幾何公差
3.4 円筒度(右側定義と解釈参照) 1)図示例と測定箇所例
2)検証例
ア、3点測定の場合
指示線(円筒面)の全面が乗るVブロック上で、1回転回して頂点の差異を見る①。次にダイヤルの目盛りを変えずに②のように必要箇所の測定をする。これはおむすびの場合に有効な方法となります。
イ、2点測定の場合
指示線(円筒面)の全面が乗るL型状のブロックで、1回転回して頂点の差異を見る①。次にダイヤルの目盛りを変えずに②のように必要箇所の測定をする。これは楕円の場合に有効な方法となります。
※読みの最大差の半分が円筒度になります。
ウ、固定中心軸線から半径の変化量での測定
円筒形状測定機等による測定があります。
エ、座標測定による方法
円筒面上の点を必要数測定し、最小領域円筒の半径差で評価する。
一般的には、三次元測定機が使われます。
3)図示例と実際例
ア、図示
イ、公差領域
※赤が公差領域で青が実際の形状(下記ウも同じ)
ウ、解釈例
4)備考
JISでは円筒面全てを言っていますが、現実問題として測定断面を点あるいは線でつないだ評価になります。測定していない断面はどうなの?って事にもなりますが、その辺は、精度に応じた加工機械(移動時の真直性と回転軸の精度)で加工され、精度に応じた測定機器(移動時の真直性と回転軸の精度)或いは測定方法で評価をされているという、信頼関係でなりたっていると考え、測定していない箇所は測定データと同様とみなされると思います。
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公差域の定義
公差域は、半径が t の差をもつ同軸の二つの円筒の間の空間である。
図示例と解釈
指示線の矢で示した円筒面が、半径0.1㎜の差をもつ二つの同軸の円筒の間の空間に入っていなければならない。
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