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4.皆さんの質問と回答4
QA 216 MQL小径長穴加工につい

882.MQL小径長穴加工について

名前:としぞお    日付:10月6日(火) 17時54分

6.38Φの穴で200mmくらいの長穴をあけるんですが、食いつき部分がR形状で6.35エンドミル 6.4パイロットドリル 6.38ロングドリルの順に入れています。入り口と出口で0.5ぐらい穴位置が下がってしまいます。
R形状はX方向なのでそっちの方向に曲がるんなら解るんですが?
条件はS3450F600です。出口前5mmくらいからF200です。
工具は全て住友でまーまーいい物でコーティングもしてあります。
MQLの圧って普通」どんなもんですか?
ちなみにロングドリルもバキバキ折れています。何かいい策はありますか?MQL詳しい方どうかお願いします。

 



883.Re: MQL小径長穴加工について

名前:なつお    日付:10月7日(水) 0時37分

としぞおさん こんばんは

MQL使った事ありませんが・・・。

●穴位置の下がり
 6前後で200ミリですと30倍をこしますので、曲がりはある程度仕方ないと思います。
下がると言われていますから横型の機械だと思いますが、両側から加工が可能なら単純に半分になりますね。
※刃物メーカさんは、深穴30倍1発加工とか宣伝していますが、曲がりが無いとは言っていませんね。

●入り口R形状と曲がり方向
 言われるようにX方向に曲がるのですが、もし横タイプでしたら経験的には下側尚且つ時計方向に曲がる傾向にあると思います。

曲がりを改善するには、素材形状R部をエンドミル等でドリル径より0.05程度大きな穴(加工結果)にして底をほぼ平らにします。
深さは穴の周囲の肉厚がほぼ一定、あるいは薄い所で穴径の3割以上確保されるまで掘り込んだ方がいいです。
次にセンタドリル→スタブドリル→100程度のドリル→突き出し長さ230程度で貫通というようにすれば曲がりは少なくなると思います。
※切粉つまりに注意

●MQLの圧力とドリル折れ
 エアーに切削液をミスト状含ませて使う方法ですよね。
圧はエアー
の供給圧で決まると思うので最大でも0.7Mpa程度だと思います。

空圧ですから粘性が液体のように無いので、連続した切粉を続けて溝を通すか、細切れにして溝に詰まらないようにしないといけないと思います。どちらを選択するかですが、連続した切粉は危険なので細切れにしたほうがいいと思います。
小径深穴加工例

>ちなみにロングドリルもバキバキ折れています。何かいい策はありますか?MQL詳しい方どうかお願いします。
 多分切粉つまりだと思いますが、一応確認して下さい。
原因が切粉詰まりなら、ステップにして排出するか切粉が詰まらないようなドリルに変更するかなろうかと思います。

884.ありがとうございます!

 

名前:としぞお    日付:10月9日(金) 13時40分

なつおさん遅くなりましてすいません。
現在は①6.35エンドミルでRの面より5mmくらい加工
②6.34パイロットドリルでRの面より10mmくらい
③6.38ロングドリルで最後まで加工
ロングドリルは最初のガイドの10mmに低回転で進入させて、それから3450回転ぐらいに上げてF600 抜けの5mmはF200なんですが、条件的にはどうですか?抜けの5mmはちょっと落としすぎじゃないですか?
MQLの圧は0.5でしたが0.6に変更しました。
ロングドリルの振れは0.01以内に調整してます。ガイド穴はもっと深く入れたほうがいいんですか?
ちなみに加工物は大型ディーゼルエンジンのコンロットの油穴です。材質も硬く粘りがある鋼材です。
以前はガンドリルで加工していたんですが、その時は品質も工具寿命も安定していました。今は穴は規格内だが入り口と出口で差があり、工具寿命も4分の1くらいです。
やはり条件もドリル折れにシビアになっているため、現状からなかなか進みません。僕はMQLはもっと条件上げた方がいいと思いますがどうでしょう。加工音を聞いてると途中で音が変わったり、変わらなかったり安ていしてない感じです。切粉の抜けは見ている限りはいいと思うんですが、...
何か案があれば宜しくお願いします。



885.Re: ありがとうございます!

