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小技集
NO5 バイスの直角出し

ワークを保持する方法の一つであるバイスを使用し、角材等の直角出し加工を精度をよく行う小技を説明したいと思います。

荒加工はいいとしても、仕上げするときに直角度がある程度厳しい場合、また加工数が相当数あり、毎回テコ式ダイヤルゲージでみるのはつらいという場合に使えるかと思います。

1.加工サンプル
 

2.セット状況
 

3.バイスでの締め付け

 バイスは主に静止摩擦でワークを保持する方法です。静止摩擦ははさみこむ力が増えれば高まります。この挟み込む力が増えればテーブルにボルトで取り付けられていても凸なろうとしますので、直角の基準となる固定口金が傾きます(下図参照)。
 

4.対策

 何度か試し締め付け後にどの位傾くのかを数値で出したものとし、ここでは口金の高さで0.01~0.02程度の姿勢変化があるものとします。
4.1 対策例1
 締め付けた場合、下図のように0.01~0.015ですから、固定側の口金をその傾いただけの勾配をつけて口金を作成するなりして取替えます。
 
      実際に締め付けると下図のようになります。
 

4.2 対策例2

 例1は口金を作成するというものでしたが、簡易的な方法として、口金の取り付け面に適度な厚みのシム(0.02程度)を挟むという方法もありあす。
 

5.備考

 直角度をさらに高精度に出したい場合は、剛性の高いバイスを使うか、1枚1枚ダイヤルゲージで確認するか、また別の保持方法を検討したほうがいいと思います。

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