葉脈の標本づくり  (スケルトンリーフ)
1 葉脈づくりの工夫
@  葉を柔らかくするための水溶液の準備が大変。そこで
    →→○ 水酸化ナトリウムは、取り扱いに注意が必要(子どもには危険)
    また、入手がむずかしい。
      ○ 排水パイプ洗浄液(NaOH濃度が4%)は、
    比較的取り扱いやすいが、意外と高価である。
 
      ○ 重曹(炭酸水素ナトリウム)比較的安全で手軽だが、
    葉肉がきれいなにとるのに工夫がいる。
  A  標本にするのに適した葉は、固い方がよい。(ヒイラギ、キンモクセイ、ツバキ、ナンテンなど)
B  できた葉脈標本を着色する。→食用着色剤を使用するのが手軽
      ○ウィルトン社のジェル状の液体着色料が最適といわれるが・・・
2 準備するもの
 標本にする葉(ヒイラギ、モクセイなど) 必要数 
 水酸化ナトリウム   10g
  または、排水パイプ洗浄剤(NaOHを含むもの)  
 着色剤(液体状の食用色素)、食酢、漂白剤 少々
 ビーカー(500ml)
 ガラス板 か シャーレ(お皿)
 歯ブラシ、割りばし
 使い捨て手袋、必要ならマスク  
3 実験   
10%水酸化ナトリウム溶液をつくる。
水180mlに水酸化ナトリウム(粒)20gを溶かす。
  5%ぐらいのうすい水溶液でもよい。
  葉を水洗いして汚れをとり,水をきる.
葉を煮て、葉肉を取る。
@ 葉を水酸化ナトリウム溶液に入れ、1時間ほど煮る
   ※弱い火で煮る。葉肉がぼろぼろになってきたら煮るのをやめる。
A 使い捨て手袋をし、ピンセットを使って葉を取り出し、
葉が傷まないよう注意しながらよく水で洗う。
   ※できれば、2日ほど水にさらす。  
 ●別法1・・・排水パイプ洗浄剤に浸ける。
    (1)ビンに葉っぱを入れ、葉っぱ全体がしっかり漬かる量のパイプ 洗浄剤を入れる。
(2)しっかりフタを閉め、葉柄部分が白くなるまでつけておく。
  ☆ヒイラギは 35〜40 時間くらい、キンモクセイは 24 時間くらい、 ツバキは 10 時間くらい。
   葉っぱの厚みによって溶ける状態が異 なるので、様子を見て時間を調整してください。
   ●別法2・・・排水パイプ洗浄剤で、煮る。 
      別法1の反応を時間短縮するために、加熱する火力は、最弱に。煮立たす必要はない。
    (1)アルミ製以外の鍋にパイプ洗浄液と葉を入れる。
  弱火で10分〜15分ほど煮る。葉の表面が、すこしただれた様になれば火を止める。
 
       洗浄剤は毒性をもつので煮立たせないこと。
   また、煮すぎると葉がドロドロになってしまうので注意。
 
    (2)使い捨て手袋をし、ピンセットを使って葉を取り出す。 
 染色液の作り方
○材料  
食酢 小さじ2杯(10ml) ・
食用色素
(赤)(黄)の場合
 付属の小さなスプーン1.5杯
(青) の場合
 付属の小さなスプーン〃 1 杯
○作り方  
 @コップに食用色素を入れる。
 A @のコップに食用酢を加え
  よくかき混ぜる。
  葉肉を歯ブラシでとる
○ ガラス板などに葉をのせ、水の中で歯ブラシを使って葉肉を
  軽くたたきながら葉肉を落とす。
 
    ※歯ブラシで、葉肉をこすらない。
葉を漂白し、着色する。
○ 葉肉がほぼ完全になくなったら、水で洗い流し、
  台所用漂白剤を少し入れた水で漂白する。
    ○ 葉脈が白く残ったら、水で漂白剤を流す。 
○ 使い捨ての皿に、好みの染色液を入れ、そこに葉脈を
 くぐらせ、着色する。
      または、絵の具、食紅などの着色剤で着色し、乾燥する。 
    ○ 日陰で良く乾燥させ、できあがり。