名前:なつお    日付:10月9日(金) 18時0分

としぞおさん こんばんは

>ちなみに加工物は大型ディーゼルエンジンのコンロットの油穴です。材質も硬く粘りがある鋼材です。
 以前4輪の鍛造品のコンロットにφ4.3片側かあら深さ350位明けたことあります。油穴でないので曲がりはさほど気にしませんでしたが、同じ径のドリルがあまり抵抗無く入りました。

記憶ですが、この時は横中繰り盤で、センター(JISの60度)で深めに明けてφ4.3エンドミル2枚刃で入り口3ミリ程度いれ、次にφ4.3のスタブドリル(刃長と全長の短いタイプ)→標準のφ4.3ドリル→φ4.3ロング(120程度)→φ4.3ロング(200程度)

→4.3ドリルロング(400程度)としました。
手送りですから切粉の排出で何度も出し入れしますが、切粉の出具合が切削音また切削送り時の抵抗がハンドルに伝わるので加減が出来たのでなんとか1回も折れずに出来ました。

※ドリルが曲がり難いようにスラスト抵抗軽減のためにシンニングを
 施しました。

>②6.34パイロットドリルでRの面より10mmくらい
 パイロットドリルとはセンター押しをする時に使う先端90度とかのスターティングドリルの事でしょうか。
もしそうなら次のドリルの先端入り口回転中心精度はJISの60度のセンター穴より劣ると思います。

③6.38ロングドリルで最後まで加工
 入り口から10ミリの穴を案内に最後まで1回転0.18弱の送りでは、そのドリルで曲がりの少ないセルフガイドを作る前に先端部とチャックの中央部がわずかですが弓状のしなりが発生していると思いますのでそのしなりがドリルの進行精度に誤差を生じさせその誤差のあるガイドに沿ってさらに曲げられると考えられます。
出口付近の送り減少は、スラスト抵抗で圧縮される量の軽減にいいと思います。そのままの送りでは出口でスラスト抵抗が激減し一気に圧縮されたドリルが伸びるので、1回転当たりの送りが急増して折れたりします。

>ロングドリルの振れは0.01以内に調整してます。ガイド穴はもっと深く入れたほうがいいんですか?
 ドリルの振れはあまり関係ないと思います。穴に入ったり切粉が出始めれば必然的に回転中心が決まる棒状の工具ですからねガイドの深さは浅いより深いほうがドリルの曲がりを抑えてくれます。

●曲がりの対策
 回転と送りは切粉の排出(切粉生成と流出速度)も関係するので、メーカさんの推奨条件でやっていると思います。
それを前提にすると、そのままの条件で曲がりにくいようにするにはドリルをしならせない事も必要です。

1.スラスト荷重を減らすためにシンニングをする。
2.一度にロングで加工しないで、中間に1本又は2本剛性の高い (短目のドリル)ドリルを追加する。
3.センター穴はJISの2段階式60度にする。

  ドリルの肩或いは切れ刃と先端部(チゼル中心部)では、チゼル中心部に近い箇所が先に当たるほうが心ずれは少ないです。
こちらの穴精度を参考にして下さい。

●折れ対策
 加工音が途中で変わったり変わらなかったりとの事なのですが、回転と送りがそのままと仮定するとドリル先端Z方向位置がスラスト抵抗で圧縮されたりして先端の送り精度が計算より遅いあるいは速くな
っていたりする状況が推測されます。

また薄い切粉がドリル外周部(マージン部)と穴内面との間に挟まったりしている可能性もあります。
ないと思いますが、以外に先端部の逆テーパがストレート或いは正テーパになるとドリルが締められる傾向になるので不規則に無理やり外周部が滑るような音がする場合もあります。
単純に切粉が詰まりかけたりしている場合もあります。

工具寿命1/4との事ですが、寿命判断は何を基準にしているのでしょうか。

886.なつおさん  こんばんは!

名前:としぞお    日付:10月10日(土) 23時41分

工具寿命1/4とはガンドリルで加工していた時は200本くらい加工していました。まだ余力のあるところで寿命設定してました。今は安全圏で50本です。折れると会社がうるさいので!
ちなみに①6.35エンドミルは間違いで6.5エンドミル(4枚刃)
②6.34パイロットドリルも間違いで6.4パイロットドリルです。
とりあえず来週提案してみます。
結果報告します。

 



887.Re: なつおさん  こんばんは!

名前:なつお    日付:10月11日(日) 11時2分

としぞおさん おはようございます。

>工具寿命1/4とはガンドリルで加工していた時は200本くらい加工していました。まだ余力のあるところで寿命設定してました。今は安全圏で50本です。折れると会社がうるさいので!
 油圧と空圧では切粉排出能力が違うので仕方ない面もあります。私も同様な環境でしたら尻込みします。

>とりあえず来週提案してみます。
>結果報告します。
 難易度が高いので、あせらず慎重に検討してみて下さい。



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