書名・映画名 で 縛 る


  連句   告白をの巻 (短歌行)




初表
発句 告白をふふみて苦し一位の実 久仁子
秋の深きを見せて浮雲 初枝
第三 友情を読み居る窓辺月満ちて 栄子
ぽつねんとあるブリキの太鼓 真白


初裏
初句 待ちわびた交渉人の靴の音 とも子
君と行く道落ち葉やさしき 和子
湯の町はやがて黄昏冬の宿 龍人
昨日今日明日生きて恋して 美保
ほそほそと嵐が丘に鳥は鳴く 圀臣
春夜に捧ぐゴッホの手紙 久仁子
油絵の花よりもなほ花の城
春の鐘聞く夕暮れの坂 栄子


名表
初句 子遍路に曽呂利咄をかたりつつ 和子
待つ人の来て頬のあからむ とも子
夏空にオンガクタユルコトナシと 真白
エクスタシーをよぎる翡翠(かはせみ)
逢坂を越えて冥途の飛脚あり 初枝
精霊流しの灯りゆらめく 龍人
仰ぎ見る月はどつちに出てゐる 美保
二百十日も過ぎて敢へなし とも子


名裏
初句 鼻歌の田舎教師とすれ違ふ 栄子
ころばぬやうにアンナ・カレーニナ 久仁子
青年の心の静寂花を待つ とも子
挙句 雪消あふるる橋のない川 和子




捌 : 藤田 初枝  総監修 : 西王 燦




連衆 :西王燦 橘圀臣 山本栄子 谷口龍人 青木和子 山野とも子 荒木美保 平居久仁子 藤田初枝 山科真白




2006年10月7日-12月20日 BBSにて

(注)書名・映画名折込連句のため初表の禁のうち「固有名詞」を許容しています


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