テルミン with interesting night live at 祐天寺 FJ's

WataFei、Kamalaa Prava


WataFei
フェイターン(Vo, テルミン)、西條渉(G
Kamalaa Prava
(左から)市橋若菜(オンド・マルトノ)、森香(G)、
弓削聰(Chapman Stick)、生方則孝(テルミン)

2009.09.12.(土) テルミン with interesting night at 祐天寺 FJ's
WataFei、Kamalaa Prava

久々にフェイターンが東京にやってくるというので、早速予約。
6月にレコ初でFJ'sで演奏したのだけれど、来れなかったからね。
逸る気持ちでお店に向かったら、開店前(笑)お店が空いて、相席になった方と話していると、「浜名湖 音もダチ フェスタ」に来ていたとのこと。
そし て、食事をしている頃に、「浜名湖 音もダチ フェスタ」で知り合った森香さんが...
お互いびっくりでした。
なにせ、森さんが関東に来るのは知っていて、一日前に私の地元で演奏されていたけれど行けなかったんだ。
そしたら翌日に顔を合わせるんだから(笑)
そして、フェーターンがお店に戻ってきた。
ここでまた挨拶。
なんかいつも以上にわくわくした状況です。


さて、ライブの始まりです。
WataFeiの二人がステージへ。
私はWataFeiは初めて。
まず、「水灯り」、「開き」。
水、もや、雲。
ゆったりと流れる様子をテルミンとギターの演奏で感じながら聴き入る。
リズムでなく呼吸で合わせる演奏です。
西條さんは時折ギターのフレーズにエフェクトを溶け込ませながら情景を映し出す。
「月夜の潜水艦」ではフェイターンが歌い、間奏ではテルミンを奏でる。
フェイターンの別のユニット、マコフェイでも聴いていたが、歌声を前面に際立たせたWataFeiの演奏もよさげです。
次に「畦道」。
想い出の中にある面影が見え隠れするようなテルミンのフレーズ。
西條さんのギターの音が瑞々しく、弾くと音が微粒子になって放たれているよう。
「雨猫宿り」。
フェーターンが猫の泣き声のようにテルミンを奏でる。
新曲、「流るる宵や」。
遠くにいずる里、人への想いを綴った歌です。
最後に「形を変えて流れる雲のように」を演奏して終了。
空を見上げたり、木々を観に行きたくなるような安らぎを感じさせてくれました。

フェイターンは知り合ってから関東に来るときはなるべくライブに足を運ぶようにしている。
テルミンの音、奏でるフレーズが琴線に触れるんだよね。
フェイターンのフレーズはちょっと独特の香りがあります。
そして、いつも驚かされるのがフェイターンの歌声。
この人、際どいです。
やさしくもあり、危うくもある。
感情がダイレクトに伝わってくるんだな。
テルミニストだけではもったいない。
今回のようにWataFeiでの演奏でも歌声は披露してくれることに感謝。
そしてギターの西條さん。
魔法を操るギタリスト。
何気なく奏でられるフレーズに感情の揺れを感じる。
良きミュージシャンです。


しばし休憩の後、Kamalaa Pravaの演奏。
まず、スティックで繰り出されるリズムが何かが襲ってくるような「テルミノトピア」から始まった。
続いて「猫たちのラブソング」。
テルミンとオンド・マルトノでじゃれあってます。
「陰謀を巡らす老人達」。
生方さんのテルミンはブリブリ感のある音です。
曲中にいろいろな過激な音を奏でています。
森さんは曲のイメージの中で即興的にフレーズを演奏していく。
オンド・マルトノの市橋さんとスティックの弓削さんで奏でる、「擬態の翼」。
スティックでベースとバッキングとフレーズを演奏して、オンド・マルトノの旋律を堪能。
スティックのベースの音は重厚感抜群だこと。
そして市橋さんとギターの森さんの奏でる「恋唄」。
森さんの楽曲です。
オンド・マルトノが甘い恋心を奏でる。
そして、生方さんと森さんの二人で「虚無の即興曲」。
生方さんがテルミンを即興で演奏。
ここで、フルメンバーに戻り、捻りの効いた演奏の「Monstar In The Dark」。
弱いモンスターをイメージしての演奏。
もう、笑っちゃいました。
続けて、オンド・マルトノとテルミンとの哀愁のハーモニーが印象の「偏在する吟遊詩人の夢」、最後に爽やかな曲、「Savannah Crossing」を演奏して、この日のライブは終了となりました。
Kamalaa Pravaのメンバー、楽器もさながら、変拍子は繰り出されるわ、普通の楽器ではできないことを出し惜しみせずに演奏する。
もう普通じゃ物足りないというぐらい、奇天烈でした。


二つのユニットを観て、生方さんとフェイターンの演奏方法の違いも楽しめ、また、二つのテルミンの音の違いも楽しめました。
それと、セッティング中にバックに流れている、深町純さんの楽曲に合わせてテルミンの音出しをする生方さんは最高でした!!

ライブ終了後、オンドマルトノに人だかりが。
既に生方さんやフェイターンを知っている人にとってはテルミンは普通の楽器なんだね(笑)
オンドマルトノはシンセ好きの私にとっては驚愕のユーザーインタフェースでした。
アフタータッチはないものの、ポルタメント、グリッサンドも。
人間の感情を音で表現するための知恵を結集した楽器でした。
ギターの森さんから、あとでリバーブがまた凄いと聞かされて...
また次回です。

ここ、FJ's。
来たのが2回目ですが、音響が頗る良い。
というか、音楽を楽しめる空間です。

そしてこの日は、なかなか観ることが出来ない楽器ばかり。
しかもその音をオリジナルの楽曲で聴けるというのは、なかなか乙なものです。
こういった電子楽器は生音で聴くと迫力があります。
オンド・マルトノが現在進行形であることに感謝!!
音楽好きな方の暖かい計らいに触れた楽しい一時でした。


WataFeiのHPはこちら
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生方則孝のHPはこちら
市橋若菜さんのHPはこちら
ライブハウス 祐天寺 FJ'sのHPはこちら


WataFei
フェイターン(Vo, テルミン)、西條渉(G)
















Kamalaa Prava
市橋若菜(オンド・マルトノ)、生方則孝(テルミン)

森香(G)、弓削聰(Chapman Stick)

















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