イナリの野球流儀

八尾フレンド―PL学園―中大という球歴をたどったひとりの野球人が、その歩みを振り返ります。ご笑覧ください。

小学生時代
1.野球との出会い 小学3年生で「僕も野球がやりたい!」と強く思うまで
2.八尾フレンドに入部 名門チームのジュニアの部で日本一を目指して練習する日々
3.八尾フレンドの誇りと挫折 4冠を目指していた矢先、初戦敗退の落とし穴が……
4.小学部最後の大会 最後の大会で、以前敗戦を喫したライバルチームに雪辱
中学生時代
5.中学受験と両親のありがたみ 第一志望には不合格だったが、それが次のステップへつながっていく
6.中学時代の八尾フレンド 中学生になると、厳しい練習に明け暮れる毎日が待っていた
7.中学2年でPLへの進学を決断 野球観が変わり、各高校のスカウトから声をかけられる選手に成長できた
8.八尾フレンド卒部までの一年 春の敗退を教訓に、猛練習をして日本一を目指した最後の夏
高校1年生時代(入学直後)
9.親元を離れPL学園入寮 不安と寂しさで胸が押しつぶされそうになりながら、ついにPL学園の門をくぐる
10.野球部寮生活の決まりごと 「付き人制度」に「仕事」の役割分担、きびしい共同生活がスタート
11.PL学園野球部の隠語と掟 「事件」「説教」「ベベスリー」などと呼ばれたルールで、絶えず緊張感があった
PL学園野球部の真髄
12.PL学園野球部の長い一日 朝練から、登下校、放課後練習、自主練習、そして雑務に明け暮れた毎日
13.年間スケジュールと練習メニュー 日々取り組んだ練習の中で、最も嫌だったのは「最終」という名のランニング
14.中村順司監督の驚異の戦績 就任後のセンバツ優勝を皮切りに、17年間で春3回夏3回の甲子園優勝
15.PLの強さを支えた指導法 捕球、スローイング、下半身主導プレー、人としての品格までをもレクチャー
高校1年生時代(春〜夏の大会)
16.実質3軍からのスタート 脱落者を目の当たりにして心が揺れるも、3年生控え組の真摯な姿に胸打たれる
17.食を進ませるPLのアイデア 「PLチャーハン」「マヨネーズ&ソース」「砂糖&醤油」などの独自メニュー
18.3年生引退の瞬間を迎えて 夏の大阪大会で決勝まで勝ち進んだチームに、精一杯の声援を送ったが……
高校1年生時代(新チーム〜センバツ)
19.いよいよ新チームが始動 新チームのメンバーを目指して猛練習を重ねるが、ある日右肩に違和感が……
20.優勝で飾った秋の近畿大会 近畿大会を制してセンバツ出場を当確にしたが、メンバー外では複雑な心境
21.「帰省」が呼び覚ました初心 松井稼頭央さんら3年生が退寮した12月、帰省先で喚起されたのは初心だった
22.冬の練習を糧に、いざセンバツ 冬場にトレーニングを積んでメンバー入りに挑戦するも、その壁は高かった
高校2年生時代(春〜夏の大会)
23.2番サードで私学大会出場 新入部員が入って「仕事」から解放、新チームを見据えたレギュラー争いがスタート
24.夏の大阪大会は準々決勝止まり 応援団長として声援を送った夏の大阪大会は、2年連続で近大付属に敗戦
高校2年生時代(新チーム〜年末)
25.新チームでのレギュラー争い 新体制で副寮生長に就任し、サードのレギュラー獲得を目指していた矢先に骨折
26.レギュラー獲りへの再チャンス ライバルまでもが骨折するという事態に、指の痛みをおしてプレーすることを決意
27.秋の大会でヒットを量産 めぐってきたチャンスをバットで見事ものにし、スタメンで近畿大会を優勝した
28.2年目の「帰省」を迎えて 3年生が退寮した年末、楽しみな「帰省」で背番号のことをからかわれた
高校2年生時代(年始〜センバツ)
29.阪神大震災がセンバツに影響 冬の練習中に起きた阪神大震災によって、センバツの開催が危ぶまれたが……
30.念願の背番号「5番」 目標にしていた背番号「5」での甲子園初戦は、強豪・銚子商業に決まった
31.初戦で銚子商と大熱戦 澤井の本塁打で先制されるも、福留の本塁打で逆転、7対7の同点で最終回に
