フレミングの実験器(ブランコ型) 
 フレミングの実験器としては、教科書には、ブランコ型が多く紹介されている。
 さらに、ブランコ型には、単線型とコイル型の2種類がある。
 ほとんどの教科書は、
このブランコ型の実験を採用しているが、実は問題も多い。
1 単線型ブランコ
右の図のような構造である。
次のような長所・短所がある
 構造が簡単で、組み立てやすく、生徒が理解しやすい。   
×  コイル型と同様、動く方向が決まっている。
×  図2のアの部分は、エナメル線の延長でなく、やわらかい線を使わなければならない。
 例えば、図3のように、細い銅パイプなどを、イヤホン用の導線でつるすとよい。
 理由は、アの部分が固いと、図4のような実験の場合、導線のよじれが見られない。
×  図5のような位置にすると、導線のイの方向に動き、生徒が誤った理解をしてしまう
2 コイル型ブランコ
 右の図のように、エナメル線を数十回巻いたコイルをU字磁石の間につるしたものである。
 次のような長所・短所がある。
 単線型より動きが大きい。
×  動く方向が、ゆれる2方向に、すでに決まっている。
×  コイルの巻き方(右巻き、左巻き)の条件が加わり、電流の方向が生徒にとらえにくい。
×  U字磁石内のコイルの動きを考察するが、同時に力を受けているU字磁石の外側のコイル(図では、コイルの上半分や、横の部分)を考察しない。
 そこで、コイルを大きくして、その疑問が残らないようにしている。
 ※実は、このことが一番問題なのである。