<山崎ヤマト Live at 国分寺 giee>


対バン:ちゃるぱーさ

山崎ヤマト(Vo, Perc.)

ちゃるぱーさ
(左から) 佐藤圭一(アフガン・ルバーブ)、やぎちさと(Vo, ダルブッカ) 

2008.03.29.(土) 山崎ヤマト Live at 国分寺 giee
対バン:ちゃるぱーさ

そう、なかなか首都圏でライブを観ようと思ってもなかなかスケジュールが組めなくなった山崎ヤマトさん。
3月中旬のライブに行けそうと思ったら、小学生対象(笑)。
ようやく都合がついたのがこの日、場所は国分寺 Giee。
今回はアフガニスタンの音楽を演奏する「ちゃるぱーさ」が対バンです。
ではライブの模様を。


まず、ちゃるぱーさの演奏から。
初めに「私の花よ(Gol-e Man)」から。
穏やかな草原をイメージさせる曲です。
佐藤さんのアフガン・ルバーブは沖縄の三線とは違った木の柔らかいやさしい音色を奏でる。
シタールのように細い金属の弦が上部に張られていて、効果的に散りばめて演奏されます。
やぎさんのダルブッカは中央を叩くと深く響く音、そして縁の付近を指で乾いた音で繊細な音色を奏でる。
そして妖艶に誘うような歌声。

続いて「シャココジャン」。7拍子の曲です。
麻薬の様にリズムが刻まれていく。
演奏しているうちに観衆が引き攣られて踊り始めてしまうようなリズムとフレーズ。
そして「クシュティ トゥ マラ(Kushti Tu Mara)」。
合いの手を入れるように奏でるアフガン・ルバーブ。
牧歌的な雰囲気の曲で、歌を聴いていても、フレーズが沖縄民謡のように聴こえてくる。

次に「カランダラム(Qalandaram)」を演奏。
自分の中でイスラム圏の音楽としてイメージがピッタリの曲。
歌を聴いていると、歌の後半のメロディに韓国の匂いも感じてしまう。
その後、急に激しくなったりと抑揚の効いた演奏パシュトゥー語の曲、そして「ナハーディ・シャリにいらっしゃい」を演奏。
ここでアンコールを受け、インスト曲、「Ai Leili」を演奏。
この曲を聴くと、草原中の旅人の姿、一息ついた町でみんなで演奏を聴きながら高揚して踊り始める情景が眼に浮かぶようでした。

アフガン・ルバーブは戦争で随分壊されてしまったそうで、最近また作り出されているとのこと。
ダルブッカは胴は陶器でエイの皮を張っているのだそうだ。

初めて聴くアフガニスタンの音楽。
聴いているとイスラム圏の音楽とはいえ、沖縄民謡にも中国や韓国の音楽にもあるように聴こえてくる。
踊りを誘う独特のリズムとフレーズは共通言語なのかな。



しばし休憩の後、山崎ヤマトさんの登場。
まず、ビリンバウを持ち、 「赤い花(正式な曲名は不明)」を演奏。
踊るように腰に楽器を押し付けたり離したりすることで、弦の音量を効果的に演出する。
続いて「お礼」では、儀式のようにみんなにライブに来てくれたお礼をお客さん一人一人に向けて練り歩く。
そのやさしさ一杯の歌に自然にみんながさびを歌い始める。

ここで楽器をハングに替えて、「abina abina」を演奏。
ハングはスティールパンのような音がするのだが、手で叩くことと、楽器の中で共鳴することで独特の響きがあります。
この曲の歌詞の太陽の陽射しを受けているように会場中にハングの音が降り注ぐ。

続けて、年度末ということで「お疲れさん」(笑)。
とぼとぼと歩くように奏でるハングの演奏がマッチしていて、心地よい。
そして旅の前に出来た新曲、「I LOVE MUSIC(正式な曲名は不明)」。
今度はハングの音がひらめきの音のように聴こえてくる。
本当に楽しい楽器だ。

ここで、ハングを二つにして、「旅の途中(正式な曲名は不明)」を披露。
ハングを立てて鳴らすと壁が楽器のように唸りを起こす。
前回のライブでも聴いたが、演奏の旅を続けるヤマトさんの想いが詰まった歌です。

さぁ、ここからロックです(笑)。
トーキングドラムに持ち替えて「頑固者」。
手拍子が鳴り響く。
お店のマスターが手本で歌い、それに呼応してみんなで合唱。
この曲は小さい子でも歌を覚えてしまう楽しい歌。
そしてパンデエロに持ち替えて「すっころばないように」を披露。
ヤマト節の歌にお客さんはアドレナリンでっぱなしでコール&レスポンス。
ここでやっとジャンベです。
「ジョエラ」では、ヤマトさんの曲紹介の後、演奏が始まる。お客さんは「ジョエラ!!」と大合唱して最高潮に。
お客さんの想いを受け取って、アンコールでは「闇を走る」で力強く歌い上げ、この日のライブは終了。


いつの間にか一年の大半を遠征してライブを行うヤマトさん。
全国でその歌声を響かせている。
ヤマトさんの演奏・歌は湿った心を乾かすように響いてくる。
歌声も一層のやさしさが加わった感じがしました。
そして、今回印象に残ったのはジャンベの演奏。
今までに増して力強い音というだけでなく、強弱が引き立ち、粒立ちがくっきりした音。
日々進化しているヤマトさんの様を見せ付けられた。

そしてヤマトさんが演奏するハング。
今では需要が多く、入手するには本国まで行って購入しないと無理との事。
その要因はヤマトさんが日本全国廻って普及活動のように演奏しているからじゃないかともっぱらの噂(笑)
ヤマトさんの周辺には民族楽器を奏でるミュージシャンが一杯。
対バンの演奏もいつも楽しみにライブへ向かうことが出来る。

またライブに足を運ぶよ。(オー、イェーイ!!)

P.S.今度はジャンベの演奏での「abina」が聴きたいな。
あっ、それと「道」も。それと...きりがないか。


山崎ヤマトさんの情報はこちら(HP「楽屋」内) ⇒ 
ちゃるぱーさのHPはこちら
国分寺gieeのHPはこちら

ちゃるぱーさ
佐藤圭一(rubab)、やぎちさと(Vo, Perc) 

これがrubabです。








山崎ヤマト



恒例! ヤマトさんからの「お礼」です。


これがハングです。




ハング2つで...




最後はジャンベで熱唱!



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