| a 短い中に大量の情報がぎゅっと詰まっていて、読みごたえがありました。時代ごとに「人魚《の意味合いが大きく変動していくダイナミズムが面白かったです。ただし、逆に、これは本当に一つのお話としてまとめるべきものなのだろうか?という疑問も湧きました。アンデルセン作品があまりにも国際的に大きな成功を収めてしまったがゆえに、それまで別々の文脈で別々に存在していた多種多様な現象が、「人魚《の前史として(事後的に)一括されてしまいがちなのではないか…ということです。その意味で、「人魚《をめぐる歴史の連続性だけでなく非連続性を取り出すようなアプローチも可能かもしれませんね。
(2013年5月3日 T.K.さん)
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