どどいつ2000 8月号
『こいずみ』
●柳川(229)
題名:小泉
ながいお鼻で ぞうさんそっと とおいところに キスをする 柳川
森さんのようなぞうさん。
ええと、じゃあ、ひさしぶりに題詠しましょうか。
せっかく夏だから、「こわい話」とか「おそろしいこと」とかがテーマの自由題。「こわい」「おそろしい」の解釈はご自由に。
魔除けに折込みも出しておきます。「こいずみ」または「こいづみ」。
折込みと題詠のテーマをからめてもからめなくても可。
ということでいかがでしょう?
こわい話は いろいろあるが ずっと離れぬ 身がこわい 柳川
摩訶般若波羅蜜多心経。
●半玉(231)
題名:暑さサルサは此岸にて
さらにおあつうござんす。
死ぬほど風呂嫌いの愛犬すら、自主的に風呂場へ行きシャワーを懇願しております。
北海道でこの暑さ、関東、関西圏の皆さん。生きてますか?
柳川さま、すずしげなお題、ありがとうございます。
八月もがんばろっと。ゴーストとエロスはけっこう合いますしね。
ではでは、さよなら「なぞとき」ってことで。
波はひくもの ゾルレンザイン 疾く逝かしめよ 消ゆる恋 半玉
なぞはとかぬが よろしきこわさ うすもの解けば 別の薮 半玉
「こいずみ」ウオーミングアップしてみます。
こがれ死ぬまで いちずにおまえ ずっとすべてを みててやる 半玉
これが恋だわ 言わずに分かる ずっとわたしを みてるから 半玉
前者はストーカー的、後者は恋愛関係妄想的ですが、どっちもあんまりこわくないなあ。
まあ、本番は明日から、今日のところはお許しくだされ。
●ひでじろう(232)
題名:怨念
観自在菩薩 行深般若波羅密多時 照見五蔭皆空 度一切苦厄舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 ・・・・・・・・・
(摩可般若波羅密多心経より)
何か怖い・恐ろしい事が有ったとき、となえると、心が落ちつくとか。
親乃至身近な人の死は、我が身に置き換えて、考えてみて、それはおそろしい身のちじむ想いです。
恋しい人の 遺念がさせる ずっとこのまま 見つめ合う ひで
恋しい人の死、その怨念が残る屋根の上に、猫が、おんねん(あのねのねより)
●柳川(233)
題名:暑いねん
こころあたりが いろいろあるの ずるく生きてた 身から錆 柳川
むかし、小説で読んだこわいお弁当の話。
女のひとが男のひとに手作りのお弁当を毎日、渡すんだけど、その中身、というのが、…。以下次号
●ひでじろう(234)
題名:未練恋
恋の道連れ 一緒にあの世へ づらかろうよと 未練恋 ひで
柳川師匠、その中身は・・・・おこわ・・・(サブー)なんて言わないでちょうだいよ。
●半玉(235)
題名:コイズミ(恐)×2
きょうはさらりと「こいずみ」離れ。
詰めものとって 締めものとって 化粧をとれば 知らぬ人 半玉
妻はごめんと 甘えた声で するりからめる 長い首 半玉
行って来るよと 出かけたヒトが 公園で読む 求人誌 半玉
あーー。ちっとも恐くないぢやないか。
●柳川(236)
題名:こわい弁当
公園で読む求人誌はこわい。そういうときはなぜか周りが鳩だらけでそれもこわい。
こわさ忘れて いつから飲もか ずらり並んだ ミルク壜 柳川
おこわ弁当…。うーん。思いもよらなんだわい。
こわいのはご飯じゃなくておかずなんです。それは、どういうおかずかというと…。
以下次号
●泥鰌(238)
題名:ミイラ採りに行きます。
子守り唄など いっかな効かぬ ずっと背負って ミイラ採り 泥鰌
今日と明日は、秘密結社の会で月夜野の温泉旅館です。
こわいもの、いろいろ集めて帰ってきます。
●龍(239)
題名:こわいかな?
動かせない予定があって、秘密結社の集会に行けないんだけど、泥鰌さんはまだいまごろ飲んでるのであろうか?
焦がれ焦がれて 一夜を燃えて 随喜の姿態 乱れ髪 龍
どう?こういうのは 恐い? 恐ろしい?