32.波乱の銚子商戦の結末 ヒットでサヨナラのランナーになるも無得点、延長10回に悲劇が待っていた
高校3年生時代(春〜夏の予選 準決勝)
33.春の大阪大会で敗戦 最上級生となり、悔いの残らない日々を送ろうとした矢先、春の大阪大会で敗戦を喫する
34.夏の予選への下準備 3年生の母が手伝う強化合宿で活力をもらい、遠征で英気を養い、万全の体勢を築く
35.夏の予選いよいよ開幕 親友の骨折というアクシデントを乗り越え、高校生活最後の戦いがはじまった
36.波乱含みの夏の予選 ボーイズリーグ時代からの顔見知りが集う強豪校が、相次いで姿を消していく展開に……
高校3年生時代(夏の予選 決勝)
37.決勝戦がプレーボール 試合開始直後の守備は動きが固かったが、監督のアドバイスで平常心を取り戻した
38.シーソーゲームの序盤戦 追いつ追われつのシーソーゲームは、4回を終了して同点という展開になっていた
39.4番バッターの存在感 中盤の主導権争いは、4番・福留の本塁打でPLがにぎり、チームも心底まとまった
40.終盤に直面した大ピンチ 8回表のピンチに絶好調の要注意バッターに回り、浮き足立つPLナインだが……
41.勝利の果てに気づいた宝物 みんなで抱き合って泣いたチームの絆の深さと、応援者のありがたさに感銘した
高校3年生時代(夏の甲子園1回戦)
42.PL戦士たちの花火休息 予選決勝翌日のPL教祖祭で、家族と花火を鑑賞し、前日の激闘の疲れを癒した
43.夏の甲子園へ向けて ユニフォームの特注、組み合わせ抽選会で球友との再会、気分はいよいよ甲子園へ
44.1回戦・北海道工戦スタート 様々な思いを胸に、夏の甲子園1回戦がスタートし、2回裏のチャンスにヒットを放つ
45.甲子園に流れた校歌 僕らの甲子園初勝利で、8年ぶりに夏の甲子園に流れたPLの校歌にスタンドも大合唱
高校3年生時代(夏の甲子園2回戦)
46.2回戦試合前の椿事 新聞の写真で気をよくするも、直前の試合でセンバツ優勝の観音寺中央の敗退を目撃
47.城北高校との2回戦 3点差の9回2アウトから、予想外の猛反撃にあい、勝負の行方はわからなくなった
48.3回戦試合前のやりとり 続々と名乗りを上げるベスト8だが、センバツ準優勝で因縁の銚子商が面前で敗退
高校3年生時代(夏の甲子園3回戦)
49.3回戦・日大藤沢戦スタート 日大藤沢に先制点を許すが、すぐに同点・逆転に成功、しかし5回に猛反撃にあう
50.3回戦・中盤の攻防 交代したエース・前田が逆転の3塁打を浴びるも、追加点阻止の好プレーでチームを救う
51.3回戦・逆転への序曲 7回にはじまったPLの逆襲は、自分のヒットで満塁としたあと、シブい形で得点になった
52.3回戦・逆転のPL見参 7回にPLのお家芸が炸裂し、相手のミスと3連続ヒットで一気に逆転して突き放した
高校3年生時代(夏の甲子園準々決勝)
53.準々決勝・智辯学園戦開始 鮮やかな攻撃でPL学園が先制するも、守備のミスが連発してノーヒットで3点を献上
54.準々決勝・中盤の攻防戦 一時は1対6の劣勢に立つが、PL得意の集中攻撃で同点、しかし再度2点差にされる
55.準々決勝・智辯学園戦の結末 6対8で迎えた最終回、1死1塁で打順が回ってきた4番・福留に、誰もが期待した
高校3年生時代(野球部引退〜秋)
56.PL野球部の引退 全国制覇の夢破れた甲子園だったが、その過程で教えてくれたものは計り知れなかった
57.充実した夏休み 新学期まで実家で過ごせる夏休みでは、応援してくれた人たちとの交流が待っていた
58.大学進学を意識して 進学希望先として東都リーグの中央大学を選択し、勉強にも身を入れて取り組んだ
59.国体に向けて始動 意識すらしていなかった国体出場の事実を知って、にわかに色めき立つPLナイン
高校3年生時代(ふくしま国体)
60.「ふくしま国体」が開幕 甲子園で知り合った球友たちとの再会を楽しむも、1回戦で指にボールを当ててしまう
