小技集
NO11 治具用位置決めピンの使い方例
位置決め用ジグに多用されているピンの使い方です。
丸ピンを2箇所使うとワーク等の着脱がし難いし、2穴のピッチの誤差が大きいと入らないとかノック穴に傷がつきます。
このような事が無いように通常は丸とダイヤピンを1セットで使われます。
ア) 丸とダイヤピン
右図のように丸とダイヤピンを使用すると、丸を回転中心にして、ダイヤが回転方向の位置決めになります。
位置決めに使うノック穴の間隔(ピッチ)に誤差があった場合、ある程度ならダイヤピンが吸収するので、スムーズにワーク等を入れる事が出来ます。 |
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欠点は、右イラストのようにワークと平行でない場合、ダイヤピンの位置確認がしにくいので、ノック穴とピン外径のすきまが多い程ワークの傾き誤差が多くなる傾向があります。
ジグ側のピンが入る穴位置が、プレートの基準だし平行面としっかり関係が出ていれば傾きを最小に出来ます。 |
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イ) 丸とダイヤピン2
上記ア)の下図ような場合でも、ワークの傾き誤差をなるべく抑えたい場合、右イラストのようにダイヤピンをワークの長手方向と直角にセットすると傾き誤差を最小にすることが出来ます。 |
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ウ) 丸と丸ピン
丸と丸ピンを使う場合、ワークの穴ピッチとジグのピンピッチを誤差が少なく、正確に出さなければなりませんので、使いづらいということがあります。この方法は世間一般的に使われていない手法だと思いますが、うちは特別な理由が無い限りこの方式でやっています。
欠点の一つに出し入れし難くい等ありますが、ワークの傾き、バラツキが少なく高精度の位置決めが出来る長所があります。
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エ) 備考
ピンにワーク等を入れ場合、水平を保ったまま入れないと途中でつっかえたり傷がついたりするので入れにくいのが普通です。
その場合
右イラストのように丸側を長めにすると案外スムーズに入れる事ができます。
丸ピンに先に入れ案内とし、その後ダイヤに合わせて水平にしながら入れると作業性が改善されます。 |
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また2穴のピッチを出来るだけ長めにすると位置決め誤差を最小にする事が出来ます。
こちらJIS規格他資料の、14.ジグ用位置決めピンの寸法(旧JISB5216-1959)もごらん下さい。

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