最近、こわいものやおそろしいものが無くなって困ってるよ。
●柳川(240)
題名:こわいもの知らずの恋知らず
恋も知らぬと いけずなひとに 図星さされて 身をよじる 柳川
それで、こわいお弁当のおかずなんだけどね。蓮根の輪切りとか、ちくわとかのね…。以下次号
●ひでじろう(241)
題名:昔の夢見
子供心夢 何れみるだろ ずーと昔だが みればこわ ひで
2、3日前、子供の頃見た夢をみて、少し怖くて眼をさましました。
夢の内容:
二人の泥棒が刀と銃を持って、玄関から入ってこようとしている。
私は、何かえものをもって、撃退しようとするが、上手く体が動かない。
●半玉(242)
題名:濃い棲み、恋済み、来い澄み
さりげなくむつかしい「こいずみ」・・・。
こぼれてうれし 一角獣に ずいと突かれた 水の珠 半玉
あらら、テーマが全然はいっとりませんな。
こんな夜だな 一世紀まえ 砂地に埋めた 巳が俺よ 半玉
これでは出来の悪い「夢十夜」ですな。
スランプ脱出への道は険しい。
今日は「恐怖」修業のため吉行淳之介「菓子祭」再読の予定。
ではでは修業ののちまた来ます。
●柳川(243)
お弁当のネタがばれてましたね〜。そうです。吉行淳之介です〜。
『怖ろしい場所』に出てくるお弁当でした〜。
蓮根の穴とかちくわの穴に挽肉などを詰めたおかずのかずかず。
そういうのが毎日つづくのでした。
(こうやって書いてみるとあんまりこわくないわね。やーねえ。ほほほ)
ここはどこです いまいつですか ずんべらぼうの 見ず知らず 柳川
●泥鰌(244)
題名:電話番号さえ聞かずに別れたこと
ほお。半玉が師匠のネタを見破るとは快挙。半玉の読書量(傾向のよさ)に軽い嫉妬さえ覚えるところであります。
さて、例の秘密結社のさよならパーティを終えて、各駅停車の上越線で東京に向かうと、途中の駅で乗り込んできた年輩の女性が、「あんたたち、上牧から乗ったのかい。あちらの方では、増水で行方不明者が出たそうで、大騒ぎだよ」と語って、次の駅へ降りたのでした。
翌日の全国版ニュースを聞きながら、あの女性はいったい何者だったのだろう、と、ふと怖くなりました。情報のタイムラグは怪談を産む。
しかし、利根川の水は澄んでいたがなあ。山は怖い。
これは余計な話題ですが、東京からの深夜バスでは、そのバス停でインタビュー(ナンパ)した女子学生と、たまたま隣りわせの席でした。こそこそと話をしながら、降りるべきバス停をやりすごして、終着駅までご一緒し、JR福井駅まで、彼女のメビウスノートの入った紙袋を持ってさしあげ、駅の近くのホテルの食堂で、コーヒーをご馳走し、しかも、そのまま、浅見光彦氏のように別れたのでした。
ふと、自分(の老い)が怖くなりました。
だって、その女子学生は藤原紀香を若くして、もうすこしグラマラスにしたような美人で、退屈な夏休みの何日かを私と過ごしてもいい、という雰囲気があきらかに感じられたのであったからです。
こわいオコワを 入れ歯に噛んで ずきり痛みが 身に沁みる 泥鰌
●柳川(245)
題名:桃色怪談
泥鰌師匠の今回のナンパ話、ほとんど怪談ですな。
ちゃっかり浅見光彦になりかわってるとこも相当怖いぞ。
狐狸じゃなくって 異界のおんな ずばりあなたの みたモノは 柳川
●ひでじろう(246)
題名:仕置き人
これよこれよと 色気をだして づっーと抱けば出る 身の血潮 ひで
仕置き人中村もんど
泥鰌さん、いいですね、紀香風のおなごとナンパごっこ。
あやかりたや、あやかりや、蚊帳でもつろか。
●泥鰌(247)
題名:なぜ、おいらのナンパは成功するか!
ひでじろうさんから、直接的に応援いただいたのは初めてですね。ありがとうございます。
さて、師匠。モンダイが起こりました。教えてください。
おいらは狐でも狸でもなく、たんなる「送り狼」のつもりでいたのでした。
JR福井駅の近くのホテルの最上階の食堂で、いわゆる「モーニングサービス」のコーヒーを飲みながら、たまたま話題が(彼女の持っているメビウスノートから)Eメールのことに及び、ついうっかり、
「ひどく暇だったら、俺のメールアドレスに連絡を入れてくれたならば、××島の方へ一緒に泳ぎに行ってもいいぜ」
と、言いながら、(松任谷由美みたいに)紙ナプキンにおいらのメールアドレスを書いて渡したのでした。
今日、メールがはいりました。
「ひどく暇です。××島はどうですか?」
と。
怖いです。どうしたらいいのでしょう?
こんなことなら いつものように ズボンを脱いで 見せケチに 泥鰌
●半玉(248)
題名:私は愛のナンパ船
うーむ、恐い難破、じゃなくてナンパの話にとてもどきどき。でもおさそいを承けないと次の話がつづかないんですよね・・・。ふっふっふ、ここはひとつ、
今回のお題のために身を投じて頂くのがよろしいかと・・。
それと柳川さま、泥鰌さま、誤解なさっているようですが、ワタクシ、「お弁当」の答えは完璧に失念、なんとなくよしゆきぽいなあと思いつつ、たまたま十数年ぶりに吉行作品を見てみただけなんです。柳川さまのお答えを見てもあれ、そうだっけか、というテイタラク。あなはづかしや。
