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小技集
NO12-1/2 旋盤の横送り軸と端面加工面の平行度

 旋盤で端面を加工すると、中心部にいくにしたがい切削速度が遅くなり、工具の逃げ量が少なくなる。大径側に比べて中凹になる場合が多い(下図)。

なぜなのか、疑問に思い色々実験しました。
 

1.実験例

使用機械=旋盤
被工作物=S45C(φ90厚み60程度)
工具=1) スローアウェイチップ式の右勝手片刃バイト ノーズR0.4(既製品)
     2) R10バイト(下図参照)
        工具材質 ・ JIS P20程度の超硬
                 ・ ハイス 
 
 これは手研削品ですが、既製品で同じようなのがあれば工夫してバイトホルダーにセットしてもいいと思います。

切削液=R10バイトだけ使用。
切削速度=φ90で計算。
切り込み=0.1

2.実験結果(マイナスの数値は測定原点からの食い込みを意味します。 単位 mm)

実 験 N O

切削速度((m/min)

100

200

300

100

100

200

200

20

20

工 具 材 質

超硬

超硬

超硬

超硬

超硬

超硬

超硬

ハイス

ハイス

切れ刃形状

R0.4

R0.4

R0.4

R10程度

R10程度

R10程度

R10程度

R10程度

R10程度

バイトのセット状態と移動方向

(矢印は移動方向)


横送り軸と平行 


Z軸と平行(切削油使用)


1 回 転 送 り

0.15

0.15

0.15

1

0.5

0.15

0.5

1

0.5

中心近辺の差異

-0.005

-0.02

-0.02

-0.01

0

0

0

0

0

肌の艶が変化する近辺の差異

-0.005

-0.02

-0.02

0

0

0

0

0

0

φ90近辺(測定原点)

0

0

0

0

0

0

0

0

0


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