直下の“検索イン時クリック”をクリックして頂くとページ全体が表示されます。  
 

1.MC
NO 08-2/2.穴位置精度
3.3 加工時の切削抵抗
剛性の無いワークと剛性のある刃物、負荷がかかれば剛性の小さい方が負け、加工ポイントが期待はずれになる。お互の剛性が同じでも必ず変形する。

1)横切れ刃角が45度のバイトを使った場合。
 
参考 剛性が小さいリーマ先端の切れ刃も同じ形状ならほぼ間違いなく下穴に倣う。位置度がうるさい場合は、前工程の穴位置精度をきちんと出さなければならない。

2)横切れ刃角0度のバイトと使った場合。
 

参考 剛性が小さいリーマ先端がこのような場合でもあまりにも剛性がないので前工程での対策が必要となる。

3)きちんと穴位置を出すためには
仕上げ前の工程で、上記3.3の2)のような加工が必要になる。ただし仕上げがボーリングでノーズRが小さい場合は問題なくてもノーズRが大きいと背分力が増えるので下穴精度が大事になる。リーマが最終仕上げの場合は、下穴をボーリング又小径の場合はわずかに小さい2枚刃のエンドミルを下穴としたり、入口だけ同径エンド2枚刃又はFBで案内をもうけるようにすればればよいと思われる。

3.4 熱変位(加工熱関係)
1)膨張係数
線膨張係数(X10-6/°C)
鋼  =11.6
アルミ=23.6 
になりますが、ここでは単純にアルミは鉄の2倍とします。
加工すればワーク温度が上がります。切削液を使えば熱を奪いますが、水と油では熱伝導率が違います。仕上げ加工前にワークの温度を測ったほうが後々参考になるのでよいかと思います。切削油(油)は熱をあまり奪わないので期待値に対してわずかですが縮みます。その分を補正するなりして20度C(公差等級1等)において図面が期待する数値の半分に入るようにします。


図面値=基準穴に対してφ0.04ならφ0.02になるようにします。長さでも変わりますが、うちの場合は指令値0.01~0.03ミリ程度は普通に補正しています。水溶性は最近使っていないし、データが無いので分かりません<m(__)m>。
※ちなみに穴径も大きめにしています。  
参考資料=鋼とアルミニウムの実際の変化量はこちら 

2)上手い仕上げの仕方
加工熱は荒で沢山でます(わざと沢山だす場合もあり)、アルミの仕上げは熱が沢山出ていFM・ドリル・荒ボーリング等を先に行い、タップ加工中にある程度冷ますようにしてから仕上げに入った方がいいでしょう。一番ベターなのは、荒工程と仕上げ工程を別の機械で行う事ですね。鋼の厚いプレート等は放熱にも時間がかかるので、一晩置いてから仕上げ加工すればφ0.02の位置度を満足させる事が出来ると思います。加工効率と加工精度は反するものがあるとおもいます。

3.5 参考資料
位置決め精度の参考資料です。 

前へ  次へ

トップ資料室1.MC→NO 08-2/2.穴位置精度 
© 2000 natuo