それはさておき、やっぱり『菓子祭』はヘンにおもしろいので、興味ある方は是非お立ち読み(?)ください。掌編が多いのでちらりと読めばだいたいわかります。「卵」とか「立っている肉」とか、どーです、タイトルもそれっぽいでしょ。
恋を拒んだ いけずなむすめ 厨子にとぢこめ みづに棄て 半玉
狐狸よりこわい イマージュ国の ずいと人刺す 水天使 半玉
「水天使」は「見ず転」とかけたのですが、ちょっとわかりづらかったですね。
●柳川(249)
題名:愛の獄門島
あー。はいはい。××島が怖いとな。泥鰌師匠に一句あげます。
怖い怖いまんじゅう怖い茶が怖い 柳川・作
「よしゆき」と感じただけでも大正解。10円あげます。>半玉さん
吉行淳之介は三亀松と親交もあって、晩年の三亀松と顔が似てたんだとか。
この掲示板とゆかりがないわけではなさそうです。
こづらにくさが いいとこなのよ ずらしずらされ 身をほどく 柳川
●ひでじろう(250)
題名:見せかけ
こざらかしいや いけすけぬかす ずぼらな奴よ 見せかけの ひで
うちの社長、メールで、会社の不祥事の意見を社員にきいとうる。
リストラしやがって、おまえこそ、はよ止め腐れ。これで、腹がいやされる訳も無し。
●泥鰌(251)
題名:浦はうらめしやの浦
おお。ひでじろうさんの社内事情は、たしかに、怖い。腹の虫がおさまらぬことでしょう。
さて、おいらのナンパ日記ばかりで掲示板を埋めるのも気が引けるし、あれらの結果報告は、人道的にもマズイので、控えめに、すこしだけ書いておきますね。
「××島へ、一夏の恋」という、キャッチコピーは、もちろん「獄門島」ではありません。
おいらが紀香似の女子学生を誘ったのは、福井県敦賀半島の端にある「水島」という、小さな小さな無人島です。
そこへ行くには「縄間」「沓」「手の浦」「色が浜」などという、いかにも浦島太郎に出逢えそうな小さな集落を通り過ぎ、「浦底」という、さらに寂しげな名前の村から渡し船で行くのです。民宿のオヤジさんの運転する渡し船は、朝一度、夕方一度しか動きません。つまり、一度行ったら、夜まで還って来られない島なのです。波が高ければ、ふたりで夜を過ごすかもしれない、という、怖い島なのです。しかもしかも、この「浦底」という名前を読んで、勘のいい方ならば気づくと思いますがここは、日本で最初の商業用原子力発電所「日本原電1号基」のある場所なのです。
ポンコツ原子炉と、ちいさな無人島。
わくわくするほど怖いところです。女子学生の運命やいかに。
(冗談めかして書いていますが、これらは、困ったことに事実です。)
●柳川(252)
題名:小唄枕
「浦底」「縄間」「沓」「手の浦」「色が浜」「水島」。
すごい地名だ。何度みてもすごい。ここではこのようにこのような手ほどきをしなさい、と地霊がいってるようなものだ。うーん。すごい。
恋の枕は いっこで足りる ずいと引き寄せ 水入らず 柳川
●ひでじろう(253)
題名:見事小夜
浦底で縄間に沓かけて手の浦かえして色が浜で水島。
泥鰌さん、なんかやってるみたいですね。
恋の手ほどき いつまでもやる ずらす手つきの 見事小夜 ひで
●龍(254)
題名:なつやすみ
泥鰌さんのナンパ後日談楽しみにしてます。なにしろ敦賀湾や泥鰌さんちの日野川流域などはけっこう詳しいので身近な話を聞いているようで、リアルです。
一昨夜も20代の美女二人を誘って、食事とお酒を楽しんでたんだけど、若い女性だとそれ以上には行かないって言うか、行けないって言うか、そのへんがわたくしの限界であることをこの際、告白しておきます。ところで、柳川姐さんの「恋の枕」はとても気に入りました。
暑いから冷たい小雪さんが恋しく、彼女になりかわってのドド、
「小雪あなたが いのちである」と ずばり言われて 身もそぞろ 龍
小雪さーん、元気かい?
●小雪(255)
ふあーい。なんとか生きてます。小雪は夏用?
「小雪あなたは いのちである」と ずっとはげまれ 身がもたず
「小雪命」と いきなりタトゥー ヅラの下のを みせないで 小雪
うちのまん前のコンビニに、ついにお酒類が置いてあるようになりました。
ああ、こわい。
●柳川(256)
題名:明けぬ夜明けもときにある
あっ。小雪姐さんだ。
恋の闇路を いちずに走り ずっと夜明けは 見ていない 柳川
おたよりのないのは恋にいそがしいからなのねっ、と思うことにしております。でも、お元気でなにより。うちの近所のコンビニでは薬も売っているんだよ。
(わけのわからない自慢)。
●龍(257)
題名:人形こわいよ
こわいものみっけたよ。スプラッタ・ホラー的文楽夏興業。表情の無い人形が演じる、たとえば「夏祭浪花鑑」。どろどろどろっの効果音とともにこりゃあ、こわいよ。
恋の相手は いけずな女(ひと)で 随時半身に 身構える 龍
そう言えば、真夜中のコンビニもちょっとこわい。小雪さん、疲れがでないようにね!
