから痛いのですよ」との医師の言葉を、なんの疑問も持たずに簡単に信じ込んでしまうのは、
「自分の痛みはひどい」「長く続いている」「この痛みが単に筋肉のせいであるはずがない」「きっと骨や軟骨に何かが起こっているに違いない」「いや、もっと複雑なものかもしれない」
と思い込んでおられるからでしょう。
そこに白い巨搭の威厳が加われば、
「あー、やっぱり神経ですか、なんとなく私もそんな感じがしていました」
と、白衣の信者になってしまいます。誰でも自分の思いと同調した意見を持つ人を信頼するものです。
確かに、一般的なイメージでは、筋肉の問題ならば、運動をして筋肉痛になったあとのように湿布でもはっておけば簡単に治ると思われがちですが、実際はそうはいかないのが筋肉の厄介なところです。
筋肉は
交感神経の影響をもろに受けますので、
心理的なストレスでもこわばり、痛みを出します。
なぜいつまでも痛いのか、この原因は何なのか、などとイライラするだけでも交感神経が緊張し、また悪循環が生まれます。
さらに、痛みが長期(3〜6ヶ月程度)になると、今度は脳が「痛みの状態」を記憶しますので、
「痛みのある状態が通常である」と認識します。
ですから、マッサージや電気治療でこわばった筋肉をほぐしても、「通常の状態」 に戻そうとまた筋肉をこわばらせます。
よって、脳が関与する前の初期の段階での治療がベストなのですが、MRIやCTを撮り、その説明を真に受け、動作制限や安静の指示を守り、そのために余計に筋肉をこわばらせ痛みが増してまた検査、気がつけば半年、一年経ってしまい
脳への刷り込みが完了するという訳です。
なかなか難しいところですね・・・。
肩甲下筋
肩がズキズキ痛む、寝ていても痛みで目が覚める、腕が上がらない。
健康食品のCMでよく耳にするセリフですが、こういう人はいつも反対側の手で痛む肩から上腕を揉んだりさすったりしています。
「手当て」と言う言葉もありますからなんとなく気持ちもわかります。でも、そんなところをどうこうしても楽にはならないのが実状です。
えてして自分ではどうしようも出来ない場所に限って痛みというものは発生するようです。
肩(上腕骨頭近く)には棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋が上腕骨頭をちょうど人の手でつかむような形でくっついています。
そしてこれらの筋肉はすべて、上腕骨を肩甲骨に固定する働きをして筋肉どうしが互いにバランスをとっているので、どれか一つの筋肉が損傷して短縮するだけで全体のバランスが崩れて肩の運動に支障がでます。
「Clinical massage」James H.clay/David M.pounds著・医道の日本社刊
筋肉はすべからく刺激を受けると短縮します。
一つの筋肉が損傷を受け短縮して他の筋肉を引っ張ると、今度は引っ張られた筋肉が短縮し、しまいには上腕骨が肩甲骨にびっしりと押し付けられるようになり、痛い、動かしにくいという症状が出来上がります。
投球動作などで損傷するのは主に棘上筋や棘下筋ですが、この場合は「回旋筋腱板損傷」などと大層な言い方になります。
ある程度の年齢になれば腱板の裂け目はたいがいあるようですが、MRIでそれが見つかると、「こりゃいかん、手術ですな」と、なるのが最近の流行みたいです。
病院勤務時代、MRIの無かった時に腱板の手術を受けた患者さんをリハビリした記憶が私にはありません。それでもカルテには「腱板損傷」と書かれた患者さんがたくさんおられましたが、五十肩や頚肩腕症候群などと治療が全く変わるはずも無く、それはそれで皆さん治癒していかれたものですが・・・。
以前、当院に通院されていた方で、「とにかく、手術した肩がズキズキ痛む」と、訴えられる患者さんがおいでました。
その方、4、5年前に肩痛でMRI検査の結果、「腱板損傷」との診断で、80歳近くで手術されたそうです。(チタンで留めてあるそうです)
腱板の裂け目を医師が「加老性のもの」として無視してくれさえしたなら、余生にストレスとなる痛みは無かったでしょう。
それはさて置き、肩の痛みというものは、通常は激しい運動をした覚えが無く、徐々に痛くなるということがほとんどでしょう。
原因としては、 従来は運動不足によるものがほとんどですが、近頃では、パソコンでの持続的なマウス操作などで肩甲下筋がこわばり、筋繊維が損傷を起こすことが多いようです。
