集 会 宣 言
2005年10月3日の第1陣提訴から3年が経過し,原告数はすでに1500名を超えました。裁判ではすでに高岡医師の主尋問が終了し,反対尋問期日が全て決定するなど大詰めを迎えています。今年,いよいよ私たちの裁判は結審を迎えます。そして,勝利判決をテコとして,全面解決を勝ち取っていきます。私たちの勢いとは反対に,被告国・県・チッソは裁判で有効な反論すらできていません。また,政治解決の目途は何ら立たず,与党水俣病問題プロジェクトチーム(与党PT)は,ついに手詰まりとなって,チッソの分社化と新救済策とを交換条件としようとしています。
しかし,この与党PTが打ち出した新救済策は,加害者が被害者を恣意的に選別する不公正なものです。しかも,被害者の3人に1人しか救済されない大量切り捨て策で,全面解決につながらないことは明らかです。
一方で,加害企業チッソの分社化によって加害者を救済し,他方で,被害者を大量に切り捨てる新救済策を,私たち被害者は,到底受け入れることはできません。
そして,私たちを初め,全ての被害者が受け入れない限り,与党PTの新救済策が実現することはあり得ません。全面解決の鍵を握っているのは,私たちなのです。
一方で,与党PTの園田博之座長は,「訴訟の場での和解もあり得る」と発言し,司法の場での解決が可能であることを認めています。
今後,私たちの運動の広がりと共に,与党PTも,解決の方法としては,私たちの提案する司法救済制度による解決しかないことを目の当たりにするでしょう。
今,私たちの闘いは大きな山場を迎えています。
裁判が結審,判決を目前にしていることだけでなく,司法救済制度こそが水俣病問題の全面解決につながることが誰の目から見ても明らかになりつつあります。
私たちの裁判はますます広がりを見せ,間もなく近畿でも被害者が立ち上がり,裁判を起こすなど,その勢いはとどまるところを知りません。
私たちは,私たちの闘いが真に水俣病被害者の正当な救済のための闘いであることに確信を持ち,全ての水俣病被害者のリーダーにならなければなりません。
私たちは,司法による正当な解決を求める原告を増やし,すべての潜在患者を裁判に結集することで,不公正かつ大量切り捨ての与党PT案を断固拒否し,司法救済制度による全面解決を目指して,一致団結して闘い抜くことをここに宣言します。
2009年1月18日
水俣病不知火患者会
ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟原告団
ノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟弁護団