61.国体での快進撃 中村監督に国体優勝の肩書きをプレゼントすべく結束したPLは、準々決勝・準決勝を快勝
62.決勝のサヨナラ劇 同点で迎えた9回裏2死2塁、怪腕・花田VSスラッガー・福留の真剣勝負に盛り上がる
高校3年生時代(冬〜卒業)
63.それぞれの旅立ち 中大合同練習、福留の運命のドラフト、退寮と、チームメートがそれぞれの進路を歩み出す
64.大学へ行く前に 折からの寒波にもめげず、運転免許合宿、入試、あいさつ回りと、あわただしく時間は過ぎた
65.中大の合宿所に入寮 上京して中大野球部の合宿所に入寮。決まりごとも、冬の練習も、PLのほうが厳しかった
66.PL学園を卒業 3月のキャンプでは激しいレギュラー争いをするも、PLの卒業式で帰省して、しばし骨休め
大学1年生時代(入学〜春のリーグ戦)
67.中大野球部の真髄 キャンプ終盤はオープン戦にも出場。中大野球部の名門ぶりを聞かされて、驚くばかり
68.キャンパスライフの始動 入学式はオープン戦があって欠席したが、クラスメートたちは野球部ということで大歓迎
69.春のリーグ戦スタート 1部リーグ昇格を目指した春のリーグ戦は、初戦の日大に勝ち点を奪われる苦しい展開に
70.リーグ戦後の骨休め 入替戦を観戦後、「解散」という名の長期休暇に突入し、母校・PLのOB戦に参加する
大学1年生時代(夏〜年末)
71.秋のリーグ戦に向けて 進級のため、昼間は授業にでて夜間に練習する日々。夏の練習には怪物高校生が参加
72.秋のリーグ戦開幕 PLの後輩たちの活躍などに刺激を受け、9番・ショートのレギュラーとして開幕に臨む
73.秋のリーグ戦が終わって リーグ戦では思うような結果が出せず、自責の念に駆られながら日々を過ごしていった
大学2年生時代(年始〜春のリーグ戦)
74.ロサンゼルス・キャンプ 年が明けても気持ちが晴れないまま突入したロサンゼルスでのキャンプは、旅行気分を満喫
75.ベンチ要員に降格 心の乱れがプレーに悪影響をおよぼして絶不調に陥り、オープン戦ではベンチ要員に
76.春のリーグ戦の悲喜 2部リーグを制した中央大学は、1部昇格を賭けて東洋大学と入替戦をしたが完敗を喫した
大学2年生時代(夏〜年末)
77.2年生という倦怠感 授業にも野球にも専念しなければならない時期だったが、やることすべてがダルかった
78.混戦の秋のリーグ戦 春優勝の中大は成績が振るわず4位。2部リーグを制した日大が、入替戦で1部に昇格
79.秋のリーグ戦を終えて 4年生引退の納会のあと、2年生同士で初めての大宴会をし、チームの結束力を強めた
大学3年生時代(年始〜春のリーグ戦)
80.3年目のシーズン始動 覚えたての麻雀にハマるころ、新1年生が入寮。3人部屋となり、阿部慎之助と同部屋に
81.春のリーグ戦を控えて 長野五輪で元気をもらったが、高知キャンプでは相変わらずテンションが上がらない
82.開幕した春のリーグ戦 混戦模様の春のリーグ戦は、なんと4大学が勝ち点3で並んだが、優勝決定戦で敗北
大学3年生時代(夏休み〜年末)
83.夏休みの猛練習 時代が目まぐるしく動く中、野球へのやりがいが少しずつ復活してきて自己鍛錬に励む
84.捻挫を乗り越えて 慣れない早朝練習で全治1カ月の捻挫と診断。それを治せる名医を訪ねて名古屋行きを決断
85.野球への思いが再燃 不自由になって初めて気づく野球のありがたみに加え、PLの後輩たちの活躍に情熱が戻った
86.自由さが中大の真骨頂 PLの先輩を「じじい」呼ばわりする自由さが中大にはあり、数々の流行り言葉も生み出した
87.4年生の引退に感涙 秋のリーグ戦は、1部から降格した東洋大学の気迫を見せつけられ、いよいよ最上級生に
大学4年生時代(年始〜春のリーグ戦)
88.充実した高知キャンプ 監督が交代して迎えた最後の高知キャンプは、4年生としての自覚もありムードメーカーとなる
89.飲みで培った人の輪 宴会会場に自室を提供し、後輩たちにも声をかけた。よく飲んでいた同期生は今でも大親友