この「肩甲下筋」がくせ者で、肩の筋肉の中で最初にへそを曲げて他の筋肉とのバランスを崩しますので、肩の痛みのほとんどに関与しています。
さらに、肩のみならず上腕から肘、手首にまで痛みを飛ばします。
ところが、この筋肉は、肩甲骨とあばら骨の間にあり、脇の下を通って上腕骨に付いているので表面からはほとんど触れません。
脇の下に指二、三本差し込めば何とか指圧、マッサージが可能という程度ですので、肩の上から撫でても揉んでも気休め程度にしかなりません。そのため、筋硬結がひどくなると必然的に治療期間が長くなります。
ですから、この筋肉の単独の損傷の間に、他の筋肉に影響を与えないうちの早めの受診をお勧めしますが、たいていの方は肩が水平までしか上がらず、夜間に痛みで目が覚めるほどにならないと受診されません。
我慢強い日本人の奥ゆかしさでしょうか・・・。
就寝中に痛みで目が覚める、これは無意識で寝返りをうった際に肩が下になり、肩甲下筋がより短縮して、その痛みで目が覚めるというパターンです。
気がついた時にはすでに回避姿勢をとっているので、「肩を下にもしていないのに痛みで寝られない」と、なる訳です。
対症法としては、痛い方の肩の下に丸めたバスタオルなどを入れて肩が少し持ち上がるようにして、そちら側に寝返り出来なくするのも一つの手でしょう。
それに、バンザイをして寝ておられる方は、無意識に、縮んでいるこの筋肉を伸ばそうとしているのでしょう。
まずは、日頃動かさないところまで腕を上げてみて、関節がこわばっていないか確かめてみてください。
「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」Dimitrios Kostopoulos & konstantine Rizopoulos著・医道の日本社刊
ちなみに、こちらのストレッチの写真、ここまで出来ればこんな文章も読む必要はありませんが・・・。
「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」Dimitrios Kostopoulos & konstantine Rizopoulos著・医道の日本社刊
肩には他にも重要視される筋肉もありますが、あくまで私の個人的な見解で書き散らかしているだけですので。
腸腰筋
腰の筋肉と言えば、たいていの方は臀部から背中にかけてへばりついている筋肉を連想されますが、一番重要な筋肉は「腸腰筋」と呼ばれる「大腰筋」と「腸骨筋」が合わさった筋肉です。
専門の治療家ならそれを触知できるのは当たり前ですが、なかなか、その筋肉のありかもわからず、その筋肉の痛みも知らない先生もおられるのではないでしょうか?まさか、そんなことは無いと思いますが・・・。
腰痛と聞けばやみくもに腰のあたりを揉んだり、電気を当てたりするケースも多いようですが、肝心の痛みを出している筋肉にアプローチしていなかったらそう簡単には痛みは取れません。
病院勤務時代の経験では、リハビリにまわって来る指示書には腰なら「腰のマッサージ、電気治療、」と言うようなもので、どこそこの筋肉、どこの靭帯を、などと具体的な指示を受けることはまずありませんでしたから、普通に腰に治療器を当て、普通にマッサージするのが常識でした。今でも、どこの病院のリハビリでも同じでしょう。
だから何年間も同じ患者さんが同じ治療を受けに来られ、いつもリハビリ室は混雑している訳です。
腸腰筋は、腰椎から腹腔内を通り、大腿骨の上方へ走る筋肉です。
わかりやすく言えば、背中から太ももの付け根にかけて、腹の中を後ろから前に向かい、斜めに通っている筋肉です。
四足の家畜ならば軟らかいスライス肉のとれる「フィレ」、「テンダーロイン」と呼ばれる部位です。
「Clinical massage」James H.clay/David M.pounds著・医道の日本社刊
四足動物の場合は後ろ足を前に振り出す動作にしか使われませんが、直立の人間となると股関節を曲げ、脚を持ち上げるため、はるかに大きな筋力が必要になります。
デスクワークや車の運転、テレビの前で座って過ごす時間が長くなれば、腸腰筋はストレッチされることなく短縮(こわばった)状態になります。
