Last modified : 2003.06.07


供給ENDのギア部品を作ろう!!

供給ENDのギア部品を作ろう!!

まず、ここは模型サイトではございません、初めてご覧になってびっくりされた方は失礼いたしました(^^;)

さて、今回は、メーカーから供給されなくなってしまった部品をどうするか、と言う問題について考えて行きましょう。
何かのシンポジウムのようですが、もう笑ってられませんよ(^^)

ベータユーザーには、地球資源の問題よりも深刻かも知れません(そこまで大げさな事はないと思うが・・・)

ここでも、やっぱり安く上げる、利用出来るのもを最大限利用すると言う方針でやりたいと思います。
たまたま、私は模型の経験上から3D物体の複製を結構やった事があるので、それを使用したいと思います。
 
作業手順 @

用意するもの:
シリコンゴム(型取り用 金額は1kg\2,200〜\4,500
注型剤(作業時間が長く丈夫な素材が望ましい
シリコン離型剤(本当はバリヤコートがベストだが最悪は石鹸水も可\900

コップ・かき混ぜる物(ポリプロピレン系が最適)

作業手順 A

さて、当サイトではリサイクルをモットーとしておりまして、(何時からそうなったんだろう(^^;)) ジャンク品修理もその延長だったりします。

で、型取りをすると結構困るのが、硬化後のシリコンです。でも、馬鹿には出来ません。
いくら1kg 2千円で購入できるようになったとは言え、シリコンってまだまだ高価です。
ですので、これも再利用し、増量材として使用したいと思います。

写真は、硬化した後のシリコンを再利用しやすいように細かく切ってチップ状にしました。

作業手順 B


注型剤にはエポキシ系のZ-1を使用する事にしました。
主剤 1kg \2,600 硬化剤(透明) 500g \2,500 です。主剤と硬化剤は2:1で混合いたします。

これを選択した理由は5年前自分の結婚式の席札を自作した時のZ-1が残っていたから・・・
しかし、5年も経っていて使えるのかは不明(^^;))
それと、エポキシ系は硬化後の伸縮があまり無く、多少柔軟性もあるので丈夫。
透明タイプは硬化時間が遅いが、作業可能時間が長い為。

作業手順 C

こんな物もありました。これも5年前購入の物で、60℃以上のお湯に溶け粘土状になる変わり物です。冷えると固まり、又熱するとやわらかくなります。

型を作成する時の原型を埋め込む粘土代わりに使用したいと思います。

作業手順 D

今回は型を作成する手間は大幅に減らします。
その為、一発抜きが出来そうなのは名刺のケースを使用、両面型取りするものも水入れを使用しました。

平らな面がある部品は、その部分を名刺ケースに仮止めします。
セクタギアは複雑な形状をしているので、本当は3面に型取りするのが理想なのですが、今回は徹底的に手を抜きます。

作業手順 E

シリコンをコップに取り、硬化促進剤を100:1の割合で混ぜ合わせます。(私は適量でやってますが、慣れない人は測った方が良いです)

そして、良くかき混ぜ、原型にかけて行くのですが、これもコツがいります。細かい部分はいきなりかけると気泡となって残ってしまいます。少しずつかけるか、ピンなどで気泡を抜きながら作業する事が望ましいです。

尚、シリコンが硬化するには、8時間〜24時間掛かります。

ある程度シリコンで原型が埋まったら、増量用のシリコンチップを投入していきます。これで、新しいシリコンの必要量は軽減されます。 

作業手順 F

シリコンが硬化したら、片面の型は完了です、一発抜きの型は完成となります。
両面の場合そのまま裏返し、埋め込んだ部分を取り除いて、シリコン離型剤をタップリと付けて、もう半面の型を取ります。

今回使用するシリコン離型スプレーは、結構離型性が悪いです。ですので、工夫が必要です。

私は、離型しやすいように、境目部分にセロテープを適当に貼って、離型性をアップさせています。
作業手順 G

さて、いよいよ注型にかかる訳ですが、2面取りした型は通常注型口を作り空気を逃がす空気穴と、注型剤が通る道を作るのですが、その方法は止めにいたします。なぜなら、注型ミス、気泡、注型漏れが起こりやすいからです。

では、どうするのかと言うと、片面ずつ注型剤を注入し、適度に硬化した頃に張り合わせる方法を取る事にしました。

これなら、気泡が出来ると判るので、気泡を妻楊枝で突付いて取り除けます。精密部品ですから、ガレージキットのように、パテで埋める訳には行かないのです。

今回、硬化時間の長いのを選んだのもこの作業をする為です。模型に精通していない方には、サッパリ判らないでしょうが(^^;)、結構、これは大切な事です。

作業手順 H

両面を張り合わせ、硬化したところで型を割ったところです。本来ならば真空注型機を使用しないと不可能だった綺麗な複製物が完成しました。
作業手順 I

複製前の部品と、複製後の部品達です。なんか、透明で結構カッコイイですね。

使用してみたところ、強度も問題ないみたいでした。

作業手順 J

ところが、やはり、型の問題が出てきました。セクタギアを2個コピーを取ったところで型が破損してしまいました。やっぱり複数個作成するのであれば、手を抜かない方が良いようです。

という事で、3面分割の型に変更いたしました。

 

作業手順 K

型を変えたら、ドンドン抜けるようになりました。順調です(^^;)

 

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