Last modified : 2002.09.07


SL-HF501D ジャンク品修理

SL-HF501D ジャンク品修理

今回は、このHPをご覧になった方から、古いベータデッキが出てきてまだ使用出来そうだという事で
引き取ってもらいたいという事でした。
しかも2台です(上段のデッキはシーリングパネル破損)。更に業務用カメラも2台ありました。

状態を聴く限りでは動作品のようですので、全部で35,000円(送料込)で引き取りいたしました。

今回は、この時のデッキの方を修理調整いたします。

しかし、経年の為電気系統も傷んでいたのでしょう、
こちらに届いた時には下段のデッキは電源投入しても表示板が表示しない状態でした。
そして、2台とも再生が荒い感じです。明らかにHi-Bandの画像ではありません。
作業手順 @

上段のデッキですが、動作確認をしている内に電源が入らなくなりました。
中を見ると、過電流でヒューズが切れたみたいです。

   
作業手順 A

ヒューズを交換しようと思いましたが、手持ちに交換用ヒューズがありませんでした。

それと、もう1台も表示板が点かない事から2台から状態の良い部品を取り集め、1台にする2個1化修理を行う事にいたしました。

 

作業手順 B

表示板の点かない方のデッキを解剖します。こいつの表示板の着いている基板を交換いたします。

作業手順 C

基板外しに掛かります。

このデッキは配線は結構少ない方ですね。簡単に外せます。

   
作業手順 D

外した基板です。

   
作業手順 E

取り出した基板を見ると赤丸のように基板に亀裂が入ってます。

引き受ける時は動作していたらしいので、輸送中に出来たのでしょうか?

   
作業手順 F

裏から見ると良くわかります。基板が完全に割れています。ここで配線が断線している模様です。

   
作業手順 G

基板を入れ替え電源を入れると見事に復活いたしました。
しかしここでまた問題点が・・・

操作ボタン(巻き戻し、再生、早送り、停止)が全く利きません。
調べると、どうもフロントパネルの反りで、フロントパネルのボタンの突起が
本体の操作ボタンへ届いていないようです。しかも、その誤差は数ミリといった感じです。

考えた上、ある方法を思い着きました。

作業手順 H

まずセロテープを天板に何枚か重ねて貼り付けます。

 

作業手順 I

そしてそれを丸く切り抜きます。

もう何をしようとしているか、お分かりでしょう(^^;)

   
作業手順 J

そしてボタンの上に・・・

再度テストします、バッチリ直りました。(笑)

作業手順 K

画像の悪い件ですが、Yキャリア(輝度信号FM周波数)の周波数を調べると、4.0Mhzになっています。
ベータは周波数は下記の通り

Yキャリア数値
ノーマル   :3.6Mhz
ノーマルHiFi :4.0Mhz
Hi-Band1 :4.4Mhz
Hi-Band2 :4.8Mhz

上記数値に1.2Mhzをプラスして
○.○Mhz Hi-Bandって言ってます。
とりあえず、今は判りやすいように、 そう解説しておきます。

という事で、Hi-Bandの映像でない事は当たっていました。
原因は不明ですが、4.4Mhzに戻しておきます。

これで、とりあえず、綺麗な画像で録画・再生できるようになりました。

今回の修理の内訳です。
デッキ本体 2台+
カメラ2台で\35,000

修理代 \0
部品代 \0
合計 \35,000
修理時間 約10時間
(部品清掃時間含)  
特記事項 


もう一台はどうしようもないので、部品用になりました。

後、カメラも状態が良く、まあ、\35,000という価格はとんとんってな感じです。

 

 


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