Last modified : 2002.11.04


SL-F11 Hi-Band化

SL-F11 Hi-Band化(4.8Mhz -> 5.8Mhz)

ここで紹介する方法は当時、雑誌で公開されていた、もっともポピュラーな方法を紹介いたします。
 
作業手順 @

まず、フロント部を上にして、デッキを裏返し底板を外します。
右側の基板に映像系音声系の録画・再生時の増幅回路等があります。

SONYのVTR(特にBeta)は基板に回路に機能がプリントされているので、よく判ります。ここで、CARRIERというのを探します。すると橙色の丸印のところにありました。

そして、その周波数測定ポイントであるIC3はそのすぐ下にありました。

作業手順 A

測定位置はこの丸印内の下に見えるIC3の4番ピンです。

作業手順 B

Y-CARRIERの変更は丸印内の半固定VRを変更いたします。RV11と書いてあります。 反転ノイズの出ない範囲で上げていきます

作業手順 C

周波数カウンターをIC3の4番ピンにあてます。この時VTRの電源を入れ、入力は外部入力又はカメラ入力にします。端子には何も接続しません。

くれぐれもドライバーの先で回路をショートさせないように気をつけてください。

ご覧のように、変更前は約3.6Mhzです。ホワイトピークまでの1.2Mhzと合わせて4.8Mhz。確かにノーマルBetaです。

作業手順 D

VRをゆっくりと回し周波数カウンターの数値を上げて行きます。

作業手順 E

デッキの各固体によってUP可能な数値は微妙に違うと思いますが、だいたい1Mhz前後にします。

そして、録画・再生して状態を見ます。
この機では、ほぼ1.1Mhz(5.9Mhz)まで上げられました。

録画・再生テストをしたところ、大変クオリティの高い映像を得る事ができました。初代ベータプロ(SL-HF900)に負けません。

試しに、この機で録画したものはSL-HF900/SL-HF900MKIIでHi-Bandで綺麗に再生できました。当然SL-HF900/SL-HF900MKIIのHi-BANDで録画したテープも綺麗に本機で再生できました。
但し、BetaII/IIIのみです、BetaIsだと、F11のヘッドアンプが飽和状態になり、白黒反転画像で垂直同期の取れない画面になりました。

ノーマルのBetaIで録画されたテープは従来通り再生出来ました。

特記事項

※回路のショート、電源部分には十分ご注意ください。


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