簡 易 真 空 ポ ン プ
 
 身近な材料を利用して、簡単な真空ポンプが製作できる。
 最近は、特に、虫ゴムのない自転車用バルブが2個で150円程度であり、それとT字管とプラスチック製注射器があればよい。高い真空度を必要としない実験は、これで十分できる。加えて安価に作れるので、子供一人一人にゆきわたる。
1 原 理
@  右の図のように、注射器をひくときは、Aのバルブがひらき、逆の向きについているBのバルブはとじている。したがって、容器内の空気は、注射器内にぬかれる。
A  次に、注射器を押すと、Aのバルブがとじ、Bのバルブがひらいているので、注射器内の空気は、Bから外に出される。
B  @とAをくりかえすことによって、容器内の空気は徐々にぬかれて圧力がさがる。
2 材 料
 自転車用バルブ
 T字管(できれば金属製)
  ※太さはバルブが押し込めるくらい。
 プラスチック製注射器
 ビニール管    長さ10cm 2本
3 作り方
@
 2つのバルブを方向を逆にして、T字管に押し込む。このとき、空気がもれないようにするため、瞬間接着剤かすきは充填材をぬるとよい。
A  T字管のあいた口に注射器を押し込む。もし、注射器の口とT字管口の太さがあわないときは、ビニール管でつなぐ。
4 使い方
   使ってみての様子は、
@  大気圧の実験で、アルミニウム飲料缶や乳酸飲料ボトルは、つぶすことができる。
写真の乳酸飲料ボトルは、古い方が音がしてつぶれるので、子供が興味をもつ。
A  減圧下での水の沸騰のようすは、台所用容器で、密閉用容器を使うとうまくいく。
B  音の実験では、Aと同じ密閉用容器を使うと、空気がうすくなると、中に入れた音源の音が小さくなるのがわかる。