●半玉(258)
題名:積ん読から盆読へ
『都々一坊扇歌の生涯』読了しました。
筆者は茨城県石岡の郷土史研究家。
石岡は江戸払いになった扇歌がたどりついた最後の地、姉桃経の嫁ぎ先である旅篭真壁屋があった地です。
生い立ちから、唄に目覚め出奔し、あたらしい詩型を確立してゆくまでのプロセスが丁寧に書かれていて俗謡史としても興味深く読みました。門付けをしながら、各地の俗謡を吸収する。いわば過酷なフイールドワークの果てに練り上げられたスタイルが扇歌のどどいつだったのですね。
絶頂期から晩年にかけて扇歌のどどいつは時事性のつよい諷刺唄へと傾斜し尖鋭化してゆくわけですが、それがもとで江戸払いとなったあともその反骨の姿勢は変わらず、その唄は維新をめざす志士らの励みとされたそうです。
菊は栄えて葵は枯れる 西に轡(くつわ)の音がする 扇歌
静かな語り口ながら扇歌によりそった熱い思いがにじむ文章です。
入手は難しいかもしれませんが機会があればぜひご一読を。
『都々一坊扇歌の生涯』高橋武子著
(1979年発行叢葉書房→茨城の出版社ですねえ)
こがれた調べ 絃(いと)のみ知るや 頭抜けた夢を みた男 半玉
そういえば、泥鰌さまはご無事でご帰還されているのでしょうか。
来し方捨てに 行かうよ海へ 水客ふたりの 密かごと 半玉
●柳川(259)
題名:浅水の橋
おお。ご紹介ありがとうございます。維新の志士たちが励みにした反骨ぶり、というのは実際そうだったんだろうなあと思われます。
この詩型が、近代以降、演芸として浮上するしかなかったのとつながる感じ、ありますね。今度、図書館でさがしてみます。
わたしもすこし読書をしていたら、地霊が呼んだのか、泥鰌師匠のお里の催馬楽を発見。
浅水(あさむず)の橋の とどろとどろと 降りし雨の 古りにし我を
誰ぞこの 仲人(なかびと)立てて 御許(みもと)のかたち
消息(せうそこ)し 訪(とぶら)ひに来るや さきむだちや
谷川健一氏の新刊『日本人とうた』(講談社新書)からの孫引き。
浅水生まれの女が武生で遊女になって年を経た嘆きを自嘲した唄なんだそうな。どうやら、越の国の遊女の唄、というジャンルがあるらしいです。
●半玉(261)
題名:盆踊り 顔のない子と 手をつなぎ
北国らしからぬ暑いお盆です。
それでも夜になるとあちこちからさわやかな風とともに北海盆唄が流れてきて、ああ、じき秋かとさびしさと不思議な郷愁に包まれます。
北海盆唄はシンプルな調べながら歌い上げるのはわりとむずかしい。
○ハァー北海名物(ハァドウシタドウシタ)
数々コラあれどよ(ハァソレカラドシタ)
おらがナ おらが国サの(コーリャ)
それさな 盆踊りヨ(エンヤーコラヤットドッコイジャンジャンコラヤット)
おはやしを抜けば定番のリズムで7・7・7・5ですね。
○五里も六里も 山坂越えて 逢いに来たのに 帰さりょか
○浪の花散る 津軽の海を 越えて蝦夷地へ いつ来たか
私は詞としてはソーラン節のほうがイケテルと思うのですが
○鰊来たかと 鴎に問えば わたしゃ立つ鳥 浪に聞け
(これって尊皇倒幕の気運の高まりを読んだ扇歌の
○汐時ゃいつかと 千鳥に聞けば わたしゃ立つ鳥 波に聞け
の本歌どりでしょうか)
○今宵一夜は どんすの枕 あすは出船の 波枕
○漁場のあねこは お白粉いらぬ 銀のうろこで 肌光る
ところで、ひとつ質問。その歌詞のなかに
○縹緻よいとて 自慢にゃならぬ 縹緻で喰うのは 女郎ばかり
とあるのですがこの「縹緻」なんてよむのでしょう。
古い歌集でみたので誤植の可能性もないではないのですが。
ご存じの方、教えていただければさいわいです。
●柳川(262)
北海道だとおもって読むせいでしょうか、さっぱりしていて、それでいてきめの細かい唄のように思えます。
唄の内容から推察するに、「縹緻」は「きりょう」の当て字かな?
あと、前の前の書き込みで『日本人とうた』と書いたのはまちがい。
『うたと日本人』でした〜。ごめんなさーい。
●ひでじろう(263)
題名:精霊流し
盆休み16日までで5日間取って、今週は2日間働いて終わり。
町内会では今日から盆踊り、雨がちょっと心配です。
休みの間だは飲み続け、食欲不振で元気出ず。
これより先は 行き詰まり道 ズレているのか 身の定め ひで
運がいいとか悪いとか 人は時々そう思う・・・・(精霊流し)
お盆も終わりかな、そろそろ涼しくなるでしょう。
●半玉(264)
題名:まんじゅうよりもこわいアレ
ああ「きりょう」ですか。なるほど、ありがとうございました。
あたしゃ、またてっきりアレ系かと・・・(恥)。
指輪はずして 訪ねて行けば 別の指輪が 横たわる 半玉
美人姉妹の ドレスの布(きれ)が 夢見るものは バタフライ 半玉
美人の誉れ高いK姉妹は精巧なセクサロイドのようでいつ見てもこわい。ドレスの面積が見るたび小さくなって、ほんとうのこと(?)がばれそうで、またこわい。
しかし、考えてみればこわいというのも説明が難しい感覚ですね。
「こわいものがない」と言い切るひとはけっこうこわいな。
●泥鰌(265)
題名:お叱りはこわい
ごぶさた。 例の女子大生は、東京へ戻りました。私も彼女も無事です。ご心配をおかけしました。17日には、なんと「大須」にお住まいの25歳の女性を、沓・縄間・浦底などの半島のみえる高台に案内していました。ここは「杉津」という、塚本邦雄さんの短歌にしばしば登場する美しい村です。