こういう筋肉にさらに力がかかると一気に限度まで収縮してしまい、「こむらがえり」現象が起こります。腸腰筋にこれが起きると、痛くて腰が伸ばせず、それ以上曲げることもできず、股関節も折り曲げたままの姿勢で固まる「ぎっくり腰」になります。
背中側の筋肉(腰方形筋、多裂筋)を傷めた時にも色々特有な痛みと姿勢はありますが、腸腰筋のこれは特別です。痛みは腰と、わき腹から股の付け根に出ます。股関節だけに痛みが出ることもあります。
わき腹が痛くて内科を受診しても「異常なし」と言われることもあって、接骨院に来られる方もおられます。まぁ内臓疾患を先に検査されて来られるのでこちらも安心ですが。
この状態でMRI検査をしてヘルニアでも見つかろうものなら、すべてヘルニアのせいにされ手術台へ直行という運の悪い方もおられます。
先日、もっと運の悪い方もおられました。
ギックリ腰で受診してMRI検査で腰にヘルニアが見つかり、(もっともヘルニアが写っていたところで関係ないのですが・・・。問題は筋肉ですから。)ついでに首も調べたところ、頚椎にヘルニアらしきものが見つかったため、腰のヘルニアは無視して、まったく症状の無い首の手術???をされてしまったという方。たぶん、この病院は首のヘルニア手術のキャンペーン中だったのでしょう。
手術後、腰の痛みは取れたが(???)今度は何ともなかった手にしびれがひどく出て仕事が出来なくなり、会社を辞めざるを得なくなってしまいました。
なぜ腰の痛みが取れたかについては、手術中の何時間にもわたる全身麻酔、筋弛緩剤により筋肉のこわばりや硬結が取れるからだと言われる整形の先生もおいでます。腰のヘルニアの手術に関してもこういう理由みたいです。
高齢で一日中テレビの前で座っている方は慢性的に腸腰筋が短縮しているため、いざ腰を伸ばそうとすると股関節が伸びず、体を起こすと今度は膝を曲げなければバランスが取れなくなります。膝を曲げ、天を仰ぐような特有の姿勢になるわけです。
嫌なことにこの筋肉はお腹の中の深いところにあるので、マッサージや電気治療が難しく、そのため痛みの続く時間も長引きますので、日頃から長時間座っておられる方は特に心がけて下腹から股関節の前面のストレッチをされておかれたほうがよろしいかと思われます。本格的に痛み出し、運の悪い所に出くわすととんでもないところにメスを入れられるかもしれませんよ。
「トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル」Dimitrios Kostopoulos & konstantine Rizopoulos著・医道の日本社刊
ガードル症候群
もちろんこんな病名はありませんが、(試しに検索したところ2,3件この名前が出ていました。こんなことを言うのは私が初めてだと思いましたが、お暇な方がおられるようです。)思わずカルテに病名として書きたくなるような疾患です。
「おもに中年以降の、お腹のあたりが少々ふっくらしてきたと自覚し始め、矯正?下着を装着しているご婦人に多い“のぼせ、肩こり、腰痛、冷え、むくみ、不眠”等等、いかにも更年期障害を思わせる症状を呈しているものである。」と定義付けたくなるような「不定愁訴」と呼ばれるものです。
あくまでも私の経験での話ですが、腰周辺の冷え、痛み、肩こり、足の冷え、あるいは足が熱い、顔がのぼせる、やたらと首から上に汗が出る、と訴えられる女性の方の共通点、それは何層にも重ねられた下着をはいておられること。
マッサージ、電気を当てるために少しそれをずらそうとしますが、いかんせん、皮膚と下着の間に指一本も入らないようなきついガードルを着けておられる方もおいでます。
ましてやその圧力が全身にかかるようなボディスーツなるものを着けられている方(あなたはガンダムですかっ!とツッコミたくなるような・・・)、考えてみてください。
もしそれほどの圧力を首にでもかけたなら頚動脈、静脈を圧迫して5分は持たずに窒息死してしまいます。
比較的絞束に鈍感な、脂肪層に覆われている腰周りならこそ、その絞束力に耐え得るのです。
ご本人は締め付けられているとか、きついとかは思わないかも知れません。しかし確実にじわじわと皮膚の真皮層、脂肪層、筋膜、そして筋肉まで圧力が加わっています。
当然筋肉表面に分布している毛細血管をも締め上げます。
その結果筋肉内に入る血流は減り、あとは
