発句 | 夏 | 幼子の影絵遊びや夏深し | 栄子 | ||
脇 | 夏 | 灯り求めてきたる夜の蝉 | 龍人 | ||
第三 | 雑 | 素読する若木のような声止みし | 和子 | ||
四 | 雑 | 台本にブルーブラックの染み | 久仁子 |
五 | 月 | パパラッチに追はれ続けて月満ちる | 真白 | ||
六 | 秋 | 恋 | 戻り来し妻手には太刀魚 | 燦 | |
七 | 秋 | 恋 | 肌寒を言い訳として閨に入る | とも子 | |
八 | 雑 | 恋 | おもむろに消す枕べの火を | 栄子 |
九 | 雑 | 目を閉ぢて異国の丘のどまんなか | 久仁子 | ||
十 | 冬 | 寒夜にひとりまはす地球儀 | 和子 | ||
十一 | 冬 | はろばろと枯野を行くは人なるか | 龍人 | ||
十二 | 雑 | 腰に霸王の鋼の剣 | 真白 |
十三 | 花 | 緩やかな生き方もよし花は散り | とも子 | ||
挙句 | 春 | 風がやんでも揺れるゆさはり | 燦 |