歌仙    旅の果ての巻

 
初折の表
発句 新年 旅の果て七草饂飩啜りけり 迷鳥子
新年 薺打つ音芹刻む音
第三 いたづらを雛人形にしかられて たま
残雪求め路地の奧へと 落胡
往く春の水に流れていつた月 おるか
折端 村役場から市役所となる 迷鳥子
初折の裏
折立 馬子唄の上手な課長退職し
駆け落ちしたと届く絵葉書 真白
美しき庄屋の娘名はコズヱ 落胡
新樹輝く君がゑまひに 迷鳥子
蛍のにほひにとほしかへりみち おるか
くたびれてゐる靴擦れの足
処暑にしてユルスナールのアナグラム 真白
月下の門は推すや敲くや 落胡
酔顔の熟柿静かに夜を耐ふ 迷鳥子
頻尿もやや癒ゆるこのごろ
十一 漣の音にて花屑這うて来る おるか
折端 風が撫でゆく春の石仏 真白
                   
名残の表
折立 彫刻の腕鈍りたり蛙青む 落胡
昭和初めの東京の夢 迷鳥子
予備役に赴く前夜妻激し
繰り返し聴くサティの♪Je te veux 真白
冥婚を舐るがごとく噂して おるか
神の御前に熊の眠れる 落胡
首巻きはワインレッドの大統領 迷鳥子
小浜市民がオバマ喜ぶ?
ちりとてちん小鯛笹漬古代とききて おるか
恐竜の子がつつく卵殻 真白
十一 まざまざと棚田の数を映す月
折端 新酒汲むべき器捏ねたり 落胡
名残の裏
折立 吾亦紅出窓に少し置いてみる 迷鳥子
霊媒のまだ佇っている角 おるか
うからやから率いて歩く爆心地
お好み焼きははふはふと食ふ 落胡
別るとも再びの花見むがため 迷鳥子
挙句 去年の枝折の道も朧に おるか



連衆: 西王燦・迷鳥子・落胡・おるか・たま・山科真白

捌 : 西王燦


2008年1月14日-7月12日.....BBSにて


return to renga toppage

return to toppage