25歳の美しい女性はGT出身の、放送局のディレクターでした。GTも放送局も私には苦手なものですが、それらの偏見を取り除いてくれるほど、魅力的な女性でした。
「あそこが沓で、あそこで沓を脱いで」「あそこが縄間で、あそこでは縄の間から」などと、柳川師匠に伝授された秘伝は、ついに口を出ず、ただ、白い不気味な建物を指さして、「あれが日本原電、あれがふげんなどと」マヌケな説明をしていました。おお。
なんとなく龍先輩の気分です。女子大生の父親はオイラより三歳若く、ディレクターの父親は、私より三歳年上です。
以上、ナンパ系話はこれでおしまい。
さて、半玉さん
>ああ「きりょう」ですか。なるほど、ありがとうございました。
>あたしゃ、またてっきりアレ系かと・・・(恥)。
すごく楽しく笑いました。最近の大ヒットです。
器量綺麗で 饅頭旨い これはどこかが 怖いはず
長くなりましたが、例の姉妹は♂であると、かねがね思っていました。
さて、さらに長くなりますが、「半玉」さんをドドイツに誘いながら、半玉さんの秘密結社系のお名前を、しばらく前から忘れています。今から、半玉さんにダイレクトメールを書いてみますので、激怒しないでください。
●半玉(266)
題名:忘却とは忘れ去ることなり
憶ええぬのは忘却とちがうかなしさよ。
てなこと言ってますが、泥鰌さま、全然気にしてませんから。
でもねえ、ふと口の端に歌がのぼってくるんです。
♪退屈な女よりもっと哀れなのは
忘れられた女です〜(加川良でしたっけ)
いや、これももちろん冗談です。
今日は雨でもないのに、ずっと音のない鮮明な雷が夜空を照らしています。ついベランダで雷見物。予測できない色と形の連続は花火よりはるかに美しい。雷見ビールがまた旨い。
「こわい」はなしもあと十日、じきにススキの季節です。
こんどあの世で いっしょになろう すでにあの世の 身に言われ 半玉
幽霊に求愛されたらこんなかんじでしょうか。「ず」を「す」に逃がすのはほんとはダメなんですよね。
●龍(267)
題名:残暑お見舞い
ご当地、近江も残暑きびしく、おまけに雨が無いので琵琶湖の渇水が気になります。泥鰌さんのナンパも期待を外らし幕か(サテ、その真実は?ってのは、また内緒で教えてね)。
半玉さんのどどはけっこう恐い。たしか、半玉さんは神をおそれる身の上だっけ。神仏もあの世も信じず、とみに恐いものがなくなっていくこの身がこのごろ恐い。
闇を恐れた 少年時代 闇にやすらぐ 昨今よ 龍
恋の苦しみ 痛みも知って ずしり重たい 身となりぬ 龍
●柳川(268)
題名:三亀松ブックレビュー
おひさしぶりです〜。
きょう「ブックレビュー」という番組で『浮かれ三亀松』をとりあげてました。TVつけたらちょうどやってたの。
児玉清が司会で、富士真奈美と長田渚と三浦雅士が読後感想係り。
女性たちは三亀松に好意的で、それを男性たちは不思議がっていたのがおもしろかったです。
正面から撮った三亀松の写真も出て、はじめてちゃんと拝顔しました。
目の光が妙に強い感じがする写真でした。最盛期の頃のかな。
●柳川(269)
題名:追記
あっ。肝腎なことを書き忘れた。
それでどどいつのことはほとんどふれなかったの。
「どどいつのところはよくわからなかったけれど」といった発言があったぞ。うそだろ〜っ。
掲示板のレイアウト、涼しげになりましたね。(あら、龍さんのPC環境、
わたしのとこといっしょだわ。)
残暑お見舞い申し上げます。>みなさま
●半玉(270)
題名:三亀松ショック
今日は所用もあってススキノ近辺をふらふら。
(中略)
ウチに帰って買ってきたばかりの柳家三亀松のCDを聴き、絶句。わからないながらも声の良さと間合いの良さとそのうしろにあるおおきなおおきな伝統の土壌を抱え込んだ深さ、のようなものに直面して、吃驚。
「長唄、清元、常磐津をあるていどやってないと都々逸にふかみが出ないもので・・」でまた参った。
そんなにふかいものだったとは・・・。
なぜ突然三亀松さんのCDを買うことになったのか。
(中略)に秘められた謎は次回にて。
●泥鰌(271)
題名:納涼全開願い
おお。きのうは、おいらのみっつだけの弱点、歯・目・××の「歯」の方が痛んで、家でごろごろしていて、週間ブックレビューの冒頭部分、清さんが挨拶しているところだけみて、くそ、あいかわらずいい男やな、とか思いながら、チャンネルを替えてしまった。しまったしまった。
掲示板のデザイン、8月号をまとめるの際に、こちらのほうがやりやすいので一時的にこんなふうになっていますが、好評ならば、これで行きましょう。コンピュータの仕様が解るなんて、余計なことですが、でも、半玉がマック使いだなんて、初めて知った。
おいらはマック使いのひとには魔法使いに憧れるような憧れがあるもんね。
前に書き忘れましたが、例の美少女ディレクターは、おいらたちの最初のどどいつ
どこがどんなに どれほどいいか いってくれなきゃ つねるわよ 柳川
からはじまる一連をいたく気に入って、まるでマザーグースのよう!と感激するようなことを言ってくれていました。
初心に帰って、今夜からどどを集中的に作ります。
では、半玉の(中略)に期待。
●小雪(272)
題名:いやー!
おはようございます。
徹夜明けでやけくそです。「秋味」なんて飲みながら。
泥鰌さん、このデザイン、いやだあああ。
たしかにお師匠さんのおっしゃるように涼しげではあるんですけどーーー。
必要な折にはこれにして、ふだんは元のにしてくださいませんか?