「筋筋膜性症候群」に書いた通りの悪循環を繰り返します。もちろん下半身の血管や神経の集まる腰部で血液遮断もどきのことが行われているとなると、下半身のむくみや冷えは当たり前の如く起こります。
要は自分で自律神経のバランスを確信犯的に崩しているという他ありません。
きつい下着をつけ、腰やあしが冷え、寒いのでさらに重ねてしまう。そして締め付けが一点に集中する、これがすべてです。
手の器用な患者さんで、自分でガードルの腰の後ろの部分をV字型にして、圧を減らして腰の冷えと痛みが素早く改善したという例もあります。
癌や重篤な病気の人は、とにかく腰周りのゴムの締め付けを嫌がられます。
若い人は矯正の必要がないのでほとんどゴムが重なるような着け方はしていません。また、冷えは大敵などとの認識もないでしょうから用心に何枚も履くという習慣もありません。
それでもやはり若い女性が同じ症状で訴えてこられます。その場合は筋肉が小さいことによるものです。
体の熱源は筋肉です。ダイエットなどをして細い人は(細いのが良いと思う自体がそこで間違いを犯しているのですが)、熱源がないから当然冷える。
ダイエットに熱心な方、好きでされていることですので止めるよしもないのですが、そのような方でむくみや冷えを訴えられる方には「カイロでも張って暖かくしてください。」としか言いようがありません。 あと3、40年後には確実に骨粗しょう症の診断が下りますよ。
とにかく、重ねて血流を悪くするから訳のわからない症状がでるのです。
一時期、下着は着けずに寝る健康法なるものがメディアで紹介されていましたが、そこまで極端なことはしなくてもいいですから少しだけ皮膚や筋肉を開放することを心がければ快方に向かう方もたくさん出ると思われます。
ほんのわずかな見た目を取るかはどうかはやはり本人次第ですが、言わせてもらえばほんのかすかにも見た目には差がありません。
骨盤がずれる
これまたよく聞く言葉です。
しかし、骨盤の関節は仙腸関節のみです。(関節と呼べるかはわかりませんが、恥骨結合も存在しますが軟骨でくっついていますので、ここが離れるときは相当な外傷がある時で、その時には骨盤内の内臓もかなり損傷を受けていると思って下さい。)
その関節は仙骨(腰椎の下の骨)と、腸骨(骨盤のちょうどベルトのかかる骨)が結合している部分で、「不動関節」と言われ、結合面積は百円ライターほどの大きさです。
上半身の重さすべてをここだけでささえているのですから、結合性と靭帯の強さはすごいものです。
もしこの関節が緩くて簡単にずれるとしたら、スキーや体操の選手がジャンプをして、着地の際に背骨が骨盤内に陥入してしまい、競技前より上半身が短くなっていくことを確認できるでしょう。
この関節が動くときは唯一、出産の時だけです。
神様はうまく人の体を作られたもので、女性が妊娠したときは出産を助けるために、骨盤の靭帯を緩ませるリラキシンと言うホルモンを出して骨盤を広げます。
熟練した整形のドクターはその関節のレントゲン写真を見るだけで経産婦の区別がつくと言われます(関節が荒れているらしいです)。
あくまでも広がるだけで、上下方向にスライドするはずもなく、ましてや左右方向にスライドすることもありません。しかし仙腸関節を圧迫した時にゴキッと動くこともあり、「へぇ?動いた」と思うこともあります。
だからスライドとまではいかなくても、広がった仙腸関節の半開きが閉まるという感覚はあります。
それでは、ちまたに言われる「骨盤のずれ」とは何を指してのものか?
まさか脚の長さが違っているからと言うわけでもないでしょうが。
素直に仰向けに寝れば、その人の姿勢のくせにより右、あるいは左上がりになることの方が多いでしょう。
脚の長さが違うと指摘された、と言う患者さんも時折見かけます。極端な差は、まともに大腿骨が股関節に納まっている限り、事故などで骨の一部が欠損したか、先天性の脚の短縮以外にはありえないことです。
人体は左右対称ではないのだから少なくとも小差はあります。(肝臓は右に大きくなっているから、バランスをとるため左脚が軸足となる、小児の頃から何十年たてばそれらしく差ができて当然)
それに背中と腰の筋肉に引っ張られ、どちらかに傾くのが普通だと思います。
たとえば立ってレントゲン写真を撮るときは、レントゲン技師は骨盤の写真の指示を受ければ骨盤のみに照準を合わせ、ましてや肩の高さや姿勢には口を出しません。
