生國魂神社は、大阪市天王寺区にある神社である。
社伝によると、神武天皇東征の際、石山玉造生玉の庄(現在の大阪城付近)に、生島大神(いくしまのおおかみ)、足島大神(たるしまのおおかみ)をまつったのが始まりで、大阪最古の総鎮守と称された。その後、大物主神もまつられた。
延喜式の名神大社に列し、古くは難波大社、難波坐生国咲国魂神社、生玉社とも呼ばれた。
石山合戦の際に焼失し、その後は1583年に豊臣秀吉の大坂城築城により、現在地に移された。
鳥居をくぐると、正面に拝殿があり、その奥に本殿がある。
本殿は、度々焼失したが、その都度再建され、生國魂造と呼ばれる、独特の構造となっている。
境内北側一帯には生玉の社が広がっており、芸能上達に御利益がある浄瑠璃神社などの境内社が並んでいる。
境内中ほどには、上方落語発祥の地として米澤彦八の碑がある。
江戸時代中頃に活躍した米澤彦八は、上方落語の祖といわれている。境内で小屋がけをして、「当世仕方ものまね」の看板を掲げていた。この仕方ものまねから発展した噺と、囃子との結びつきが上方落語につながったとされている。9月の第1土、日曜には、上方落語協会が、生國魂神社境内で、落語家とファンとの交流イベント「彦八まつり」を開催している。
毎年、7月11日・12日には夏祭りが開催される。また8月11日・12日には境内で大阪薪能が開催される。
大阪市営地下鉄谷町9丁目駅下車、徒歩10分。(Y.N)