形状記憶合金モーター(マジック風車)
 「マジック風車」として、市販されている。(三重県の風力発電地域のおみやげとして作られた)
 小規模発電として、温泉熱を利用した発電が研究されている。形状記憶合金の特徴を学ぶのには、興味深いものである。そこで、市販品を組み立ててみた。学校の「ものづくり」教材としておもしろいものなので、もう少し価格が安価だとありがたいのですが・・・・。
1 問題と工夫
  材料を入手するのが、なかなか大変なので、「マジック風車」のセットを購入した方がよい。
  @ ○ネット通販で「セット」を購入する。購入先: 「斎藤電機(鈴鹿市)」
  形状記憶合金線、(輪にした合金線)なども販売している。
○車軸用プーリー 40mmφ・・・模型の「「タイヤセット」の中などにある。
  A 自作だと形状記憶合金線を、輪にするのがむずかしい。   
2 材料(もし、自作するなら) ・・・「特許などに注意」
 形状記憶合金線
       φ0.3mm×290mm
 車軸用プーリー 40mmφ
 アルミフラットバー 
   厚さ2.0mmx幅10mm×長さ200mm
 ビス 2mmφ×長さ25mm
 2mmφナット、ワッシヤー、スペンサー、 各4
 スペンサー 2mmφ×長さ10mm、
 ビス 3mmφ×長さ10mm
 3mmφナット、スプリングワッシヤー
 0.2mmφエナメル線 少々
3 つくり方  
  ◆支持台をつくる
@ 長さ200mmのアルミフラットバー2本(A、B)に、図のような穴をあける。
  A Bは、コの字に曲げる。(木の台でもよい)
    AをB(木の台)に、3mmφのネジで固定する
  ◆プーリーを取りつける。
  B Aの2つの穴に、2mmφのネジでプーリーを取りつける。
    ※間にスペーサーやワッシャーを入れ、回転をよくする。
  ◆形状記憶合金線の輪をつくり、プーリーにかける。
  C 長さ290mmの形状記憶合金線を、5mmくらい重ねてエナメル線でしばる。  
    ※でき上がったら、一度、輪をかけ、まわり具合を調べてから、よかったら瞬間接着剤で固定する。
  ◆お湯を入れる容器をつくる。
D 四角いペットボトルの空き容器を、下から75mmのところで切る。
4 実験  
  @ プラスック容器に、熱い湯(70〜80℃以上)を入れる。
 ※下のプーリーがわずかに湯に浸る程度の深さにする。(この加減がむずかしい)
  A しばらくの間は、プーリーにかかった記憶合金線を手で引き、プーリーをまわす。
  B そのうちに、引いた勢いが持続し、あとは、自力でまわるようになる。
 ※はじめは、なかなか回らないが、記憶合金が湯になじんでくると回るようになる。
  C 湯につかるプーリーの深さも問題になる。できるだけプーリーがつかる深さは少ない方が、回転するのに水の抵抗が少ないのでよく回る。
    ※表面張力による水の抵抗を小さくするために、湯に、食器洗い洗剤を数滴たらすと、よく回るようになる。(泡立てないこと)
5 回転する理由(考えてみてください)
    ネット上に、下図のような説明図がありました。回転する理由を考えてみてください