「はい、体を真っすぐにしてください」というのみです。
寝て撮るときは台に真っすぐな線が引いてありますから、頭と股の中間の線に合わせるように寝かせて撮ります。よって、頭と骨盤の間の背骨は曲がっていようがいまいが関知せず、あとは医者が勝手に判断してくれ、との写真が出来上がります。
また、骨盤の写真を撮るのに、頭から骨盤まで一枚の写真で撮れと言う先生もいません。そんな大きなフィルムもありませんから。
片方の膝が曲がっていて骨盤が傾いて見えるのもあれば、姿勢が悪くて腰椎が曲がり、骨盤がどちらかに引っ張られて傾いていたりするのがほとんどです。ぴったり狂いもなく背骨と直角を保っている骨盤はなかなかお目にかかれません。
宝塚のトップなら、あるいは・・・。
足先の通常5ミリ、10ミリの違いはあたりまえ。(特に骨折などの疾病であきらかに長さの違う場合を除けば。)試しにあお向けになり、短い方の脚を誰かに「えい!」と、引っ張ってもらってみてください。
骨盤の傾斜がまっすぐになり、たぶん脚の長さは揃います。(引っ張りすぎて膝を痛めないよう)
まぁ、揃ったからといってさほど何の意味もありませんが。
ある報告によると、仙腸関節は0.5ミリから2ミリの動きがあるとしていましたが、そのわけのわからない極小単位の数字が、人体最強といわれる腰部の筋肉に何の影響を与えるというのでしょうか。
腰部に限らずあらゆる病気の根幹のように言う先生もおいでますが・・・。
人類は脚の上に胴体があり、さらにその上に首が載っています。
このバランスをとる筋肉を姿勢筋と呼びますが、この筋肉は瞬発力には欠けるが、持続性に長けていますので、日常生活の負荷にはびくともしません。
腰や骨盤の筋肉はデリケートだ、あの姿勢が腰に悪い、あの座り方が骨盤に悪いなど、さほど関係ありません。
その程度で簡単にどうにかなる骨格筋ならば人類はとうの昔に二足歩行を諦めていたでしょう。進化の証は、腰周辺の筋肉が強くなったということです。
レントゲン写真やMRI画像で「骨折」、「腫瘍」、「感染症」以外のことを言われた時には、無視を決め込んでも構わないと思います。
世間に広まっている骨盤のずれ、それでは、「骨盤のずれを手術で治した」と言う人はおられるのでしょうか?意味もないヘルニアや膝関節の手術をしたがる先生方が、そんなうまい話を放っておくはずがありません。
それほど議題にも上らない意味のないものなのでしょう。
・・・あくまでもここだけの話で・・・。
筋筋膜性疼痛症候群
「筋筋膜性疼痛症候群」
なかなか耳にしない病名ですが、整形外科、接骨院などでお目にかかる骨格筋の痛みの大半を占めるものです。 骨格筋は体重の60%程度を占める人体最大の組織です。以前話題になった「繊維筋痛症」とは違います。
「筋筋膜性疼痛症候群」をものすごく簡単に言えば、急激な外力、不良姿勢、反復動作により筋肉の繊維が損傷をおこし、その損傷部位から神経が「痛み」と反応するような物質が放出されます。それを神経の末端のセンサーが感じ取り、脳へ「痛み」として伝達されます。すると筋肉は縮まり、凝り固まります。それによって引き起こされる症状のことです。
これを少しだけ詳しく言えば、
筋肉の微細損傷が起きる
↓
発痛物質が出る
↓
神経がそれを感じ取る
↓
脳が「痛み」と感じ、交感神経の緊張がおきる
↓
交感神経が緊張すれば毛細血管が収縮する
↓
筋肉への血流が少なくなり低栄養、低酸素状態になる
↓
筋肉が持続的な収縮をおこす
↓
そしてまた新たな微細損傷を引き起こし、やがて損傷部は組織変化を起こし「硬結」や「しこり」と呼ばれるようなものになる
↓
筋肉内にこういうものが存在することにより交感神経はより精度を高め、普段では感知しないほどの筋繊維の損傷を見つけ、それを脳に報告する
↓
脳は防御体制に入り、いっそう筋肉を収縮させる
↓
その筋肉の関連する他の筋肉にも収縮を誘発させる
↓
この悪循環が繰り返されます。
ここで大事なことは、「痛み」だけではなく、精神的なストレスによっても交感神経は緊張するということです。むしろ、そちらの方の比率が高いようです。
だから治療家は早めの手当てを勧めます。肉体的な損傷も、聞いてもらうだけで気が晴れる精神的なものも。
