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幾何公差
3.6 面の輪郭度(右側定義と解釈参照) 
★輪郭度の原則はその形体が直線・平面または単純な円で形成されていない形体に幾何公差を指定するものです。
1)図示例と測定箇所例
※上図は単純な形状ですが、大きさの違う半球面とか接する平面等が続いたりする場合もあります。

2)検証例
ア、輪郭ゲージとピンゲージの場合
 注、検証が終わるまで輪郭ゲージと被測定物の位置及び間隔は維持すること。
 ピンゲージの径を考慮した、輪郭ゲージを被測定面の回転中心に合わせてピンゲージを入れてみる。角度を変えて任意の位置で繰り返す。

※数値化が可能

イ、形状ゲージとの比較
 形状ゲージと被測定物の間隔と、2つのダイヤルゲージの間隔を同じにし、形状ゲージ側を0に合わせる。以降左右・前後に動かし被測定物の変位を読み取り、後法線方向に換算した最大値を面の輪郭度とする。
  

※たぶん換算専用ソフトがないと出来ないと思います。

ウ、座標測定による方法。
 三次元測定で輪郭面上の必要ポイントを測定し、限界輪郭面の座標値と比較する。
 ※これは専用のソフトがないと出来ないと思います。

3)図示例と公差領域例
ア、形状公差だけの図示例
 

イ、公差領域例
 

ウ、実際の母線例(青が実際の輪郭面)
 

エ、輪郭面位置例
   形状公差だけの場合、理論的に正確な幾何学的輪郭面に対しての許容差ですから、その輪郭面位置の拘束が無ければ、許容される範囲で平行移動又は傾いてもいいことになります。

オ、位置・姿勢が拘束された図面例
   輪郭度にデータムの指示があり、SR及び高さの数値がわくで囲まれている一般公差を与えない理論値となっている。
 ※この場合、幾何学的輪郭面の位置は固定されます。

4)備考
 面の輪郭度の評価やった事ありませんが、相応の設備、つまりレーザでの三次元画像をCADデータと比較する等高価な測定機がないと多分評価し難いと思います。

 以外にボールエンドミルで3軸同時加工しているならCADデータのチェック、又は総形バイトを使っているなら、バイトの輪郭の測定をすれば製品評価の代わりもなりますが、要求精度が高い場合誤差が出ると思われます。
※最悪評価方法が見出さなければお客さんに相談するのが無難かと思います。

輪郭面大きさの指示は、枠で囲まないと面の輪郭度の定義と矛盾する事になります。

 公差域の定義(データム無い場合)
 公差域は、直径 t の各球の二つの包絡線によって規制され、それらの球の中心は理論的に正確な幾何学形状をもつ線上に位置する。
 

図示例と解釈
 実際の(再現した)表面は直径0.02㎜の、それらの球の中心が理論的に正確な幾何学形状をもつ表面上に位置する各球の二つの包絡面の間になければならない。
 

データム有る場合の図示例と解釈
 実際の(再現した)表面は直径0.02㎜の、それらの球の二つの等間隔の包絡面の間にあり、その球の中心はデータムAに関して理論的な幾何学形状を持つ表面上に位置する
 
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