<DIXIE TANTAS at ON AIR WEST>

1999.9.30.(木) DIXIE TANTAS at ON AIR WEST

DIXIE TANTASの演奏を観るのは今回で2回目である。はじめて観たのはかれこれ3,4年前の上々台風の前座として出演していたときである。DIXIEの香がするがオリジナリティがある歌と演奏。前座とは思えない演奏ぶりとヴォーカルのパワーに圧倒された。ウォッシュボードを演奏しながら歌を歌う姿を見たのはMAD−WORDSのMOONEY以来2度目でもあった(”Hey!P.P. Yanda!”で)。

その後、CDを見つけ聴いて、疾風感溢れる曲にしびれていた。そしてCMでも流れて今後の状況を静観していた。そして今年、このHPを作成していた甲斐があってDIXIE TANTASのファンの方から一通のメールが届き、ニューアルバムが発売されることを知った。そして今回のライブに足を運ぶこととなった。

当日、予定より早く会場に着いてしまった。まわりにはどう見ても自分より一世代若い人達でいっぱいであった。会社帰りでスーツを着ていたのでまた一人浮いていた。そんなことはどうでもいい。久々の再会である。スタンディングであったので早めに会場入りをして周りが見渡せる右の壁にもたれ、演奏が始まるのを待った。会場の入りは上々。8:2で女性といった感じか。

そしてステージからスモークがたかれ、一気に緊張感が漂う。トロンボーンの溝呂木さんの”ANIKIの登場だぁー”でヴォーカルのANIKI登場!! 演奏が始まった。1曲目は”Walkin' down the street”。前に聴いた時より音が重いんだ。”これが現在のTANTASなのか”と感じながらガツンとくる演奏に耳を奪われていた。

キーボードの山本さん、楽しみにしていたんだ。この人のキーボードを聴くのを。もう惚れ惚れするね。期待を裏切らない。あのフレーズに体がプルプルしちゃう。

ギターのピエールさんは2ndアルバムで出ている音であった。1stの音とがらりと変えて歪んだロック色の強い音。いつの間に金髪になったのだろう?でも背高いぞ。音色が変わっても”とめ、はね、はらえ”の効いた音であります。そして要のドラム、ベースもぴり辛な味が効いた演奏。トロンボーン、トランペット、サックスの管3人もコーラスを見せる。踊りも見せる。

3曲終わったところでANIKIがゲストを呼んだ。なんと”東京スカパラダイスオーケストラ”の大森はじめさん。細面の花のあるいい男である。DIXIE TANTASのアルバムで数曲参加している。”そうか、アルバムでパーカッションを叩いているのがこの人か”と感慨の想いである。

で、大森さん加えて”いつか見た月”をアカペラで歌い始めた。そしてバックの演奏が始まる。ANIKIとかわるがわるリードヴォーカルをとる。歌もANIKIと違った持ち味があってこれまたそそられる。でもカンペを見ながら歌っていた(さびは覚えていたみたい)。そして再度ステージに現れることを約束してしばしのお別れ。

ここから数曲はニューアルバムの中からの選曲。どんどんボルテージが高まっていく。

そこでちょっとステージに花を飾ろうと第2のゲスト、佐藤聖子さん。かわいかったなぁ。雰囲気がパッと明るくなった。アルバムでもコーラスで参加している彼女を加えて3曲披露。ANIKIは照れがあったのか佐藤さんとはほとんど目を合わさずじまい。そう、ANIKIは硬派なのである。

演奏は続く。客も踊る。メンバーものりまくり。

そして”Keep On Running”が始まった。パッと華やいだ感じにさせてくれる曲。体を揺すらずにはいられない。そして、ANIKIの”どうもありがとう”の声に一旦袖へ。

アンコールの拍手の後、ゲストの大森さんを呼んで”いっそバレちまえ”が始まった。曲の間に各メンバーのソロ。彼らのテクニックは折り紙付きだね。山本さんがピアニカで息のながーいフレーズを弾くと拍手と嬌声が上がる。それに負けじとギターのピエールさんがギターの弦を引き千切る(健康測定ではありません)。そして、最後の曲ではお客さんとの掛け合いを織り交ぜながら楽しいライブは終了した。ツアー最後の演奏だったが疲れも見せず、一気に過ぎ去る台風の如く楽しい時間が過ぎていった。

最後に感想だが、DIXIEの風は少々薄れはしたものの、ANIKIが男っぽさを描くところは変わっていない。そして辛口のコメントを一つ。ANIKIよ、どっしり構えてもよいのでは?動き過ぎだぜ。もっとバンカラでもいいんじゃないか?でも楽しんでしまうんだよな。まっいいか。

しかし男性が少ない。女性のほうが音楽に対する嗅覚に秀でているということか。世の男性よ。少しはDIXIE TANTASのような男っぽい音楽に触れてみてはどうかな。
もっと詳しいライブレポートはこちらへ ⇒ DIXIE TANTAS 〜Flyer On Wire〜

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