たとえば頚椎からきていると言われた手の痺れ、それ以外は何の症状も無く、言われるままに首の手術をしたがいまだに残っているのは手の痺れだけ。これは前腕の筋の短縮によるものがほとんどを占めます。
なぜ、罹患部位を無視して神経根にまでさかのぼり過剰な処置をするのでしょうか。
そして坐骨神経痛、これなどは典型的な例で、昔はヘルニアの圧迫のためによる神経痛と解釈されていましたが、これこそが大殿筋、中殿筋、小殿筋の筋筋膜性症候群だと言われています。ほとんどは小殿筋の損傷(損傷による収縮)と考えてもよさそうなものです。
関連痛(関連痛のメカニズムはいまだ諸説あり)により、下肢の決まった筋肉に痛みが出現します。
以前はこれが坐骨神経の走路に類似していたために神経痛と認識されていたようです。
損傷による筋収縮ですから適切なマッサージとストレッチによりほとんどは改善すると思われます。
他のページに記しましたが、「椎間板ヘルニアの痛みはヘルニア自体が問題ではない、その痛みは筋肉の短縮によるものである」と。
患者さんは大病院の、しかもMRIの画像を前にして見解を述べる医師の言葉を100%信じます。私が説明しても、けげんな表情で信用してもらえないことも多々あります。ここまで日本の医療の洗脳は進んでいます。
しかし、生理学を専門とする学者の研究結果『ヘルニアが神経根を圧迫しても痛みは起きない』を、臨床医がいつまでも無視できるとは思えません。
苦し紛れに最近、神経根を押さえても痛みは出ないが、神経根の炎症により、神経痛が発生するとの発表がありましたが、感染症でない限り神経根に炎症がおこることはありません。あるとすれば、神経根の深さまで刺し込む神経ブロックの時でしょう。
整形の医師はいろいろしがらみがあり、他の考え方をすることをどうやら禁じられているようです。
ではいつ頃どのような形で、診療方針を改めるのか、それとも腰や首のヘルニアの手術をやめれば格段に収入が減るので聞かないことにして、やり続けるのでしょうか?
この病名をつけてしまうと「坐骨神経痛を治すためのヘルニアの手術」という名目が失われてしまうからでしょうか?
まぁ、それは大病院にはいろんなご都合もおありの事と思われますが。
あと数年で坐骨神経痛という言葉は消えてしまうかもしれません。
その頃になって、私の受けた手術は何のためだったのか、いまだに残っている手術前と変わらない痛みと痺れは何なのか、と後悔しないためにも、的確な判断のできる、また、治療のできる治療家の情報を見極めることが大切なことだと思います。
坐骨神経痛、ヘルニアなどと診断され、手術を勧められ悩んでおられるかたは急いで切る必要はありません。
たかだか接骨院の言うことが信用できるかといわれる方には、もっと詳しく説明して下さり、痛みを確実に取ってくださる整形外科の先生(この問題には以前より日本の整形医のありかたを疑問視されていた)も紹介してさし上げます。
とにかく、無意味な事はしないにこしたことはありません。 手術を勧められた方、「後悔先に立たず」、と言う言葉もありますよ。
ここまで書くと業界からクレームが付くかもしれませんから、あくまでも個人的な意見としておきます。
背骨のずれ?
「背骨がずれている、曲がっている、他院でそう言われたことがある。」
時たま患者さんから聞くことがあります。
背骨を構成する椎骨と椎骨は前縦靭帯、後縦靭帯、その他、強力な筋肉でつながれています。日常生活の運動範囲内ではそう簡単に背骨がずれるということはありえません。
あるとすれば、交通事故、墜落などの強力な外力が加わる不慮の事態に遭遇した場合です。空手や、プロレスで背中を蹴られ、スッポリと背骨が外れたなどという話は聞いたことがありません。
疑わしい疾患の場合、整形のドクターはレントゲン写真に細かいメジャーを当てて、手術の適応をミリ単位で計測されます。
背骨を皮膚の上から触り、「ここがずれている」と指摘できる時は、たぶんその患者さんは脊髄損傷を起こしており、半身麻痺、もしくは全身麻痺で生死の境にいるときです。そんな患者さんは接骨院でお目にかかることは一生ありません。
それでは、そういう診断を見た目は健康そうに映る人に言い得る先生方は、ミクロン単位、ミリ単位をすべて指先で感知できる精密機械の研磨技師のさらにトップクラスの職人に匹敵するような感覚を持っておいでるのでしょうか?