でないと小雪の出番はますます減ってしまうぞ。
(ああ、あんまりオドシの効き目はなさそうな)
越えちゃならない 一線なんて ずっとむかしに みてたゆめ 小雪
●泥鰌(273)
題名:6句イキマス。
>小雪さん。はいはい。元に戻しましたので、たびたびどうぞ。
ほう、もう秋味ですか。おいらは、まだ淡麗でやんす。
きょうは、三好徹『高杉晋作』などを読んでいました。
あ、師匠、下に書いていた「浅水川」をクルマで渡りました。ちょっと大雨が降ると増水する川ですが、きょうは完全に乾いていました。こわ。
では「半島」ものを
沓 紺と白との 一足づつの ズックが浮かぶ 水の上 泥鰌
浦底 腰と足とに 石抱きかかへ ずしり重たい 水の底 泥鰌
縄間 恋の終はりの いけない遊び ずらす縄から 見える首 泥鰌
常宮 こんなところで 一期に逢った 芋茎祭の 身に覚へ 泥鰌
立石岬 この夜かぎりの 色恋沙汰は ずんぼろ坊主に 身投げ人 泥鰌
水島 ここがこんなに いいから抜かず ずっと住みたい 水の島 泥鰌
●小雪(274)
題名:来月は
おおっ。急に盛り上がってる、、、、、。
泥鰌さん、みなさん。昨日はごめんなさい。この掲示板のこのデザインを偏愛しているもので。
わがままをきいていただいたし、来月はこの掲示板にたくさんのどどいつを捧げます。
恋ひて焦がれて いちどは骨の 髄もぬかれて みたいもの 小雪
●柳川(275)
題名:遊駅(プレステ)
うーん。佳作続き。これは来月もたのしみ。
「半島」をめぐって入水幻想とはオツですね。そういえばどどいつの連作みるの、ひさしぶり。
わたくしごとですが、「ファイナルファンタジー9」に手をつけたら抜けられなくなりました…。娯楽がこんなにこわいものとは。
ここをこうすりゃ いいんだろうか ずれたポイント 乱れ打ち 柳川
ぐすん。せっかくの高水準をおとしちまっただ。すまん。
●半玉(276)
題名:れとろ屋楽器店
ゴール間近のデッドヒートの観を呈して参りましたね。こんなにたくさんいっぺんに読めてうれしゅうございます。
さて、小雪さま、絶好調ではありませんか。秋味パワーでしょうか。わたしもこの前チャンチャン焼きを食べたけれどスランプは直りませんでした。
泥鰌さま、やはりあたくし縄間のが好きですわ。ところでこの首はどちらの首で?
おっといけない、では先日の話の続きを。長くなるんで常体でいきます。
ススキノ近辺に何件か和楽器店があるのは芸者相手の商売の名残らしい。
歓楽街のなか「創業明治○年」の看板を掲げた滝田ゆうの漫画に出てきそうなつくりの和楽器店があった。半開きのガラス戸に誘われ、ふらりと入る。三味線の実物が見てみたいと思ったのだ。
U首白シャツの店主は70代後半、新聞片手にテレビの野球を見ている。
外はまだ明るいのに店内はうす暗い。背後には、袋に包まれた三味線がひっそりと眠っているガラスケース。開け閉てされた気配すらない。
「あちゃー・・」(わたしは心のなかでなぜかそう叫んでいた)
「えーと、初心者用の三味線てのは、どれくらいのお値段で」とりあえずそんなことを訊いてみる。
店主は新聞を脇に置き、おもむろに口を開いた。眼光が鋭くなっている。
(以下次号。長くてすみません)
●泥鰌(277)
題名:桃山のこと、など
おいらも、きょうから秋味や。
柳川さんのページの統計をとると、どう考えても「スーパードライ」の日が多い。はず。
さて、半玉さんのススキノは三味線でしたか。三味線といえば、家の老い妻が1トントラックに家財道具を載せておいらの村に来たとき、20年前だが、壊れた三味線が混じっていた。
最近、このことを思い出して、あの三味線はどうなったか、と尋ねると、家の娘が子供の頃に習っていた琴の師匠の家に預けたままだ、今更、修理するつもりはない、とのたまう。こわい。
おいらは、もし出来ることならば、三喜松や小三喜松のような三味線ではなく、もっと太棹を重いバチで叩きながら、例の(やや恥ずかしい)絶叫歌人の鼻をあかして、吟遊歌人として暮らしたい、と思ったことがないわけでもなかった。はははは。
さて、師匠。いつぞやお書きの「梁塵秘抄」の演奏活動をする桃山春衣の話題、八月二七日の朝日新聞日曜版の、後白河法皇のカラー特集に出ていましたぜ。
そこに紹介されている
選書メチエ 後白河法皇 棚橋光男 講談社 1700円
を、いまから注文してみようと思う。
「半島」連作の「水島」はヒドイ出来だった。取り消し。
水島 小面憎いが いつまでもつか ズボンを脱いで 見せてみる 泥鰌
●半玉(278)
題名:れとろ屋楽器店(続)
いやー、報告が長くなってすんません。読む方も辛いですね。趣向を変えます。
(漢文じゃありませんので誤解のないよう)
店主爺曰「貴女何欲於三味線?三弦多種多様云々」(云々=約5分)
吾謂「吾少々有興味文芸都々逸」
爺曰「嗚呼、其珍也。含都々逸等俗曲即芸者芸。始長唄中小唄端唄都々逸二教程。
自幼少触三味線必須。成人趣味不可。(爺熱弁状態突入)
吾云「諾・・」
爺曰「有近隣○某音楽店、貴女直行其処。数多在庫邦楽磁気帯、光盤。有志則以
聴音。聴音又聴音。貴女体得三弦音。遂行後、欲再見。」
吾云「・・・・・」
