待ちに待った沢登秀信氏のセカンドアルバム「みのるふるさと」。

そのアルバムに収められた曲のイメージを私なりに伝えます。


1.お茶をのまんけ

この曲は最近ライブのトップ曲として君臨してきました。汗を流した後の休み時の仲間の会話する風景があらわれた曲。気持ちがすっきりする曲であります。

とかくこの世は「スピード」の時代。そんな時代のアンチテーゼでもある。
2.すみれの歌

もう随分前の曲。一時の情景を花をモチーフにして歌った歌。ヒデさんが他のミュージシャンと違うところがこの曲を聴いても感じますね。
3.ほたるの風

幼少の頃のホタルへの想い。住んでいたまちが昔の風景と変わってゆく。当時自分の周りにいた人とまちを思い浮かべながら物憂げに耽る。そんな情景を歌詞の中に織り交ぜている。
4.とべないホタル

こちらの「ホタル」は川面のホタルではない。これは聴いてからのお楽しみ。日常の一時を表現した作品。
5.のやき

タイトル通り、「のやき」の歌。ライブのときは元気に皆で歌ってくれ。
6.ライラック

これは10年ぐらい前から歌ってた。恋に落ちた時の雰囲気に満ちた歌詞。いつでもばら色の空に見えるような曲調が胸をキュンとさせてくれる。
7.座禅草の歌

静かに過ごす冬の情景。人生とからめながら歌にする、ヒデさんの歌の真髄ですな。座禅草についてはライブに来るといろいろ聞けますよ。
8.おじさん

この曲は「強引にMyWay」が発売された後、ライブで歌うようになった。自分の持つ「おじさん」の印象に馴染んでしまう。自分の心の奥を少し捜してしまうような歌。
9.心意気

「心意気」。時代は変われど生きてきた人の気持ちは社会に刻まれていく。やっぱりこの言葉が口から出なくなって随分経ったような気がする。「もう一丁やったるか!」と気合を入れてくれるぞ。
10.みのるふるさと

人生、明日の実りのために生きているもんだなぁ、と後押ししてくれる歌。
ジャケットについて

今回、本人の顔写真がジャケットになっています。彼の穏やかな一面が笑顔にあらわれているジャケットであります。
KAMINが思った事

ファーストアルバム「強引にMy Way」である意味”集大成”的な事を世に送り出した形で3年あまり経ち、第2弾「みのるふるさと」が発売された。

このアルバムは沢登氏本人の人生をからめながら、現在までの彼の故郷や隣人に対する想いのつまったアルバムである。

沢登秀信氏。現在の日本で数少ない(もう一人しかいない?)日本語歌詞による感情・風情をとらえた歌うたいである。

もう十年以上の付き合いになり、ソロになったりバンドになったり、歌詞も曲調も変わってきている。

しかしどの曲も今でも聴けるのである。バンドのハードな曲調であっても、ソロのギター弾き語りであっても。

それだけ個性溢れる歌作りを続けてきているし、何よりも廃れない言葉を紡いで歌詞という少ない言葉で聴いている人の心に情景を浮かび上がらせてくれる。

そんな曲をバックで演奏してきた数々のミュージシャンの音を聴いてきたが、彼らの持ち味も充分引立たせてくれる。そのぐらいインパクトのある飽きない曲を次々と聴かせてくれる。

そして心に”引っかかる”のである。この”引っかかる”がどうしても忘れられないのである。そんな曲を作り、歌を歌う彼を私は愛して止まないのである。

私はこのアルバムを疲れたときに一番良く効く薬として部屋で聴いている。

このアルバムが発売されて彼は今まで以上に勢力的に動き始めようとしている。みなさんの耳に届くことがあるかもしれないが、是非一度ライブに足を運んで欲しい。彼の思いがまた一つ身近に聴けることを楽しみに...
 

沢登秀信LIVE情報のページへ戻る


音楽&LIVEHOUSE情報ページ「音蔵(negura)」ホ−ムペ−ジに掲載されている
記事、写真等の無断転載を堅く禁じます。

Copyright(c) 1998- negura All rights reserved