ましてや棘突起(背骨の突起、それですら皮膚、皮下組織、脂肪組織、筋肉組織や筋膜の下、椎体はその数センチ下)を触るだけで。
だとすれば、ものすごい技術の持ち主です、いや、超能力的才能としか言いようがありません。まさに国家の宝です。他の分野にも活かしてもらいたいものです。
骨が曲がっている、これは当たり前のこと。
脊柱を横から見ればS字状になっており、正面から見ると胸椎付近で少し曲がりあります。
内臓は左右対称ではないのですから当然骨格にも影響を与えます。心臓や大血管の位置の関係でレントゲン上、真っすぐになっている脊柱はありません。
筋肉も関係してきます、左ききの人は脊柱がわずかに左に寄っていることが多いようです。やはり利き腕に力を入れるので、筋の収縮によりそちらへ引っ張られるのでしょうか。
よく診察室で見かける骸骨の全身模型は、吊るしてあるからきれいな直線を保っています。その骨格模型に不均等な容量の臓器やその脇を走る非対称の大血管の走路を確保すれば、やはりわずかに曲がった背骨にならなければいけません。
それに加えて成長期の姿勢、成人してからの仕事の種類などにより、まっすぐな背骨の人はまずいないでしょう。その人その人の生活環境に適応した曲がり方をしているに過ぎません(病的な側湾、それも内臓を圧迫するようなものを除く)。
「ほら、ここが曲がっているからですよ」
と、何やら無理やり症状に関連付けるかのように説明される先生もおいでと聞きます。そして、不思議なことに結構それを信じるかたもおいでます。
治療された方はされた方で、「ああ、これで背骨が真っすぐになってすっきりした」という人もおられます。筋肉の瞬間的なストレッチにより楽になる人もいるでしょうが、いわゆるプラセボ効果でしょうか?
ところで、背骨がゆがんだ、曲がっている、だから直します、と言われますが、たとえば骨折なら整復前、整復後と病院の現場や学会誌、いろいろな本でレントゲン写真を目にする機会がありますが、不思議なことにそれなる背骨の矯正前と矯正後のレントゲンを見た記憶がありません。見たことがないから、こうして書けるのかもしれませんが、一度見てみたいものです。
指がボキボキと鳴ります。
これは簡単に言えば関節内の炭酸ガスのはじける音だと文献にあります。
背骨も捻ったり、押さえたりとストレッチの途中でボキボキ鳴ることがあります。筋肉の擦れる音か、椎間関節での指と同じ現象なのかはいまだわかりません。ボキボキ鳴ったからといって特別凝っているとか、そこが悪いわけではありません。その気になれば背骨はどこでも鳴らせます。
わたしの背骨はゆがんでいる、曲がっている、やたらボキボキ音がすると、そんなことが気になる人はラジオ体操でもしてください。あまり神経質にならないようにするのが一番良いようですよ。
変形性膝関節症
年齢を重ねるにつれ、軟骨は磨り減るなり水分が少なくなりへたったりします。 しかし、そのことにより膝関節の変形を認めるものの、直接痛みに結びつくものではありません。
ものすごくO脚な人、X脚な人でも、痛みに無縁な人もたくさんおられます。なぜなら、軟骨組織、骨には痛みを感じる神経(痛覚神経)が無いからです。
たとえば、骨折の治療が不完全な場合に起こる偽関節、骨が癒合しなくてそこが関節のようにグラグラ動いているものですが、これなどは軟骨を介さずもろに骨と骨が擦れ合っています。それでも本人は痛くはありません。
スポーツ選手が骨折をしてボルトやネジで骨を固定しますが、手術後骨に打ち込まれたその異物の痛みは感じません。
膝の痛みで受診される高齢者の場合、ほとんどが内側の大腿骨と下腿骨の合わさり目の痛みを訴えられます。
たいがいの先生方は「ここは軟骨の擦れる所なので、磨り減れば当然痛くなります。」と、素人に優しくわかりやすいように説明がなされますが、先程書いたようにボルトやネジを打ち込んでも痛みを感じない組織は、磨り減っても痛みを感じません。
痛みを感じるのならば、人工関節を打ち込まれた患者さんは手術直後から激痛の対象になるでしょう。
体の関節はすべて軟骨と軟骨が擦れ合うことで成立しています。
もし軟骨が圧迫や摩擦による刺激を感じるとすれば、下半身の関節すべてが上半身の重みにより常に痛みを感じていなければなりません。ましてや運動選手などは力が加わったその瞬間にものすごい激痛に襲われることでしょう。
それならば、痛みはどこからのものか?
骨や軟骨でないとすれば、残る組織は筋肉しかありません。神経線維は筋肉に分布して痛みを感じとります。ひどい変形があっても筋肉に柔軟性があれば何の症状も出ません。
筋肉が短縮し、こわばってくれば筋肉内に硬結が生じ、神経のセンサーは痛みの元としてそれを感知します。温熱治療やマッサージ等で柔らかくすれば、その手の痛みはほとんど治ります。
では、なぜ?
