外務省の中小企業を対象にした
「平成24年度政府開発援助海外経済協力事業委託費による途上国政府への普及事業」において、ブータンを対象とした企画が採択された。
2014.01.10
 パロの個人住宅に設置した土壌浄化法
  (雑排水用ニイミトレンチ+悪臭防止土壌脱臭床)
1)雑排水を浄化するためのニイミトレンチ
  国際空港パロ市は、下水道は未整備。
  個人住宅は、雑排水垂れ流し。
  分水槽を設置して、5mのトレンチ2本設置
2)水洗トイレのセプティックタンクの土壌脱臭床
  水洗トイレは、セプティックタンクへ。
  悪臭は、臭突により大気拡散。
  タンクの上部を改造し、悪臭を土壌脱臭床に。
  
 ティンプーの高等学校に設置した土壌浄化法(沈殿分離槽+ニイミトレンチ)
  高等学校のトイレの環境状況は最悪、環境教育が必要。教室棟から分離して、外の建物にトイレはある。
 平成24年度の受託事業では、教員トイレを対象に土壌浄化法の処理装置を設置している。
 省エネルギー型処理技術の、沈殿分離槽1m3の大きさと、ニイミトレンチ5mを2本設置。
  
 ティンプー市で土壌浄化法のセミナーを開催
  平成24年度の「途上国政府への普及事業」では、土壌浄化法のセミナーをティンプー市で開催している。特定非営利活動法人日本土壌浄化法ネットワークが主催して、教育大臣の出席のもとに、教育省やGNH関係省、公共事業省、ティンプー市等から140名が出席し、盛大に開催されている。
  
二次公害が簡単に防止できる土壌浄化法は、ブータンにぴったりと高い評価を受ける
  ブータンでは、下水道は未整備のところが多く、首都ティンプーで水洗トイレを対象にした下水処理場が、デンマークの支援により設置されている。滞留時間が54日間で、1,750m3/日の3段式ラグーンで、広い臭い汚い悪臭の発生場所となっている。現在、悪臭防止対策や下水処理場の整備が緊急課題となっている。「途上国政府への普及事業」では、教育省の建設部長と副部長が来日し、福島県会津坂下町と山梨県身延町の装置を見学し、土壌浄化法が簡単に二次公害を防止できる事を確認している。身延浄化センターは、ティンプー市の下水処理場と同じ規模で、その少ない面積と景観の良さは「ブータンにぴったり」と高く評価されている。