都市名 で 縛 る


  連句   冬ざれやの巻 (短歌行)




初表
発句 冬ざれやイスタンブール碧き塔 美保
コンスタンチノープル偲ぶ短日 和子
第三 揺籃がチャイナタウンの店頭に 龍人
ハルピン駅の朝は早くて 初枝


初裏
初句 殺された博文憩ふの宅 真白
野分の湯田に妻とまぐはふ 圀臣
と鄙離(か)れて恋しき月を見る とも子
旅の途中の長安の秋 栄子
Jie Fang Hotel?ボリス・ヴィアンはパリっ子だから
ニュ−オリンズにジャズは流れて 美保
神崎へわたる舟だす花の川 和子
春を惜しみて釧路湿原 龍人


名表
初句 流氷がギザに着く間の二万年 初枝
クフ似のひととロンドンに行く 真白
連れ立ちて夏霧深きシスコまで 圀臣
明石の橋を包む夕焼け 美保
本意もなくひかる君棲む須磨に立ち とも子
海鼠腸酒は備前ぢやけんな
歳晩の屋島に昇る望の月 栄子
ウランバートルの九郎判官 和子


名裏
初句 伝説の旅を辿りてマグダガチ 龍人
ナスカのそらに鳥の囀り 初枝
マチュピチュに隠されてゐる花あかり 真白
挙句 霞もあやに成田界隈 圀臣




捌 : 山科 真白  総監修 : 西王 燦




連衆 :西王燦 橘圀臣 山本栄子 谷口龍人 青木和子 山野とも子 荒木美保 藤田初枝 山科真白




2005年1月29日-3月4日 BBSにて

(注)都市名折込連句のため初表の禁のうち「固有名詞」「追憶」を許容しています


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