90.春のリーグ戦開幕 サードのポジションで3年ぶりのレギュラーに復帰。1部昇格のリベンジへ、最後の春に挑む
91.劇的な国士舘大戦 采配ミスで逆転を許し、判定にも見放され、もうダメかと思ったその先にドラマが待っていた
92.初めてのホームラン 1勝1敗で迎えた東農大戦は、1点ビハインドで終盤へ。そこで生涯初のスタンドインを放つ
93.春は2部完全優勝 日替わりでヒーローが出る神がかり的な展開の連続で、中央大学が2年ぶりに2部完全優勝
大学4年生時代(春のリーグ入替戦)
94.入替戦・第1試合 東都の古豪対決となった入替戦は、同点で迎えた最終回、まさかの展開でサヨナラゲーム
95.入替戦・第2試合 第2ラウンドは白熱の投手戦。途中、重盗でチャンスをつくるも得点ならず、1勝1敗のタイに
96.入替戦・第3試合 天王山の第3戦は、中大ペースで試合が進み、ついに1部昇格が決定。歓喜の渦に酔いしれる
大学4年生時代(初夏〜秋のリーグ戦)
97.卒業と就職に備えて 就職活動で野球セレクションを受けるも反応はいまいちで、単位の面で卒業すら危ぶまれる
98.東都1部リーグを前に PL時代の同級生たちとの戦いを前にして、盗塁の技術アップをもくろみオープン戦や遠征に臨む
99.秋季リーグ・日大戦 立ち上がりに不用意な失点を重ね、勝ち点を落とすという東都1部リーグの洗礼を受ける
100.秋季リーグ・青学大戦 2戦とも緊迫した投手戦になるが、中央は得点が奪えず、先発投手を見殺しにしてしまう
101.秋季リーグ・東洋大戦 バントの際にボールが右頬に直撃して負傷退場。チームは念願の1勝をあげるが、勝ち点は遠い
102.秋季リーグ・亜大戦 両親が応援にかけつけ、代打でタイムリーを放つも勝利には結びつかず、最下位の崖っぷちに
103.秋季リーグ・駒大戦 最後まで勝ち点を奪えなかった中央は、2部降格の可能性を秘めた恐怖の入替戦が確定する
大学4年生時代(秋の入替戦)
104.入替戦前に秘めた決意 自分のプレースタイルに限界を感じつつ、後輩や応援してくれる人たちのために勝利を誓う
105.立正大との入替戦第1戦 1点ビハインドで迎えた最終回、タイムリーが出ない中大は浅い外野フライでタッチアップをねらう
106.立正大との入替戦第2戦 初回に先制されたシーソーゲームは、中盤のバントミスから一転、一方的なゲーム展開に
107.入替戦第3戦の中盤まで 正真正銘のラストゲームは、中盤に阿部慎之助のホームランが出て主導権をにぎった
108.最後の打席と守備機会 現役生活に別れを告げようと決意して迎えた最終打席は渾身のフルスイングで締めくくった
109.入替戦が終わって 1部残留の役目は無事はたせたが、その帰途に神宮球場での数々のシーンを想起して感傷的になった
大学4年生時代(卒野球部〜卒業)
110.世代交代の瞬間 この仲間たちと、もう一緒に野球ができないことを思うと、楽しいはずの納会に寂しさがこみ上げてきた
111.卒業式を前に 中大の親友・花田、PL時代の球友・前田、八尾フレンド時代の球友・山下がプロ入りするなど、それぞれの道へ
112.手にした卒業証書 野球の縁によって築かれた人間関係に感謝するとともに、お祝いに駆けつけてくれた母と祖母にも謝恩を尽くす
番外編
東京ヤクルト・花田の引退 ユニフォームを脱ぐ親友へ。一番苦しい時代を知っているから、心より「おつかれさん」と言いたい
神宮球場・花田の引退試合 現役最後の晴れ姿を目に焼きつけるため、引退試合を観戦。親友の一挙手一投足に涙腺が緩みっぱなし
お母さんのお母さんが見つかった 甲子園に出て、有名になって見つけると約束した母の祖母が、大学のキャンプ地・高知で発見された
エピローグ
野球が僕に教えてくれたもの 野球を通じて学んだ「生き方」や「流儀」を、次世代に伝えるべく動きだすが、その物語を振り返るのはもう少し先のこと

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