コマコレクターの効果

ニュートン反射望遠鏡で直焦点撮影すると、外側ほど不快なコマが発生する。

このコマを軽減するコマコレクターというものがあるが、実際にどのくらい効果があるか試してみた。今回使用したのは、セレストロン製のコマコレクターである。

このM42の写真は、25cmニュートン反射望遠鏡で撮影した。周辺部ではコマコレクターがあるのとないのでは星像が大きく違っているのを比較してみてほしい。

コマコレクターありだと、中心部は若干星像が膨らんでいるが、全体とし良い結果である。また、このコマコレクターは、直焦点とくらべても倍率が変わらないのもありがたい。

周辺部:(コマコレクターなし)

周辺部:(コマコレクターあり)

中心部:(コマコレクターなし)

中心部:(コマコレクターあり)

次の写真は、コマコレクターを使用して撮影したM1の写真である。右下方向が北になってしまっている事はさておき、ご覧のとおり周辺部のコマは、ほとんど認められずよく改善されているのがわかる。コマコレクターは、必需品と思ったほうが良い。

(余談) この写真は、満月を過ぎて数日たった月が側にあって、撮影には最悪な条件だった。ところが、Celestron UHC/LPR Filtre 2” を使うと 25cmニュートン 直焦点で、EOS X2 ISO-800でも10分露光できてしまう。フィルタの効果は侮るなかれ。少々白々した明るい夜空でも露光がかけられるのは頼もしい限りだ。

こと座のベガをEosX3のボディを使って、中央を拡大している。ISO3200 1/15 露出の写真である。

IRカットフィルター除去の改造をしているのでピンク色かかってはいるが、スパイダーの輝線もまっすぐに伸びている。