爺独白「過去薄野芸妓三百人、界隈活気。回想不尽上野演芸場云々、嗚呼云々」
(云々=各10分)
吾云「長時間多謝。請再見。」(三味線不可視、不可触、虚脱後寂寞)
そしてわたしの手にはいつしか「柳屋三亀松CD」が握られていた。 (了)
(ここでゆくのね)「いいんだ先に」 ずるいあなたは みはり役 半玉
●柳川(279)
題名:備えあれば憂いなし
ねえねえ、それで初心者用三味線ってどのぐらいだったの。
2000円ぐらいだったら買っておこうとおもうんだけど。
このさきなにがあるかわからないからね。
後白河法皇の本、わたしも入手しておこう。
このさきなにがあるかわからないからね。
桃山晴衣。わ、わすれてました。梁塵秘抄のCDが出てたら買っておこう。
このさきなにがあるかわからないからね。
恋の初花 いつまで咲くの ずっと咲くのよ みのらずに 柳川
●ひでじろう(280)
題名:未来
柳川師匠「これからさき・・・わからないかなね」のリピート
ちょっとくすぐりますね。一期一会かな。
東京の漫才の方で「それはしゃないしゃない」を連発するのに、にているような似てないような。
三味線、近所の沖縄の人でお好み屋さんで、時折テープで蛇三線を聞くことがあります。のんびりした音色です。
三味線都々逸聞きながら、一杯てのやってみたいな。
恋の糸が見え いつまで結ぶ ずうーとこのまま 未来まで ひで
●泥鰌(281)
題名:「人間彫刻」というスリラーあり
半玉の漢文もどきは、よい出来です。しみじみします。
さて、「水島」はどちらもよくない。なにかを隠そうとしているせいかな。
もうすこしいきます。
恋のはじめは イチゴとシグレ 頭蓋骨まで いじらしい 泥鰌
恋のなかほど イチゴとミルク 頭蓋骨まで いじめられ 泥鰌
ずきんずきん。
●小雪(282)
…くすくすくす。
笑っちゃうところが2点ほど。
ところで、ねえ、お師匠さん。
初心者用三味線は二万円ぐらいじゃなあい?
初心者用ギターとくらべて(勝手)
えーと、練習用のバチは木だったりしなかったっけ?
恋のサーブは 稲妻サーブ ずんと受けとめ 身が入る 小雪
註・「身が入る」とは関西では筋肉痛のこと。
●柳川(283)
題名:野暮な解説
2万円か。。。うん。あきらめた。わたしも聞くだけのほうにまわる。
『後白河法皇』注文してきました。同じ講談社メチエの『漢詩と日本人』(村上哲見著)を買ってみたら、終章が「都々逸と漢詩」。いわゆるアンコ入りの紹介です。
わたしは、漢詩とどどいつをつなぐひみつの地下道がどこかにあるような気がするんだけどよくわからない。
半玉さんが漢文もどきで「れとろ和楽器店」を書いたのも、どっかつながっているからだとおもう。あてずっぽだけど。
床の番して 寝られぬ耳へ
空山不見人 空山 人を見ず
但聞人語響 但だ人語の響くを聞く
隣座敷のささめごと
(王維「鹿柴」五絶)
『漢詩と日本人』から孫引き。
「もはや野暮な解説はぬきにして紹介しておこう」だって。ふはははは。
●龍(284)
題名:ちと恐い
いささかの事情があって、某地ビールの会員になったんだけど、これが「切れが無いけど、コクも無い」っての。
さて、どどいつはハイレベル続きで参加し難いが、
恋の手管は 一押し二押し ずっと下がって 身を尽くす 龍
あまり、しっこいのはダメ! す・す・す・す で、
好きだ好きだと 好かないひとに ストーカーされ スリランカ 龍
最近、2歳から8歳までの4人の子持ち、さらに亭主持ちって女性になんの屈託も無く、追っかけされて困っているというより困惑している(まったくナンパもやってないのに)。世の中にはけったいな人が居るものだと感心もしているんだけど、その人の気持ちを傷つけずに、近寄るのを止めさせる良き方法があれば
ご伝授乞う。ホント、真面目なはなしだよ。
●半玉(285)
題名:味噌漉しザルは黒檀三味線の夢を見るか
柳川さま、そんな恐い爺におぼこいあたし(謙遜)が金品のことなど、しつこく訊けるわけがないでしょうよ。
だから、調べてみました。
細棹(長唄、小唄用)でキリは花梨材、合成皮貼で6、7万円から。それと同等らしき品が通販で4万円位です。
2万でも届きませんでしたね。
古物商のおばはんの話によるとキリのさらに下にプラスチック製ってのが、あるらしいですが、そちらの値は不明。
(ピンは120万円位から!ですと。月2000円だと50年払いですね、てことは皮も極上猫なのか・・・)
でもなあ、出奔して、まもなく病気になって金に困り三味線うっぱらっちまった扇歌が持ってたのは、古道具屋で手に入れた屑同然の味噌漉しザルに和紙貼って卵の白身を塗った手作り三味線だっていうからなあ。なんだかなあ。
今日はどどいつなしなので、玉川スミさんのお気に入りのなかから、ちょっと怖めをご紹介。
○抜いてあげたい おまえの口に 女殺しの 舌がある
ところで龍さん、このスリランカってなんですか。
「するらむか」のしゃれですか?
●小雪(286)
やだなあ。龍さん。
「気持ちを傷つけずに、近寄るのを止めさせる」って中学生みたい。
「もてるんだよな〜」といい気持ちになっていればいいし、よほど迷惑なんだったらさっさと遠慮してもらえば?
