<kaolune Live at 渋谷 多作>
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(左から) 榊原長紀(G)、酒井太(B)、 |
2008.3.8.(土) kaolune Live at 渋谷 多作
重なる時は重なるもので...って重なっていない!!
この日はライブ3部作であります。
まず最初、昼間より始まるkaoluneを観に足を運んだのは、渋谷 多作。
矢野かおりとは学生時代からの友人で、私は時あるごとにライブに足を運んでいる。
(詳しくは「ライブハウスへの誘い」をご覧下さい)
2005年かな?矢野かおり名義のライブということで、榊原さんと早川さんがサポートメンバーとして演奏して以来、3年ぶりのライブです。
今回ベースの酒井さんが加わり4人構成でのライブ。
演奏が始まると同時にゆったりとした空気感が漂う。
「Tea For Two」から始まり、「I Hear Music」、「シェルブールの雨傘」、「I Wish I Knew」、「My Cherie Amour」、「I Feel Like Making Love」、「My Favorite Sings」とジャズのスタンダードを披露。
最後に、矢野かおりのオリジナル曲、「夕告鳥」を演奏してこの日のライブは終了。
最前列に子供のお客さんが母親と演奏をじっと観ている姿はかわいかったなぁ。
さて、kaoluneのメンバーの演奏は自然に繰り広げられていく感覚があって、安らぎを与えてくれる。
「せーの」で演奏するのではなくて、ゆったりとくつろぎながら演奏が始まって、徐々に繰り広げられる楽曲の構成。
そのタイム感がこのメンバーの繰り広げる技量のなせる業。
演奏にゆったりと身を任せていられる。
しかし歌・演奏に注目していると、呼吸をとるようにテンポまで変える抑揚の付け方、メンバー各々がコンタクトをほとんど取らずにタイム感を維持する演奏には、固唾を呑んでしまうほど。
でもね。素直に喜べないんだ。
今回はジャズのスタンダードナンバーや映画音楽を中心に披露したわけだけれど、やはり矢野かおりのオリジナル曲をもっと演奏して欲しいという欲求は、彼女を知っている方なら誰しも思ったはず。
ジャズのスタンダードナンバーや映画音楽を演奏することは、他のジャズ・ミュージシャンでも同じことを演奏しているわけであります。
楽曲の構成・演奏・歌声で「これがkaoluneだ」って聴いているお客さんの大半が思ってくれれば良いのだけれど、そこまで感じてくれた人がライブ会場にどのくらいいただろうか...
ポップスを演奏する対バンのお客さんの中のジャズ好きな方に、「良い演奏聞かせていただきました」と一回限りで終わってしまうのではもったいないよ。
私が学生時代に耳にして、今でも心に残る名曲をたくさん持っているのに、未だに小出しにする(笑)
今回の演奏形態をを続けるのであれば、演奏する場所はポップスを中心とするライブハウスではなく、ジャズのライブハウスですよ。
最後に歌・演奏してくれたオリジナル曲、「夕告鳥」は彼女の曲の中でも秀逸です!!
今回のメンバーの演奏も吸い込まれるように聴き入ってしまった。
この曲を聴けただけでも私は、「足を運んだ甲斐があった」と思ってしまう。
そして彼女の歌声は水彩画の空色のように澄んでいて、やさしく包んでくれる。
日本語で歌う方が彼女の持ち味が最大限に発揮できると私は思っているのだが...
これは英語が苦手とかそういうものではなくて、あくまでも歌声としてです。
次回はオリジナル曲を中心に披露してくれることを切に願います。
その方がkaoluneのスタンダード曲の演奏のオリジナリティが、お客さんに伝わると思うよ。
P.S.矢野かおりよ、腐れ縁だから辛口のレポです(_●_)
渋谷 多作のHPはこちら ⇒
kaolune
榊原長紀(G)、酒井太(B)、矢野かおり(Vo)、早川智弘(Per)
音楽&LIVEHOUSE情報ページ「音蔵(negura)」ホ−ムペ−ジに掲載されている
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