Last modified : 2003.07.19
SL-2100
ジャンク品修理(その3)
SL-2100 ジャンク品修理(その3) |
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今回は調査です。 前回で修理は完了いたしましたが、この機種はちょっと変わっているので、もう少し調べる事にしました。 |
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作業手順 @ まず、メインの基板を覗く事にしました。キャビネットを開け丸印のネジ2本を外します。 |
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作業手順 A
しかし、基盤は持ち上がりません。実は写真の部分に引っ掛けがあり、それを外してやらないと外れません。 この辺は中期のHi-8の構造と同じです。
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作業手順 B
ご覧の通り、あまり必要性は感じられませんが、素人の分解を阻止する為でしょうか。 |
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作業手順 C
基板を持ち上げ、赤矢印の方向にパッタンと折り返してしまいますと画像系のメイン基板が出てきます。 この基板の配列、とてもベータとは思えませんね。 初期のHi-8機かと思うほど、カスタム化が進み基板も小さくなっています。 更に、メンテナンスの為、機能別にうまくまとめられています。 基板にお目に掛かるには、この縦差しの基板をまとめているプラスティック(というか恐らくABS樹脂製)を外します。 |
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作業手順 D
一番手前の基板は倒せる構造になっているようです。真ん中の基板2枚は引き抜く事が可能ですが、このままでは外し難いです。一番端の基板も倒せる構造になっているようですが、手前の基板とは違うのか、単純には倒れません。 |
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作業手順 E
実はストッパーがあったのです。黒と白でプラ製です。つまみ部分をギュッと握りながら引っ張ると抜けました。 |
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作業手順 F これで基板を倒す事が出来ます。 奥からYE-94という基板が現れますが、見た事のある文字がプリントされています。 CARR、DEV、IC101・・・そうです、Hi-Band化の時調整する個所ですね(^^;) しかし、難点があります。Yキャリアを測定する時は電源をONする必要があります。基板を倒したままではいかんでしょうね・・・取り合えず、基板を元に戻して、電源を投入する事にしました。(接触によるショートには注意 作業手順Cで折り返した間には新聞紙等で絶縁する事) |
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作業手順 G 非常に計り難いですが、計ってみた所、4.3Mhzの数値を得ました。間違いないようですね。 判り易いように基板を抜いた状態で説明いたしますが、間違っても電源投入時に引き抜いたり、Yキャリアを測定する時に端子に触れてショートさせないよう注意願います。 赤がYキャリア調整VR(RV201)、青がIC101です。測定位置は30番ピンです。 |
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作業手順 H しかし、基板を全部差した状態で調整するのはなかなか大変かも知れません。 Yキャリアを測定するぐらいなら、なんとか出来ましたが、半固定VRを回すとなるとちょっと辛いと感じました。(なんせ基板が立ってますから(^^;)) 両側の基板は広げた状態で通電可能のようですが、広げていても、調整し難いです。 今回はとにかく、ここで調整するんだよ、と言う事で紹介しておきます。 |
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作業手順 I Yキャリアは4.483Mhzでした。ホワイトピークまでの1.2Mhzと合わせて5.6Mhzです。しかし、写真では判りませんが、これ、すごい格好で撮影しているんですよ(^^;)) RV201を回すと、数値も変化しますので、間違いないです。 それはそうと、Yキャリアを想定する時は、映像入力を外部入力にして、端子にはケーブルを接続しないで測定してください。 そして、くれぐれもショートには注意してください。 |
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作業手順 J 後、メカ部分も少し、解説しておきましょう、中央のヘッドの上についているドデカイシロモノはFEヘッドです。 またその直ぐ横にある銀色の細長い箱は、ヘッドアンプです。丸い穴が1列に何個かありますが、これは、ヘッドアンプの設定値を変更するVRがある為です。 どちらもSL-HF3000と同じです。設定値は録画用、再生用ヘッドがある為、設定値は変更されています。 |
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作業手順 K ヘッドの裏側です。EDベータや、SONY製VHSと同じで、角が丸くなっています。SL-Fシリーズ、SL-HFシリーズのヘッドはこんなに丸くなっていません。 |
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特記事項 SL-2100をざっと紹介いたしましたが、どうでしたか。ベータって感じのしない、ベータですよね。
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