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幾何公差
6.-3/6 幾何公差Q&A 
16.幾何公差の使っていない図面と幾何公差のある図面の比較ができるものありますか。
 下図を参考にして下さい。
 図  面  例  公 差 領 域
   
 プレートの端面から寸法差が入っています。 公差領域は角0.2の角柱。

 bは端面Bからaが69.90(-0.1)で出来ている状態でaとbが199.90(-0.1)だとこの穴(b)は端面Bから269.80になり、270.00に対して-0.2になります。どちらも+いっぱいだと+0.2にり、同様にd穴及び端面Aからの200にあるa及びbは-0.2又は+0.2になる可能性があります。
   
 データムが二つ設定されています。   公差領域はφ0.2の円筒。

こちらはデータムA及びBから理論的に正確な寸法に対してのみ許容差を与えていますので、累積による増分はありません、つねに公差領域は理論値に対してφ0.2の円筒内になります。

17.公差記入枠のデータムの数は多いほどよいですか。
  必要に応じてデータムを指定するになります。例えば第一データム平面に対して垂直に明けた穴の真直度だけ必要なら1個で十
 分です。
 穴位置も規制したい場合は、第二及び第三データムの設定が必要になります。

18.円筒状の製品の形状精度を高めたいのですが、どの幾何公差を使用したらよいでしょうか。
  真円度・軸の真直度も考えられますが、単純に円筒度の指定がよろしいかと思います。

19.下図のようなデータム設定順序ってありですか。 
  設計された方の気持ちはわかりますが、あまり適切ではないと思います。
 注 説明に必要のない寸法数値などは省いてあります。
 図  面  例  備    考
    理由は下図のように、第一優先データムの穴に傾きがあったり、穴の円筒面がえびつになっていたり、また正しくプレート下面に対して直角が出ていても、三次元測定機等の測定精度の関係であたかも傾きがあるように基準軸が設定される場合もあります。

その結果第二優先データムが実際のプレート面に対して傾くことになります(下図参照)。
 
   できたら、左図のように広い面を第一優先データムにして頂ける基準面が安定し、異なる測定器で検証してもほぼ同じ検査結果が得られると思います。

20.最大実体公差はどの幾何公差に使えるのですか。
 1984年当時の最大実体公差方式は、原則的に関連形体に関する幾何公差のみに適用とし、単独形体は包絡を適用する(JIS B 0023:1984)としたが、近年は単独形体にも適用されつつある。ただし「幾何公差の公差値を増加させる」という原則に当てはまる事の確認が必要になる(JIS B 0023-1996の「5.最大実体公差方式の適用」参照)。

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