尻 取 り で 繋 ぐ


  連句   秋立つやの巻 (尻取り連句 胡蝶)




発句 秋立つや老若男女の遊歩 栄子
も遠くに萩の咲く
第三 オカリナの音色に月の誘はれ 初枝
下晴れての自由人な 龍人
室のカーテン揺れる日曜 真白
向ぼこりに集ふ猫ど 圀臣


ンゴルの大雪原を馬橇ゆ 美保
ほしきまで逢えぬ月日 とも子
つとして風の向かうに目を凝ら 博士
戸あけぬ春のあけぼ 和子
十一 り香を愛してゐれば鷽の
十二 の糸を結びたる 栄子
十三 守番をさいはひとして飲むお 龍人
十四 んもほろろに切り捨てられ 初枝
十五 なれば船は朽ちゆく夏の 圀臣
十六 夏に光るみづの鏡 真白
十七 間が小さく見ゆる夏の とも子
十八 つね色したあたたかきパン 美保


十九 パンフレット見てゐるだけの旅なん 栄子
二十 てなし子にし子なし父に 博士
二十一 黒の闇の底意を覗き込 初枝
二十二 面ただよふはるの現し 圀臣
二十三 はるかす花の高野の人の 龍人
挙句 み連れだちて帰りゆく鴨





捌 : 山科 真白  総監修:西王 燦




連衆 :西王燦 橘圀臣 山本栄子 谷口龍人 青木和子 山野とも子 荒木美保 藤田初枝 矢嶋博士 山科真白




2004年8月27日-11月11日  掲示板於


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