<“無法地帯だヨ!全員集合” Live at 新宿 Red Cloth>


小心ズ

Kansas City Band
下田卓(Vo, Tp)、上野まこと(Sax)、矢野伸行(B)、
大澤公則(Dr)、小林創(P)

ハッチハッチェルバンド
ハッチハッチェル(Vo, Vln)、内藤順一郎(Banjo, Tp)、トネーロ(B)、
ペロ魚谷(Dr)、藤田まゆみ(Accordion)、アイリッシュコーヘイ(G)

2009.8.21.(金) “無法地帯だヨ!全員集合” Live at 新宿 Red Cloth
小心ズ、Kansas City Band、ハッチハッチェルバンド

「Kansas City Band、今年になって観ていないなぁ」と。
下田さんや小林さんとはFes等でお話しする機会があったけれど、演奏を聴いていなかった。
と思っていた時、Gypsy VagavonzのコーヘイさんのBlogでハッチハッチェルバンドとして対バンのスケジュールを見つけたんだ。
ハッチハッチェルバンド。
前から気になっていたんだよね。
そう思っていたら、ライブでお知り合いのKansas City Bandフリークの方と話していて、「私、行きますよ」と話して盛り上がり、暦に二重丸。
ということで、行ってきました。

この日の出演者は、Kansas City Band(以下、KCB)、ハッチハッチェルバンドと、小心ズ。
KCB以外は初めて観るバンドです。
そして、このライブは、Red Cloth6周年記念です。

仕事を終えて、最寄の駅まで駈けずり、新宿 Red Clothに到着したのが十分前。
中に入ると、知り合いは既に中央に陣取ってました(笑)
となりの席に座り、気合十分!ライブのスタートです。

と、その前に、ハッチハッチェルさんがステージに出てきて、この日自身のライブ前に立ち寄った、「とんちピクルス」さんを紹介し、飛び入りで1曲、「ああ、結婚」披露。
シニカルな笑いを会場に起こして、場をざわつかせた。


少し間をおいて、後ろを見ると、立ち見客でごった返し、満員御礼。
さて、本番です。
ハッチハッチェルさんが進行役を勤め、まずステージへ。
みんなで、“無法地帯だヨ!全員集合”をご唱和し、登場したのが、小心ズ。
白塗りをしたメイド姿のお二人が、音楽、音による無言劇パフォーマンスを繰り広げる。
日本人ながらの笑いってのもあるなぁ、と。
日本の時代ごとの芸人の技もしっかり息づいているし。
表情のデフォルメの仕方やオチをもう一つ、二つ被せてしまうところなんぞは日本人ならではだよね。
スキャットで歌いながらのパフォーマンスや、音楽にあわせた踊りの中にシニカルな笑いを誘う演出など、ステージ上のパフォーマンスにみんな釘付け。
いつの間にか自分の口が開きっぱなしだったよ。
(ゴメン、これ以上はネタばれになっちゃう。ライブに足を運んでっ!)


さぁ、しばし休憩してハッチハッチェルさんが「女の操」を歌いながら登場。
Kansas City Bandの紹介をすると、カラオケで「女の操」が流れ、メンバーがステージへ(笑)
お客さんはカラオケに合わせて歌っちゃってる。
カラオケ終了後、Kansas City Bandのステージが始まりました。
「ちょっとそこ行くレディ」、「ほったらかしママ」を続けて演奏。
その演奏に場は思い切り熱くなってます。
この日はオリジナルメンバーです。
お客さんのノリにご機嫌な下田さんのMCは、いつになく饒舌。
若い女の子一杯だし。
どんどん笑いを取りながら、続くは「モイスチャー・ガール」。
歌詞もオリジナルからひとひねり加えて、お客さん大盛り上がり。
間奏でメンバー・ソロをまわすと、歓声、奇声が入り乱れる。
最後にはみんなでサビ、「ウルウル、つやつや〜」と、みんなで合唱だ。
そして「低気圧ガール」。
女性陣からの反応が凄かった。
さて、ここで中村八大の「黄昏のBIGIN」。
ここまで笑いの渦を巻き起こしていた中で繰り出されたバラードに、みんなうっとり。
「緋牡丹おばあちゃん」でシニカルな笑いの歌詞に手拍子の渦。
キタキタッ、小林さんの捲くし立てるソロ。
そして最近出来た曲、「新しい靴履いて」を披露。
スウィング感満点の曲にみんな体ゆらゆら。
最後に「なんていい話」を演奏。
ビッグバンドスウィングにのせて、歌詞にみんなニヤニヤしながら、手拍子&サビを合唱。
アンコールに応えて「ハードワーキング ウーマン」を演奏してライブ終了。

