<里見紀子、田辺充邦、佐藤"ハチ"恭彦 Live at Alfie>

2006.11.9.(木) 里見紀子、田辺充邦、佐藤"ハチ"恭彦 Live at Alfie
里見紀子(Vl)、
田辺充邦(G)、佐藤"ハチ"恭彦(B)

この日はいろいろといきさつがありまして...

私の中でジャンゴ・ラインハルトが頭の中をよぎっているところで、里見さんより告知の葉書を頂いた。
今回のテーマが「〜ジャンゴ・ラインハルト、ステファン・グラッペリの世界〜」ということで、HPを確認したら「ジャンゴロジー」と書いてあったので、ジャンゴのアルバムを漁ってみると「ステファン・グラッペリ」の名前が。聴いてみるとギター、ヴァイオリン+αの音楽なのね。
「緊張感なく聴いていたんだなぁ」なんて思って、私の知っているヴァイオリニストの里見さんが企画して演奏してくれるんだから行くしかないでしょ。
ということで、六本木 Alfieへ。

扉を開けるといきなり里見さんがいて、軽く挨拶。

まず、最初に「I Got Rhythm」。
ヴァイオリンとベースが生音で演奏。
Alfieに何度か里見さんの演奏を聴きに足を運んだが、この場所での生音での演奏は初めて。
生音は良いね。
里見さんは次の曲ではマイクを入れましたが、ベースの佐藤さんは3曲目ぐらいまで生音で勝負しておりました。

田辺さんのギターは、「気軽に楽しんでね」って感じるギター(BGMってことではないよ)。
ジャンゴ・ラインハルトのフレーズそのまんまで演奏するわけでくて、ジャンゴ研究家でない私にしてみればすごく自然で、「ジャズギターで演奏するとこうなるよ」って感じで良かった。
曲中、硬くなっているお客さんに向けて、「もっと気楽に聴いて頂戴」と笑いを誘うサービスをするところあたりが、スウィング好きにはたまらないね。
佐藤さんのベースは私にとっては非常に心地よいベース。
全身で弾いてくれるベース、歌ってくれるベースで気持ちが伝わってくる。
今回は若き日を思い出して譜面なしで演奏と気合のこもった演奏。

田辺さん、佐藤さんは双方MCも楽しく、人柄の良さも伺えました。

今回演奏した曲目は、スタンダードからは「いつか王子様が」、「枯葉」、ジャンゴ・ラインハルトの曲としては「Djangology」、「Minor Swing」、「Sweet Georgia Brown」、「Nuages」あたりだったかな。最後にはチャーリー・クリスチャンの「Seven Come Eleven」でした。
どれも、この三人の味付けで聴けたところが良かった。
それが個性ってもんでしょ。ジャズの世界なんだから。
ね、里見さん。

里見のヴァイオリンはバラードしても、スウィングしても、ファンクのようなリズムが強い曲でも、私にとってはジャズ・ヴァイオリニストの中では耳馴染みが良い。
伝兵衛さんのような歌もののバックでの演奏でも存在感あるし。
他の人の演奏を何人か聴いても、まだしっくりこないのね。
奇天烈な奏法も含めてイメージしたことを表現するのに貪欲なヴァイオリニストとしても私の中では他に見られないし。
同じ曲聴いてもフレーズなんかテーマ以外同じなんてことないし、奏法の違いで音色まで変えられちゃう。
ミュージシャン同士で演奏中に互いにイジリ、イジラレる様も楽しめます。
これは里見さんのユニット、「Project N.」でもそうだから、里見さんの音楽で楽しませようという気持ちや人柄からくるものなんだと思います。
私は益々「里見節」にハマっておりますよ。
この日のヴァイオリンの音は、今までAlfieで聴いた中で一番良かった。
一曲目に生音で演奏した効果かな?

いやぁ里見さんと出会っていてヨカッタァ。
なかなか聴けませんもんね、ジャンゴ&グラッペリの世界。
田辺さん、佐藤さんの演奏もジャンゴ・グラッペリの曲が大好きだって伝わる演奏でした。

この日、私はステージ間の休憩中に外国人に話しかけられて困ったチャンでした。「Good Time Music!」って言ってしのぎましたよ。
ジャズ・ドラムが好きらしかったので、ジョージ川口さんやポンタさんの名前出しても、「I Don't Know」だって。失礼しちゃうよ。
ポンタさん、まだまだ頑張らないと。

里見紀子さんのHPはこちら
田辺充邦さんのHP「BARNEY'S TUNE」はこちら
佐藤"ハチ"恭彦さんのHPはこちら

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