憎いおまへの その舌ぬいて 墓のなかまで もってゆく 小雪
●柳川(287)
題名:舌つながり
舌は何枚 あってもいいよ 好きという嘘 つくのなら 柳川
あの石田吉蔵の体からは舌も消えていたそうです。(うそだよ。)
三味線やっぱり高いのねーっ。のらねこのお腹でもなでてるわね。うりうり。
●半玉(288)
題名:世界と手をつなぐどど
漢詩とどどいつかあ、堅そうなアンかと思ったら、けっこういけるものですなあ。どどいつの寛容と自在にときどき驚かされます。アンコ入りの手法を知ってから、ニューウエーブどどに現代詩のアンコ、諷刺どどに社会詠(短歌)のアンコなど面白かろうと思うんですが、やるところまでは至っていません。やっていいのかな、そーゆーの。
というわけで今日は実験作。アンコは「玉階怨」(また玉!)
作・李白様
来ないあなたを 待ちつつ閉める
却下水晶簾(水晶簾を却下して)
玲瓏望秋月(玲瓏、秋月を望む)
月も見えない盲窓(ブラインド)
ちょっと付きすぎですねえ。こーゆー思いをさせてはいけませんなRさん。
これでおしまい いきなりエンド ずさんなキネマ みるやうだ 半玉
恋も、ひとも、宇宙も、おはりは唐突なんでせうかね。知らないけど。
●龍(289)
題名:舌も使いよう、
半玉さん、漢詩にも堪能とは!
>ところで龍さん、このスリランカってなんですか。
むかし、このドド欄で結句に「ぬらりひょん」とうウルトラCを使う技を使うのが流行った時期がありまして「スリランカ」もその類の言葉のつもりです。
すたこらさ、とか、スリルやんか、って・・・まあそんなとこ。
小雪さん、「中学生みたい」はひどいなあ。しかしオトコって米寿になっても、気持ちは中学生時代とあまり変わらないって最近思うよ(進歩してない?)。さっさと遠慮してもらうのが難しい。「あのね、俺は追っかけをやってもらうようなおとこじゃないよ」って、すげなくしてるんだけど。
●泥鰌(290)
題名:今月のお題は?
『漢詩と日本人』はおいらも持っていて、はやく紹介しょうと思ったのだが、
師匠に先を越されましたな。漢詩あんこの都々逸の項も驚くけれど、新撰万葉
集や和漢朗詠集や、いろいろ面白い。
日本語が「漢」と「和」の二重構造言語だという解釈が、石川九楊『二重言語
国家・日本』と共通していて、とくに面白し。
ところで、『漢詩と日本人』では、
三千世界の烏を殺し
主と朝寝がしてみたい
を、高杉晋作の作と(伝えられている)と書いてある。
中道さんの『どどいつ入門』では
三千世界の烏を殺し
主と添寝がしてみたい
を、(八雲の著書のこととして)「長州の木戸」と書いてあるよね。
本当は、どうだったんだろうね。
さて、龍せんぱい。朝寝どころじゃない様子ですね。
比較的に明るく書いていますが、こんどの恋(懸想)のトラブルは、おそらく
深刻な事態に陥ると思われます。私には、アドバイスは出来ません。
行くも地獄、帰るも地獄、だと思います。
行く→心中、もしくは亭主に殺される
帰る→女に殺される
この二つの選択肢しか残っていないように思われます。
(ざまぁーみろ(^o^)
こんなことなら いっそのことに 頭巾をつけて みたものを 泥鰌
●小雪(291)
こんばんは。
今日はおやすみで、まずは「笑っていいとも」をながめていました。
そしたらタモリが「柳川には柳川鍋がない」という話をしていて、なぜかお師匠さんのことを「おねえさま」とお呼びしていたときのことを思い出しました。
新しいお題を待ちます。一番のり…できるかな。
龍さん、「中学生」は取り消し。
>「あのね、俺は追っかけをやってもらうようなおとこじゃないよ」って、すげなくしてるんだけど。
これは立派なオヤジ。
うつくしき心中あるいは殺人とめぐりあえますよう(^.^)
●半玉(292)
題名:行方知れずの懸想文
小雪さまの一刀両断、相変わらずすがしゅうございますねえ、龍さま。
「俺はおっかけるほどのおとこじゃない」ってのはどう考えても逆効果でしょう。
「俺ってアジャパーでおしゃ・まんべってかんじのスリランカなのさ」っていうと相手もちょっと考えると思いますよ。(失礼、いちおう助言のつもり)
漢文なんか実はさっぱりわかんないですし、アンコ入れるの大変でしたが、けっこう楽しかったです。
皆さんもいろいろ入れてみませんか。
恋の瀬の鮠(はや) 色は虹色 頭の奥に湧く みずごころ 半玉
「来るな来るな」と 振るてのひらが 「来い」に見えるを 恋という 半玉
ふっふっふ、ちょっといぢわるでしたか。
■
つきしろ
■泥鰌(293)
投稿日:2000年9月2日
9月は「つきしろ」です。「月白」「月代」のこと。
涼しげで、作りやすそうで、いいです。
では、どうぞ。
■ 九月か、
■龍(294)
恋しこいしと 言うより先に ずばりあんたの 身を呉れと 龍
しかし、みんな、つめたいなあ、
そう言えば
、むかし「九月になれば」なんて洋画があったなあ。中秋の名月も間近、つきしろ・・ですか。
つきは己の 気分で呼ぶさ 信じられない ロマンスも 龍