Kansas City Bandのメンバーは下田さんの男気ある世界をみんなでがっちりタッグを組んで演出する。
男気のあるベース、矢野さんは体の揺すっての抑えの利いたダンディズムを感じさせるベース。
お客さんのウキウキ感を捲くし立てるように弾いてくれる小林さん。
この日はシンセでの演奏なのに、演奏しながら冴え渡っていくピアノ・タッチ。
心の襞をぷるぷるさせられちゃう渋ーい音、上野さん。
このバンドのリズムを支える大澤公則さん。
大澤さんのドラムは素晴らしいんだ。
あれだけメンバーがソロで捲くし立てるのに、ライブ終了後に「ドラムの刻みが頗る気持ち良いんだな」と感じちゃうんだ。
そして「一曲人生劇場」の頭、下田さん。
もうやばいぐらい震えるね。
曲、歌詞も 好きなんですが、泣きのトランペットの音を聴いちゃうとたまんない。
で、このメンバー、全員コーラス取ります。
これが気持ち良いんだ。
だからお客さんも自然と合唱し始めちゃう。
イカしたメンバーだぜ。


さて、しばし歓談の後、トリを務めるハッチハッチェルバンドが登場。
「本日特売日」から。
いきなり、すんげぇ高速リズムで突き進んでいく。
その演奏にコール&レスポンスも満場でオーライ状態。
ここですぐに落とす。
ゆったりと、「Sunday Dog Sunset」。
一番を聴いていて、情感たっぷりに沈む夕陽に長くなる犬の影をイメージしていたら、そうはいかぬハッチハッチェルバンド(笑)
すかさず、高速パレード・モード、「天使とともに」。
手拍子してもその形相に圧倒されて口あんぐりしてしまった。
「パン屋のうた」。
曲名紹介で、お客さんから「いぇぃ!」と歓声が上がるから、期待していたら...
初めて観た私は、ここらで、「ばかだなぁ」って思えるようになってきた(笑)
もうこれは一緒にバカになるしかないね。
ハッチハッチェルさんの術中に嵌ったね。
ハッチハッチェルさんがバイオリンを持ち始めて、「いとしのかわいコちゃん」。
もうステージパフォーマンスに歓声・奇声は鳴り止まず。
ここでアコーディオンの藤田さんが歌う、「ハングリー精神のうた」。
可愛い娘にこの歌詞を言われたら凹むよ(笑)
ハッチハッチェルさんにボーカルが戻って、ワルツで「花嫁のころ」。
...まともだった(笑)
さぁ初っ端から佳境ですが、ターボを効かせます。
「スウィングしてるのに意味がない」
あの名曲をここまでやってしまうとは(笑)
口が開きっぱなし。
続く「調子っぱずれに祝福あれ」で見事な調子っぱずれ。
最後にハッチハッチェルバンドのエンディング曲を演奏。
このままじゃ終われませんっ。
アンコールに「クダラナ音頭」をみんなで絶唱!
ここで、Kansas City Bandの下田卓さんを迎えてセッションです。
Kansas City Bandの「夏のイレブン」を演奏。
みんなで大合唱。
ハッチハッチェルさんが「Do You Know What It Means To Miss New Orleans」の替え歌を披露。
これじゃぁ終われない(笑)
とうことで、「I Got Rhythm」を演奏して、この日のライブは終了。


ハッチハッチェルバンド。
ハッチハッチェルさんの歌を歌詞を抜きにして聴いていると、明治・大正の戦前の日本の音楽の匂いまでしてくる。
田谷力三、エノケンの世界ね。
でも歌詞はクダラナイ(笑)
笑いはあっても意味がない(笑)
そして直接ズキンッと釘刺す笑いに満ちた風刺づいたものまで。
ある意味、オッペケペーが息づいている(笑)
ハッチハッチェルさんのステージ・パフォーマンスは、写真をご覧あれ。
「書いても意味がない!」ってね。
また策士を見つけてしまった。
このぐらい貫かれていて、メンバーのご機嫌な演奏で繰り広がれていくライブ。
悪いけど、演奏は天下一品だからね。

頭蓋骨のフタをあけて、脳みそに塩振りかけて揉まれちゃってるぐらいバカ騒ぎだ(笑)
「頭蓋骨にはフタがない」って?
ハッチハッチェルにかかればフタがあるんだよっ。
底抜けにクダラナイ・ナンバーに仕立てて、みんなをバカに誘う、オッペケペーな奴ら。
こんなバンド、一つはあっても良いでしょ。
というか、このバンドを観にいかないとオッペケペーを味わえないってこと。
どうですかー、みなさーんっ!
そう、私はこんなバンドが大好きだよ。

これで、いいのかな?
...これでいいんだよ(笑)


そして、この日のお客さんはとてもご機嫌だったね。
私に御あつらえ向きのお客さん。
気持ちが良くなったら即レスポンスを返す。
もう最高な夜でした。


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小心ズ






Kansas City Band




























ハッチハッチェルバンド






































最後にジョイントして演奏!!

最後は出演者でセッション!!



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