チタンやプラスチックなどを関節に被せたり、打ち込んだりする手術が頻繁に行われているのでしょうか?一部の関節の破壊性のある疾患なら別ですが。
曲がった膝の美容目的?手術の経験回数かせぎ?
膝に水が溜まることはよくあります。水を抜いて、さらに溜まれば今度は水を出す滑膜を剥ぎ取ります。
なぜ、水が溜まるかについてはあまり関心が持たれていません。せいぜい軟骨表面から剥がれたフィブリンなるものの滑膜への付着によるための炎症だろう、というところがせいぜいでしょう。
しかし、大腿の筋肉の短縮による膝蓋骨(お皿)の圧迫によるによる刺激のための滑膜の炎症だという事を支持する先生は少数です。これこそが、手術量を増やしている要因かも知れません。 やはり大きなメディアに出ている先生方の意見のほうが世間に信用されやすいようです。
どこの整形で診察しても大腿の筋肉の話しに触れる先生はあまりいません。ほとんどのドクターは大腿の筋肉を鍛えなければそれだけ関節の負担がかかるとの説明で終わります。
こわばった筋肉はいくら鍛えようとしても強くはなりません。柔らかいから初めて筋力が効果的にいきわたるのです。
昔々の教科書に書いてあるような説明に患者さんはなぜ納得するのか?
日本人は純粋すぎるのか?
椎間板ヘルニア
「椎間板ヘルニア」は椎間板の中の髄核が飛び出し神経を圧迫している状態を指す病名です。
近来、医療技術や研究の進歩により、ひと昔習ってきたことが覆されるようなことがよくあります。典型的な例で「椎間板ヘルニアによる痛み」、がそうです。
今、整形外科の分野で二つの考え方が論じられています。ひとつは椎間板ヘルニアによる腰痛や臀部、大腿、下腿の痛みやしびれは椎間板の中の核の脱出による神経の圧迫や、その圧迫された神経根の炎症によるものとの説。(ついこの間、圧迫によるためではなく、神経根の炎症であるとの発表がある)
病院でレントゲン写真やMRI画像を指差し、「その痛みと足のしびれは、ここで神経が圧迫されているのが原因です、これを手術で取らなければ治りません。」と、言う先生はどうしても以前に教わったその説を継承せねばとそれを信じて疑いもしないのでしょう。
それならば、なぜ、「リハビリで改善しなかったら手術です。」と言いつつ腰椎牽引(だいたい30kg〜45kg。肉眼的にレントゲンやその他の映像で腰椎の間隔の広がりを確認できるのは100kg近く、それくらいで引っ張ればへたをすれば骨折や肩関節の脱臼もありうる。)電気治療を行うのでしょうか?
その治療はあくまでも筋肉などの軟部組織に対しての治療であり、骨や軟骨(椎間板)に影響を与えるものではないことはその先生が十分に知っておられるはずだと思うのですが・・・?
さらに言えば、腰椎牽引や電気治療で治癒した場合その先生は今なお存在しているヘルニアをどう説明されるのでしょうか?「良くなってよかったですね、でも、次に痛くなったときは手術ですからね。」とでも言ってごまかされるおつもりなのでしょうか?
もうひとつは、神経自体は圧迫を受けても麻痺の生じる可能性はあっても痛み自体はおきない、健常者の腰をMRIで検査すると高齢者の約50%以上で椎間板の膨隆や脱出があり、当然ながら健常者なので痛みを感じてはいない。
と、いうことは椎間板ヘルニアで痛みは出ない、神経根の圧迫や炎症による下肢の痛みやしびれは生理学上説明がつかず、その痛みはその部分の筋肉の微細損傷により生じた筋硬結による痛み(筋筋膜性疼痛症候群、MPS)である。という説。
ヘルニアが神経根を圧迫していることによる刺激によっての痛みである、と、漠然的に教えられた者にとっては信じがたい事です。
しかし、いわれてみれば確かに、病院で勧められ、手術はしたのに下肢の痛みやしびれが残っている、ともすれば手術前よりひどくなった、という患者さんを見かけることも事実です。
私個人の意見としては後者の説が理屈に合うと思いますが、いずれにせよ、あと少しで本態が明確になるでしょう。
ちなみに、近年アメリカで椎間板ヘルニアの診断を受けた10万人の患者で手術を余儀なくされた人は45〜90人前後、(患者の有益にはならないのでヘルニアの手術はやめてしまおう、という大学もあるそうです)イギリスなどは10人程度といわれています。そしてその数はどんどん少なくなっているそうです。
なぜ、日本だけがお祭り騒ぎの如く増える?