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![]() ![]() 1.MC NO 08-1/2.穴位置精度 ここではアルミ鋳物(弱剛性)穴位置精度φ0.04以内の精度出しについてお話します。 1.位置決め精度の要素 機械の剛性・案内面の構造・移動体の位置決め方法・刃物の剛性・加工方法・切削抵抗の方向・主軸の剛性・重心移動による変形・熱変位・主軸の回転精度・主軸の静剛性・ワークの保持方法等々あります。 2.穴位置精度に通常影響するとおもわれる要因 移動体の位置決め方法・加工方法・刃物の剛性・ワークの保持方法・切削抵抗の方向・熱変位等がある。 3.通常影響すると思われる要素の具体例 3.1 移動体の位置決め方法 汎用機の場合、ハンドルに付属の目盛りだけと移動体の位置を表示するデジタルスケール付きに大別されますが、MCの場合はオープン(最近では無いと思います)セミクローズとクローズ方式があり、ここではセミクローズとクローズについて説明します(下図参照)。
ボールねじの端部にリータリーエンコーダが取り付けられ、常に回転角度を検出しているので信号の取りこぼしがありません。ここで注意しなえればいけないのは、私達が必要としていいるのは直線の位置決めであって、ボールねじの回転角度及び回数ではないという事です。このセミクローズでは、高精度のボールねじが使われていますが、動く度に熱がでたり磨耗が進行しますので、定期的にレーザー又はピッチマスター等でバックラッシュ及びピッチエラー補正が必要になると思います。 2) クローズドループ これはテーブル等移動体を直接検出するようにスケールが付いており、期待する位置に行かない場合は、信号がフィードバックされ正しい位置へ補正されます。スケールが付いていますので、それだけ割高になりますが、高精度の加工が望まれる部品加工では必要かと思います。 3) 各方式の特徴 ア.セミクローズ 構造が簡単・応答が速い・バックラッシュ・ピッチエラー補正必要・ギヤ送りねじの影響を受けやすい。 イ.クローズドループ 応答が遅い・バックラッシュ・ピッチエラー補正が少・位置ずれが発生しても元に戻る。参考資料=バックラッシュと送り精度の実測データはこちら 3.2 ワーク保持時の変形 アルミ鋳物は剛性が殆どありませんので、締め付け力で簡単に変形します。 ※基本的なワーク保持の考えはここの1.6の1)と2)を参照して下さい。上記ではワーク全体を保持していますが、実際の鋳物(複雑形状)ではそのような事をしたらいくら弱い締め付け力でも変形量が多いので、製品形状以外に肉の厚い捨てボス等を追加して保持します。下図にその締め付け例を示します。 注 説明に不要なものは省いてあります。
のが加工精度を安定させる秘訣である。当てつけ押さえ等を球面にしたのは、その箇所の平面・平行・平坦度等が満足いくものでないと仮定しているためである。 ※加工直後そのまま機上で測定し、アンクランプ後再度測定した時にその値がほぼ同じなら(10μm以内)締め付け時の歪は殆ど無かったと思ってもよいでしょう。 上図は凹のおわん状の形状なので、ひずみがあるとその面上にある公差の厳しい穴位置に影響を与える。極力歪を出さないように保持し平面度を出すようにするのが加工精度を安定させる秘訣である。当てつけ押さえ等を球面にしたのは、その箇所の平面・平行・平坦度等が満足いくものでないと仮定しているためである。 ※加工直後そのまま機上で測定し、アンクランプ後再度測定した時にその値がほぼ同じなら(10μm以内)締め付け時の歪は殆ど無かったと思ってもよいでしょう。
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