Last modified : 2002.09.21


SLO-420 修理(5)
(修理委託品その3完結編)

今回はこのHPをご覧になられた方よりの、委託修理です。

尚、このレポートはオーナー様のご了承を得ています。

SLO-420 修理(5) (修理委託品その3完結編)

 

   
さて、前回、前々回,の修理で原因の特定が出来ず、丸ごと部品を替える事にしました。
部品取り用として、SL-F11、SL-HF77のジャンク機が格安で手に入りましたので、
今回はその部品取りしたパーツの組み込み作業となります。
作業手順 @

まず、SL-F11を解剖し、ヘッド、その他スイッチ類を取り出します。

もし、こいつのヘッドが駄目なら、SL-HF77から取り出す事にします。



作業手順 A

まずはヘッドです。

いままでヘッドの交換なんてやった事ないのですが、ヘッドのランクが同じならば、波形モニタなしで調整出来ると聴いたのでチャレンジする事にしました。

SLO-420、SL-F11、ともにヘッドのランクは同じAでした。しかし、駄目だった場合にと、あてにしていたSL-HF77のヘッドはCランクでした。

とりあえずビスを全て外します。

 

作業手順 B

ヘッドから出ているリード線が6本ありますので、この半田を吸い取り、リード線を外します。

作業手順 C

最後に上ドラムを固定している八角のビス2本を外します。そうすると、上ドラムとヘッドは外れます。

   
作業手順 D

取り出したビデオヘッドと上ドラムです。
今回は上ドラムは移植しない事にします。

その理由はといいますと、
上ドラムを交換するとテープパスが狂う恐れがあるからです。私はテープパスの調整はやったことないので、出来ないのです(T_T)
   
作業手順 E

その他に取り出した部品です。 結局、表示部分は丸ごとSL-F11のを使用する事にしました。表示の明るさが非常に良いのと、そのまま流用出来る為です。

左上のRR-1基板は、SL-HF77と共通部品ですが、SL-HF77のRR-1基板にはテープ残量用ICが抜けている為、SL-F11に流用は不可です。VL3基板は破損していた為、SL-HF77のを流用する事にしました。

各部品の状態は良好です。動作確認は、正常なSL-F11に移植して動作確認いたしました。

作業手順 F

続いてSL-HF77を解剖いたします。
カセコンがひっくり返っているのが、この状態でもわかりますね(爆笑)
作業手順 G

リール台と、スイングサーチやトラッキングを担当しているVL5基板を流用いたします。

各部品の状態は良好です。動作確認は、正常なSL-F11に移植して動作確認いたしました。

 

作業手順 H

SL-F11のVL3基板と、SL-HF77のVL5基板です。基板の型は違いますが、全く同じものです。
作業手順 I

ヘッドを組む時に注意する事は、ドラムの傾きです。

ヘッドの回転方向に垂直にセットする事と、もう一つ大事なのは、上ドラムとヘッドとの間を0.5mm程空ける事です。

作業手順 J

全ての部品を組み込み、状態を確認いたします。
テープを挿入すると、見事にローディング、そしてスレッディングまで完了いたしました。

再生ボタンを押下すると、テープ走行が開始され、見事にモニターに映像がでました。各モードで録画・再生・静止のテスト、不良だった1/10スローも完璧です。やった!ってな感じですね。

今回まで修理の内訳です。
デッキ本体 預かり品

修理代 \0
部品代   
価格は忘れました、多分\200ぐらい
セクタギア 3-670-151-00 \100
SL-F11   JUNK \3,000
SL-HF77 JUNK \1,500
合計 \4,800 ぐらい(^^;)
修理時間 約23時間(部品清掃時間含)
 
   
特記事項 


 


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